2011.07.16 (土)   K2Couple No.0327 

鹿島槍ヶ岳
かしまやりがたけ(長野県・富山県)
2,889m

   爺ヶ岳南峰.2660m 鹿島槍ヶ岳南峰 2889m

静かな稜線をブラブラ歩いて 

コース最大標高差 : 1560
コース累積標高差(+) : 2105
コース累積標高差(−) : 2105
コース沿面距離 : 24.6 km
行動時間 : 19'45"

* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です

 日の出を迎えた鹿島槍をめざして

 冷池山荘 3:20 ... 4:00 【BF】 4:15 ... 5:40 鹿島槍ヶ岳 6:10 ... 6:50 布引山 【L1】 7:05 ... 8:00 冷池山荘 8:20 ... 8:35 冷乗越 ...

 9:00 爺ヶ岳北峰 【L2】 9:15 ... 10:35 種池山荘 【ラーメン】 11:05 ... 14:00 扇沢登山口P

 扇沢登山口14:30 = 14:45 大町温泉薬師の湯 16:00 = オリンピック道路 = 更埴IC/上信越道/藤岡IC = 18:25


冷池山荘 (¥9,000)   大町温泉郷 薬師の湯 (¥600)

夜中に目を覚まして、時計を見たら2時。
いくら何でもまだ少し早過ぎるので、布団の中でウトウトする。

同室の人の携帯の目覚ましメロディーで、3時に起きた。
上田市から来ているこのカップルも未明の出発らしい。

サブザックの準備をしていたら、「フリースとか要りますかね」との問い。
ここは暖かいけど、持てるなら持った方がベターでしょうと答える。
こんな早立ちに、仲間が居るとは思わなかった。

 暗闇で準備中

満月の月夜で意外に明るいが、ヘッデンを点けて外に飛び出します。
信州側は崩壊している道なので、目を凝らして慎重を期す。

テン場を通り過ぎると雪道に出る。
一旦融けた雪が凍っていて、いきなりおいちゃんがツルツルしましたね。
おい、凍ってるから気をつけろ。
へ〜い、見てりゃわかりますぜ親分 (^^

3箇所の雪渓をソロソロ通り過ぎる。
登山道脇のお花畑が、ヘッデンに浮かび上がります。
帰りに撮ってあげるから待ってなね。

 とりあえず登山道を照らして進む

布引山の中腹から眺める東の空は、何気に赤く染まっています。
前方には布引山頂のシルエットが見えるし。

ところで、何時に陽が昇るんだい?
しまった!!大事なことを調べて来なかったよ。
どっちにしてもそのうち昇るんじゃない?

 ヘッデンの灯りでプチ朝食

朝早すぎたので、山荘の弁当は貰えなかった。
パンを食べながらご来光を待ちますが、待ってると出ないもんです。

雲が邪魔して、少しじれったいな。

 出そうで出ない

煌々と照る満月の下で、立山も剱も眠りについている。
こういう感覚は若い頃以来で懐かしい。
風が少し冷たい。

昼間の山にはない荘厳な時間が流れる。
精霊の住む空間が眼前に広がって、心が洗われるひとときです。

パンを食べながら心を洗っちゃってゴメンナサイ

 精霊に祈りを捧げる

ご来光を諦めて、ハイマツ帯の急登をジグザグに登りましょう。
この辺りもお花畑です。
布引山頂手前で朝日が昇ってきた。

お日様に後押しされて、鹿島槍をめざしますね。
風がだんだん強くなってきましたよ。

 ご来光


 立山・剱のてっぺんが、ほんのりピンク色に染まり始める。
 モルゲンロートと言うには少し控え目な色ですけど、感動以外の何ものでもないね
 美しい ・・・

                              ▲ ・・・・・ しばし見とれる

山の斜面はどこまでもお花畑でした。
陽の光を浴びれば、明るく輝くことでしょう。

ハクサンイチゲ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンバイなどなど。

ガレの急登を、ゆっくり味わいながら登っていきます。
清々しい登りも残すところあと一時間。
大自然との対話を楽しみながら登りましょう、心の対話さ (^^

 斜面のハクサンイチゲ
          ▲ めざす南峰                 吊り尾根も見えています              ▲ スルーした布引山
 神々しさに圧倒される            ▲ お花畑を登りますね
 いよいよ山頂です           ▲ タカネツメクサのある風景
           ▲ 雲海に落ち込む雪渓        遠く槍・穂高と常念山脈 手前は蓮華・針ノ木と辿ってきた爺ヶ岳縦走路

5:40 広々とした山頂です。

懐かしい五龍岳や白馬方面に伸びる縦走路が見えます。
360゜のすばらしい眺めですね。

私たちがパン休憩の間に先行した上田のカップルさんがいました。
上着を持ってきて良かったとのこと。
写真を撮りっこしました。

 山頂は2+2

                                     ▲ 山頂から西の展望

                                    ▲ 岩と雪の殿堂 剱岳2999m
                      ▲ 槍の写真も撮ってこ

振り返ると槍・穂高までくっきり出ています。

槍 ・・・ ロングコースだったけど楽しかったなあ。【REPO】
穂高 ・・・ 紅葉が綺麗だったけど緊張したなあ。【REPO】

北アルプスはでっかいなあ。

 槍穂高連峰ズームアップ

おいちゃ〜ん
雲海の上に、八ヶ岳・富士山・南アが見えるよ。

ほんとだ。
すげ〜。

 見えるかな

五龍岳への縦走は、出だしが厳しそうに見える。
キレットあるし、ゴツゴツで体力勝負やね。

昔ここを縦走したときに、鹿島槍の吊り尾根で雪渓の横にテン張ったよ。
これは、おいちゃんの口癖と言うか自慢話。
昔は何処でもかまわずテントを張ったらしい。

登山人口が少なかったから、人と山が共生できた。

 五龍岳方面
 記念撮影♀             ▲ 記念撮影♂♀

 花の写真を撮りながら下山しますよ

 下山開始        ▲ チシマギキョウ   赤ちゃん 
                         ▲ シナノキンバイとハクサンイチゲと爺ヶ岳と
 最初の縦走者が行く            ▲ 布引山でランチ休憩
 パンの残り食べながら              ▲ ミヤマクワガタ

登ってくる人第一号さんと朝のご挨拶。
鹿島槍越えの単独縦走者♂です。
五竜山荘まで行く人が多いようでした。

登りではスルーした布引山で、ゆっくりまったり休憩をとります。
ここからの展望も最高。
風も収まってきたみたいだしポカポカです。

布引山近くまで下山してきたら、アキアカネがサワサワ飛び交っていました。

 布引山頂から鹿島槍
タカネスミレ ハクサンイチゲ
ハクサンチドリ シナノキンバイ ハクサンフウロ
 ミヤマダイコンソウ          ▲ ハクサンシャクナゲと立山連峰
 雪渓を横切る      ▲ コバイケイソウと布引山と鹿島槍吊り尾根
 シナノキンバイ咲く道から振り返る           ▲ 冷池テン場から立山連峰

雪渓で、きょうの冷蔵庫を作ります。
これでペットボトルを冷やして、冷たい水が飲めるのよ(^^

山荘に戻りました。
注文してあった弁当を受け取り、トイレを済ませて下山します。
お世話になりました。

 冷池山荘に別れを告げて
                             ▲ 冷乗越をスルーして北峰へ

爺北峰で、山小屋のお弁当を食べることにします。
うまそ〜。

うっ、げ〜、なんじゃこりゃ
見た目は美味しそうなのに、冷凍と解凍を繰り返したようなご飯で
ポロポロシコシコ飯。
食べれる代物ではありませんよ ¥800×2 損した

こうなったら、種池山荘のラーメンを楽しみに下ります。

 冷池山荘の弁当
 飛行機になって飛んで帰りたい人             ▲ ここまで来れば楽勝

それにしても照りつける陽射しがジリジリ暑かった。
顔も首も腕もマッカッカですよ。
ガスが押し寄せる割には、私の行くところでガスが晴れるのだ。
前も後ろもガスの中で涼しそうなのに ・・・

爺南峰の下りに差し掛かると、大勢の登山者が登ってきます。
そうよそうよ、そうに決まってる。
一日早めて良かった。

きょうの山小屋は、一つの布団に二人以上だなきっと。

 団体様のお通りだい

この雪渓を渡れば種池山荘。
ラーメンです。

昨日はしっかりしていた雪渓ですが、大勢に踏みつけられてシャーベットと化していました。

 昨日と同じような天気


種池山荘の前庭もごった返していた。
ベンチが空かないので、地べたに座り込んでいる人多数。

私達は中に入って、ラーメンふたっつ注文します。
お湯を差すだけのインスタントではなく、本格ラーメンで生き返る気分。
同じ経営の山小屋なのに、この差は何なのだ。

お腹が満たされれば激マズ弁当のことはケロっと忘れて、気分良く扇沢へ下りますね。

 混雑する種池山荘

まだまだ大勢の人が登ってきます。
すれ違いの待ち時間も、積もり積もれば山となる。
午後2時頃に登り始める団体様もいるので、驚きました。

天気予報は晴れのち雨(山沿いは雷注意報)だったし、早立ちは山の鉄則と理解しているおいちゃんは文句タラタラ。
今のところ雨は降りそうもありませんけど (^^;

 団体様を待って雪渓を渡る

風の抜ける木の陰で休憩していると、単独♂さんが汗まみれで登ってきて隣に座りました。
訊けば新越山荘に行くそうです(種池は混むしね)。
大事に担いできた冷蔵庫ですが、もう必要なさそうなので彼に譲ろう。
何ですかと怪訝な顔でしたが、中身を知って大喜び。
ちょっといいことしちゃったかな (^^

二日間とも早朝は快晴、8時頃に下のほうからガスが出始め、10時には稜線までガスが昇ってくるという状況でした。

 山の上は暑かったけどカラッとしてた

耐久力テストコースのような下山路をヨレヨレ下り。
連れのお兄さんもヨタヨタ。

流石に下界は空気がムッとします。
とは言っても、扇沢の気温は午後2時で26℃でしたから涼しい筈なのに。

大町温泉郷では28℃、長野市32℃、夕方6時の高崎市で34℃。
また明日から38℃の灼熱地獄だわ。

冷池山荘で薬師の湯の入浴割引券を貰うつもりでいたのに ・・・ 忘れた。

 柏原新道登山口
ニガナ ヒメイチゲ ニッコウキスゲ オオバギボウシ

  鹿島槍ヶ岳の場所
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

一日目(アプローチ) へ