2008.08.17 (日)   K2Couple No.0203 

ニュウ
北八ツ にゅう(長野県)
2,352m
白駒池から、近くのお山巡りです

コース最大標高差 : 402
コース累積標高差(+) : 505
コース累積標高差(−) : 505
コース距離 : 9.0 km
行動時間 : 7'50"

* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません

 ニュウの岩峰

  3:45 = 藤岡IC/上信越道/佐久IC = 5:40 麦草峠白駒池P 【BF】

 白駒池P 6:10 ... 6:25 白駒池(白駒荘)... 7:10 高見石小屋 高見石 7:30 ... 9:05 中山展望台 中山 【L】 10:25 ... 10:40 ニュウ分岐 ...

 11:45 ニュウ 12:10 ... 12:50 稲子湯分岐 ... 13:10 白駒湿原 ... 13:25 白駒池東屋 13:35 ... 13:45 青苔荘 ... 14:00 白駒池P

 白駒池14:10 = 15:05 あさしな温泉 16:40 = 佐久IC/上信越道/藤岡IC = 18:50


     ニュウの場所
  この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

あさしな温泉 穂の香乃湯 (¥350)


 お盆休みはお客様がみえることになって、思うように時間が取れない。
 南アルプスの計画を立てたものの、太平洋高気圧は元気なくゲリラ雷雨の心配もあって、あっさりと山は諦めます。
 しかし ・・・ 連休最後の一日だけは遊びの虫が騒ぎ出し、北八ツ白駒池周辺の散策に飛び出していた。

朝3時に起きて、REIREIペースで支度をして出発です。
行き先は何度か訪れている麦草峠。

八千穂から辿る早朝のメルヘン街道は霧に包まれていた。
一瞬青空が見えると大喜びですが、すぐにガスに突入してシュンとなる。
おいちゃんは非常に解りやすい人です。

 メルヘン街道、標高2000m地点

朝5時半なので早いせいか、麦草峠手前の白駒池有料駐車場には数台の車があるだけで閑散としている。

外気温15℃、少し肌寒い。
下界では30℃を越える日々が続いていたので、戸惑ってしまいますよ。

横川SAで仕入れたパンとおむすびを食べて、さあ出発。
おいちゃんは、REIREIの装備を甲斐甲斐しく面倒見ています。

 白駒池の有料駐車場で

ちょっと暗いコメツガの中を進み、まず白駒池に行きましょう。

 白駒池入口

神秘的な北八ツの原生林に埋もれて、静水を湛える白駒池に人の姿はなく、静かな静かな時間が流れていますが、何気に忙しくスルーします。

白駒荘の裏手にヤナギランが咲いていた。

 池に向かう遊歩道
 白駒池               ▲ 白駒荘

湖畔を離れて高見石をめざします。
滑りやすい木道を慎重に登る三人。
昨夜の激しい雷雨のあとなので、道は濡れています。

木道はすぐに終わり、木の根っこと苔むした岩ゴロの歩きづらい道になる。
足の置き場に集中しないと、すぐにおっとっとです。
道の両側には苔の林床が果てしなく、空気がヒンヤリして気持ちいいね。

 高見石に向かう道は滑りやすい

前方が少し明るくなると、懐かしい高見石小屋に着きました。

8年前に登った時には、黒々とした北八ツの森の中にポツンと白駒池が見えて感動した高見石の岩塊。【REPO】
折角だから登ってみると、黒い森は白いガスで全然見えません。
当たり前だっつうの。

主に樹林に潜る今日のコースの展望ポイントビッグ3は、高見石と中山展望台とニュウの岩峰なのに。
先ずは1敗。

 何も見えないのに高見石てっぺんでピース
 展望なく即退散           ▲ 高見石小屋もひっそり
 心和む原生林を行く         ▲ 寝不足REIREI束の間の休息
 苔むすシラビソの原生林      北八ツの森は好きだけど道がね・・・歩きにくい

高見石から中山に向かいます。
シラビソやコメツガの深い原生林で展望はない。

ゆるゆる登って中山展望台に到着。
天狗岳や硫黄岳そしてアルプスや上信越が望める岩塊の展望台です。
しかし残念ながら、ガスが吹き抜ける唯の広場になっていた。
寒いでしゅ。

展望ポイントは高見石に続いて完敗です、2敗目。

 ガスに吹かれて落胆の図

おいちゃんは密かに天狗岳まで行くつもりでいたようですが、この天気なので諦めたらしい。
時間に余裕ができたので、ガスが取れるまでここで待ちたいと言う。
ばっかだねえ、きょうは無理だよ。
寒さを堪えながら粘るおいちゃんを無視して、REIREIと先に進む
きょうのコース中の最高点中山(2496m)を越えたところに、いい場所がある筈です。

 あんなリーダーにゃ付いて行けん

独り置き去りにされてしまったので、ガスの流れに身を任せつつ未練がましく標識に向かうと、後続のラブラブカップルさんが登場です。
簡単に言葉を交わして別れてしまいましたが、何とそのお二人はネッ友のだんべえ・makoさんカップルだったのです、あちゃ〜。
何で気が付かなかったんだろ ・・・ 気が付いてくれなかったんだろ ・・・
後の祭りです。

おいちゃんが来ないので心配していると、
「ううっ遭難しそう・・・」 とぶつぶつ言いながら追いかけて来た。

 この標識でだんべえさんと話したらしい

稜線上の風の当たらない小広い場所でランチ休憩です。
廻りにはコケモモの実がたくさん生っていた。

休んでいる間に二組のカップルが通り過ぎる。
若い外国人も三人。
「こんにちわ、赤岳鉱泉から来たよ」 ちゃんと日本語で話してくれました(^^)

もう山は秋ですね。
林の中には、白や茶色のきのこがたくさん生えていたし。
稜線では、トンボが気持ち良さそうにさわさわさわさわ。

 陽だまりで早目のランチタイム

時々陽が射して暖かい。
そしてニュウ方面が見えたり隠れたりしている。
ニュウって変わった山名だね。
標識も 「ニュウ」 だったり 「にゅう」 だったり 「にう」 だったりする。

 ニュウ

大きな岩がゴロゴロした道を中山峠に向かって下る。
登山道にはシャクナゲの木が沢山あったので、花の時期も良さそうだね。

昨夜は12時過ぎまでオリンピック、星野JAPANの応援で全員寝不足、ニュウの分岐を迷わず曲がります。
天狗岳はそのうちね(^^;

ここまでほとんど花がなかったけど、やっと咲いていた。
ゴゼンタチバナ、イチヤクソウ、アキノキリンソウ、ギンリョウソウ、ニガナ、ヤマハハコ、オンタデ。

 中山峠へ大岩を下る
ミヤマアキノキリンソウ コケモモの実 ゴゼンタチバナ ヤナギラン
ヤマシグレ ヤマハハコ 木に付いた苔の花 コキンレイカ
                                 ▲ 北八ツ 中山からニュウに行く途中の原生林
 この道も岩だらけじゃん         ▲ ニュウ山頂直下、崖沿いに登る

分岐から、だらだらどんどん下ります。
こんなに下っていいの?
家を出るときポケットに入れた筈の地図がなくなってしまったので、今日は記憶を頼りに適当に歩いてるんですね。

鬱蒼とした原生林を抜けると、ニュウの山頂は岩のピラミッドだった。
基部にザックをデポして、大岩をよじ登ります。

岩の間に張り付くように咲いているコキンレイカの花がいじらしい。

 ニュウ山頂はすぐそこ

てっぺんの岩の上に登る勇気はないので、その次に高い岩に立ちます。
下を覗くと吸い込まれそうだ。

殆んど人に会わなかったのに、ここで数組の家族に会った。
集合写真を頼まれたけど、頼むタイミングを逸します。

そして、やっと念願の展望GET
半ば諦めていたので、嬉しさがジワジワ込み上げてきます。
付き合ってくれた娘に、この景色をプレゼントできて良かった。
白駒池、高見石展望台、ガスの絡んだ硫黄岳、天狗岳がほんとに嬉しい。
最後の展望ポイントでようやく1勝です。

 怖いよう、立てるかな ・・・ 立った
                              ▲ ガスの切れた天狗岳
  遠く硫黄岳           白駒池と茶臼縞枯山方面

天狗の稜線上を行く人達が小さく見えます。
寒そうです。

岩に腰掛けて暫く展望を楽しみますが、すっきり晴れる見込みはない訳で。
いつしか濃いガスに包まれ、余韻に浸るK2隊でした。

天狗が見えて良かったね、行けなかったけど。
来て良かった。

 またガスっちゃったよ

山頂下の標識に立って、ガスのかかった天狗岳をバックに記念写真。
苔むす原生林を下ります。

稲子湯への道を右に分けて下る。
歩きづらい根っこと岩の道、原生林に漂う不思議な静けさ ・・・ こればっか。

 そろそろ帰ろうか

白駒湿原の木道をポコポコして、再び白駒池に戻って来ました。
観光客がチラホラ。
駐車場から15分で来られるんだものね。

八千穂高原に続く道の分岐に東屋があり、三人でだらける。
案外疲れたね。

 白駒湿原

青苔荘のテン場には大小のテントが張られています。
そして、小屋玄関前のヤナギランが接客係ですよ。

売店に寄り、滝沢牧場のモナカアイス3ケ下さい。
アイスを食べながら歩く行儀の悪いK2隊です。

駐車場を出るときに、駐車料金(¥500)を支払います。
朝は無人だったけど、やっぱり取られたか。

 青苔荘でアイスクリームみっつGET

浅科まで足を伸ばし、あさしな温泉でのんびりします。
睡眠不足のためか、風呂上りに大広間で速攻寝込んでしまいました。

上信越道は交通集中の渋滞。
お盆休みの最終日、めちゃ混みの上り線です。
八風山トンネルから霧の中、群馬に入ると雨も降ってる ・・・
雷雨のため今日に順延されたわが町の花火大会は?できるのだろうか。

夏らしくない変な天気が連日続きます。

 あさしな温泉露天風呂