2014.06.28 (土)   K2Couple No.0460 

入笠山
にゅうかさやま(長野県)
1,955m
ガスに煙るお花畑が幻想的だった

コース最大標高差 : 490
コース累積標高差(+) : 685
コース累積標高差(−) : 685
コース沿面距離 : 8.5 km
行動時間 : 5’05”

* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です

 緑中紅/入笠湿原

  22:30 = 藤岡IC/上信越道・中部横断道/佐久中佐都IC = 白樺湖 = 1:20 沢入登山口P 【車中泊】

 沢入登山口P 6:45 ... 8:00 入笠湿原 8:20 ... 8:30 ゴンドラ山頂駅 ... 8:40 入笠湿原 8:50 山彦荘 9:00 ... 9:20 マナスル山荘手前 ...

 9:30 御所平お花畑 【L1】 9:40 ... 10:00 入笠山 10:05 ... 10:25 マナスル山荘 【L2】 10:45 ... 11:00 法華道入る ... 11:50 沢入登山口P

 沢入登山口園P12:30 = 12:55 道の駅信州蔦木宿 14:00 = 白樺湖 = 15:20 車山高原別荘地 【泊】



 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

入笠山の場所

道の駅 信州蔦木宿 つたの湯 (¥600)


 梅雨の真っ只中だけど、おいちゃんのワンゲルOB有志が車山高原のリゾートマンションに集合することになった。
 集合時間は夕方なので、その前に一山登ることにしましょう。
 兼ねてから行きたいと思っていた入笠山は、スズランが咲き乱れ、しかも簡単に登れるわりに展望も素晴らしく人気の山です。
 アクセス道路の交通規制などをしているみたいだし、朝早いのは苦手なので前夜発にしますね。

 家を出る時は「曇って星がないね〜」 などと余裕だったのですが、上信越道に乗った途端にバケツをひっくり返された
 高速ワイパーでも視界悪く70K走行。
 土砂降りの雨にひるみ、下仁田IC経由内山峠越えに不安を感じてビビリまくる二人。
 善後策として佐久ICに変更したところ、長野県に入ったら雨は降っていなかった。

望月から白樺湖への抜け道では、民家のある道沿いでも鹿が集団行動中。
白樺湖を経由して原村へ抜けるまでに20頭の鹿を目撃しましたが、ここは夜走るといつもこんな感じですね。
調子に乗ってタヌキやキツネも徘徊しておりました。

広い沢入登山口には軽がポツンと1台だけなので、拍子抜けしたまま何気に寂しく寝ることになりました。

 夜の冒険 (子ギツネ固まる

沢入登山口から先は交通規制が掛けられていますが、AM8時までは通行可能らしく時々車が登って行きますね。

コンビニのサンドイッチを食べて出発です。
登山道は良く整備されていて広く歩き易い。

 トイレのある沢入駐車場

 駐車場の案内板                ▲ 登山口

風もなく音もなく、カッコーの鳴き声が静かすぎるくらいの登山道。
薄いガスが流れもせずに漂っています。

時折見つける花を撮りながら、急ぐ必要もなくぶらぶら行く。
ハイシーズンは多くの人が歩くだろう道ですが、きょうは私たち二人の専用道です。

 足元は安全安心          ▲ 霧が立ち込める静かな朝
ノイバラ ノイバラ 終盤のウツギ フタリシズカ イチヤクソウ
カマッカ オオヤマフスマ オオヤマフスマ ササバギンラン エンレイソウ

笹の茂る細い道を登りつめると、湿原への扉が待っています。
この花園の扉はロマンチックなものではなく、鹿の食害から入笠湿原の花を保護するためのものですね。

扉を開けて入りますと、早速花が迎えてくれますよ

 花園の扉
クリンソウ シロバナヘビイチゴ ウマノアシガタ アヤメ 日本スズラン

小川の流れが爽やかで極楽園ちっく。
いろんな花に迎えられて、カメラマンは忙しいのよ。

朝霧の澱んだ湿原の景色が、ぼや〜っと浮かび上がって幻想的です。
山頂からの大展望は期待できないでしょうが、霧の湿原は夢奥ゆかしい趣であります。

 レンゲツツジと白樺
 この先はどうなってんだろ

             ▲ 木道をポコポコ

ウマノアシガタの大群落が、丘を黄色く染めていました。
心なしか揺れているようです。

立派な階段道に導かれて、スズランの斜面に突入です。
100万本の日本スズラン。
終盤を迎えつつあるスズランが、絨毯のようにびっしり広がっています。
これほど沢山のスズランを見たのは初めてでしょう

個々にみるスズランはとっても可愛いのですが、葉っぱに隠れるように咲いているので群落としての迫力は微妙ですけどね。
 黄色く揺れるウマノアシガタ
 スズラン撮影のポーズ           ▲ 入笠湿原の代名詞
ヤマオダマキ ベニバナイチヤクソウ アマドコロ ズダヤクシュ ニガイチゴ
                               ▲ スズラン畑を登る

湿原を抜けゴンドラ山頂駅に向かったのですが、林道の扉に鍵が掛かっていて進めず。
山頂駅のそばにホテイアツモリソウやクマガイソウがあると言う山野草公園に行ってみたかったのに。

入れろ〜

 電波塔の下を通って            山頂駅はシャットアウト

30分も待つ気になれず、仕方なく入笠湿原に引き返します。
さっきの道ではなく、車道っぽいところを歩いて違う場所から入りますね。

山上に車道が走る色気なさ。
おいちゃんにとって、一番嫌いなパターンです。
今回も、だましだまし連れて来たの

 車道じゃん

車道の横の草むらに珍しい花を見つけました。
ウスユキソウのようなケバケバした葉っぱの可憐な白花です。
外来種なのだろうか。

再び入笠湿原へ。

                             ▲ 初めて見る可愛い花
ウマノアシガタ ササバギンラン キュウリグサ クリンソウ サラサドウダン
 湿原に入り直す            ▲ 入笠湿原のメモ板
 緑の中のレンゲツツジ          山彦荘めざしてポコポコおじさん
 アヤメも咲いてるよ                ▲ 山彦荘

咲いていました
きょうはこの花を見るために来たんですよ。
昨年の礼文島で見ることができなかった宿願の花、やっと会えました。

ホテイアツモリソウとキバナアツモリソウです。
それにしても、何でこんな形になっちゃったんでしょうかね。

                             ▲▲ 釜無ホテイアツモリソウ

アツモリソウ(敦盛草)って -- Wikipedia より --

花は3 - 4cm程の袋状で、赤紫色。茎の頂上に通常1花、まれに2花つける。
全体の高さ30 - 50cm、葉は3 - 5枚が互生する。冬は落葉する。
北海道から本州に分布する。寒冷地を好み、北へ行くほど低山でも見られるようになる。
草原、明るい疎林に生育する。
袋状の唇弁を持つ花の姿を、平敦盛の背負った母衣(ほろ)に見立ててつけられている。
また、この命名は熊谷直実の名を擬えた同属のクマガイソウと対をなしている。

                                  ▲ キバナアツモリソウ

きょうはガスガスで、辺りは霞んで近くでさえよく見えません。
アツモリソウに会えれば山頂はどうでもいいようなもんですが、一応おまけで山頂からの絶景を楽しみましょう (^^;

車道が交錯しています。
観光の山ですね。

 入笠山へ
ヤグルマソウ クルマムグラ クリンソウ クリンソウ群生地 サンリンソウ

交通規制のおじさん(監視員)が、車道を封鎖してぽつねんと座っています。
寒そうに寂しそうにしていたので、ちょっとお喋りして山情報を仕入れました。

そして、扉を開いて御所平お花畑の一角に入ります。
花を愛でてトロトロ登っていたら、霧の中から団体さんが追いかけてきます。
お疲れさまで〜す。
あとで知ったのですが、埼玉県からのお客さまでした。

 交通規制のおじさん
 さいたま市から来られた団体さん           ▲ スズランを下から覗いたら

ゴンドラが動き始めたのか、人が目立つようになりました。
追い立てられるように、山頂に向かいますね。

と、道が二手に分かれて、岩コースと迂回コース。
せっかくですので、岩コースから周回しましょう。
少し前に降った雨で濡れているので、若干滑りやすい道でした。

岩コースですから、小さな岩にちゃんと短い鎖が付いていて可愛い。
きっと、お子さん用ですね。

 こんなとこ
 分岐で勉強              ▲ 分岐の案内板

山頂です。
がっかりすることもない真っ白けのガスガス。

天気が良ければ富士山、南、中央、北ア、そして八ヶ岳も。
全方位フルオープンの大展望らしい。

団体さんが来る前にと思って迂回路に下ったら、こっちから登ってきました。
26人のお年を召した方々と、改めてエールの交換です (^^;

 大展望の山頂で       ▲ カラフル方位盤 (深田百名山22座)

歩きやすい迂回路をポコポコ。
登って来る人多数 「展望はどうでしたか」と訊かれて 「まあまあ(^^;」

マナスル山荘の外のベンチをお借りしてミニランチをしていると、女将さんがお茶を持ってきて下さいました。
「昨日はここから八ヶ岳が見えていたんですよ」って。
そして、「高崎の人がバイトでいますよ ・・・」って。

入れ替わりに高崎出身の男性が出てこられて、しばらくお喋りに興じる。
ご馳走さまでした。

 マナスル山荘でランチしますね
テンナンショウ ヤマハタザオ タニギキョウ サワギク ワラビ
カンボク ジシバリ サルオガセ コアジサイ

帰りは途中から法華道に入り、往路に合流して帰ってきました。
法華宗の本山身延山久遠時から入笠高原を通り高遠まで、高僧が布教のために歩いた道らしい。

山の上ではそれなりに人がいましたが、下山道では朝と同じく全然人に会いませんね。

 頭の中は花しかない訳で

駐車場の車は12台に増えていました。

交通規制監視員のおじ様に声掛けしたら、よっぽど暇とみえて乗ってきた。
私たちも同じくらい暇なので、おしゃべりは延々と続くのであります。

交通規制と言ってもルーズな感じで、適当に通しているのが好感度アップ。
おじ様も、ハイシーズンは身体を張って規制するんでしょうけどね (^^

 花撮りおばさん無事生還           ▲ 駐車場に戻って大休憩

【 参考ホームページ 】   富士見パノラマリゾート


白樺湖とは反対側の「信州蔦木宿」という道の駅に行き、つたの湯に浸かってまったりしたのち、宴会用の食材を買い足したりします。

霧ヶ峰車山高原のリゾートマンションに向かいました。

 道の駅 信州蔦木宿で温泉する

少し天気が回復して、原村から富士見パノラマリゾートのゴンドラが目印の入笠山が見えています。

幹事の水上君に して、何処にいるのか確認する。
茅野のスーパーで買出し中とのこと。
このまま行けば、同じ頃に合流できるだろう。

 原村から入笠山
 小雨そぼ降るビーナスライン             ▲ リゾートマンション

リゾートマンションの一室で、楽しいすき焼きパーティーが始まります。
1万円の和牛は一人3枚、それぞれに焼いて1枚ずつ味わって美味です。
そのあと5千円の牛肉ですき焼き、そしてうどんを入れたりして。

ケンチヨさんは鳥海、月山からの帰り道で、月山のワラビがお土産。
旬の山菜を味わい、会話もアルコールも程よく廻って短い夜は更ける。
昔のワンゲル仲間は、家族のように楽しそう

 すき焼きパーティー準備中            ▲ マイ牛肉確保して