2001.06.02 (土)   K2Couple No.0043 

四阿山 根子岳
あずまやさん ねこだけ(群馬県・長野県)
2,354m

       四阿山 2354m 根子岳 2207m

お嬢同伴の四阿山は、深田百名山

コース最大標高差 : 775
コース累積標高差(+) : 1,015
コース累積標高差(−) : 1,015
コース距離 : 10.6 km
行動時間 : 8'05"
* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません

 根子岳から望む、堂々たる四阿山

  4:15 = 藤岡IC/上信越道/上田菅平IC = 6:00 菅平牧場p
 菅平牧場p6:05 ... 6:30 大明神沢出合 ... 7:20 P1917 7:25 ... 8:05 中四阿 8:20 ... 8:55 根子岳分岐 【L1】 9:05 ...
 9:25 四阿山 9:30 ... 9:50 根子岳分岐 ... 10:30 コル 【L2】 11:25 ... 12:10 根子岳 12:30 ... 14:10 菅平牧場p
 菅平牧場p14:30 = 15:15 新鹿沢温泉 16:15 = 16:30 地蔵峠 = 小諸IC/上信越道/藤岡IC = 18:05

 四阿山の場所

新鹿沢温泉 ホテル鹿鳴館 (¥500)


 日本武尊が東征からの帰り、鳥居峠の上に立って東を振り返り、弟橘姫を偲んで「吾妻はや」と嘆かれた。
 そこで峠のすぐ北にそびえる山を吾妻山と名づけた、と言われる。
 その山から上州の方へ流れる川は吾妻川であり、東側は吾妻郡であり、嬬恋というロマンチックな名前を持った村もある。
 上州の吾妻山は信州では四阿山と呼ばれる。
 四阿という名前もなかなかいい。
 山の形があずまやの屋根に似ているところから、その名が由来したと言われる。
 たしかにそんな風にみえる。
 信越線の上田に近づくと、神川の谷の奥に、遥かにこの山の望まれる所がある。
 頂上がやや左に傾いだ屋根型をして、その右端に乳首のような丘が盛り上がっている。
 いい形である。
 昔の人はただどんな山でも名山とは呼ばなかった。
 眺めて美しい、品格のある山でなければならなかった。
                                                  深田久弥『日本百名山』より抜粋



 四阿山(2354m)は、上信国境では浅間、黒斑に次ぐ高峰で、吾妻山とも呼ばれる。
 かつて人々が土に生きていた頃、農耕に欠かせない水の源であり、清浄で近づきがたく大いなる山は神として尊崇された。
 四阿山もそういう山の一つである。
 深田久弥「日本百名山」にも、「ピッケル・ザイル党には向かないかも知れないが、しみじみとした情緒を持った日本的な山である」と書
 かれている。
 「吾妻山落葉松地帯末枯れてこの高原に飛ぶ鳥もなし」前橋の歌人浦上一H(いったい)の歌であるが、山麓の広大なカラマツ林を抜けて、
 嬬恋・浅間高原を眼下にしながらの明るい登り下りは、この山ならではの楽しさである。

                                                 
上毛新聞社『群馬の山歩き130選』より


REIREIに付き合ってもらって、ふたたびの親子山行です。
多分山など登りたくはないのだろうが。
親の誘いを受け止めてくれる、優しい娘でございます

菅平牧場からの周回コースを歩く。
菅平牧場の駐車料金は1台当たりではなく、乗ってる人数X200円と言う珍しいシステムだった。

 牛に見送られて出発です

準備体操中の団体に先駆けて、スタートします。
牧場を横切る登山道に入って間もなく、朝の北ア
が間近に見られ素晴らしい。

3partyと単独数人とダブりながら、樹林帯をしこしこ抜けてP1917に出ると大展望が開けた。
左には、荒々しい噴火口むき出しの根子岳。
正面には、威風堂々四阿山が横たわっていた。

 徐々に根子岳が姿を現す

ダケカンバも風雪に耐えて、曲がりくねっている。

快調に高度を稼ぐも次第に傾斜がきつくなり。
ヘロヘロになりながら、中四阿に辿り着く3人組だった。

根子岳分岐下の開けた所で軽く腹ごしらえして、四阿山最後の登りをかけます。

 展望の中四阿で大休憩

直下の真新しい階段を登って山頂に到着すると、通い慣れた浅間山塊が一望のもとだ。

北アはすっかり霞んでしまった。
頚城方面はと言うと、焼山、火打の頂は白いが妙高は黒い。

長細い山頂。
上州祠と少し離れて信州祠がある信仰の山である。
さすが2,000b超の山頂は風が冷たく。
セーターを羽織って寒さを凌ぎ、展望を楽しんで早々と退散する。

 四阿山頂上で

 笹の草原が広がる気持ちのいいコルで本格的な昼食タイムをとり、思いっきりだらけまくる。
 REIREIは熟睡突入です。


 我が隊のアイドルは根子岳鞍部で、お昼寝中です 


 根子岳の火口壁は、奇岩がむき出しになっている。
 巨岩と巨岩の狭い空間を攀じ登る。
 また噴火口の崩壊地を通って、ちょっとスリルを味わいます。


                                  ▲ 根子岳
                             ▲ 根子岳崩壊地の笹を行く

 根子岳山頂はだだっ広く。
 多くの登山者達がそれぞれに展望を楽しみ、賑やかにやっていた。

 花の百名山に数えられているらしいが。
 ちょっと時期が早かったようで、花は殆んど咲いていなかった。
 ショウジョウバカマ、ミヤマキンバイ、コイワカガミ、オオカメノキ、ミネザクラなど。

 乗り越えて来た大きな岩  根子岳山頂の祠  ヒメイチゲ

下山途中に雲行きが急に怪しくなり、せっかちな雨が降り出した。
しかし牧場に着く頃には雨も上がり。
余裕綽々おしゃべりしながら、楽しい山行の締め括りだ。

牧柵周辺には、アヅマギクが可憐な紫の花弁を風に揺らして。
心和むフィナーレを演出していた。

 下山中です

菅平牧場の売店でソフトクリームとアイスを注文。
外のベンチでとりあえず下山祝いです。

裾野を美しく広げた四阿山と根子岳を、浅間山塊から幾度眺めたことだろう。
その度に憧れがどんどん大きくなっていった待望の山。
ようやく登ったという実感が湧き上がるのだった。

以前登ったことはあるのだが、MKさんと嬬恋からロープウェイを使ったチョンボ行だったし、おまけに視界ゼロだったので登った気がしなかった。

バテバテの身体を新鹿沢の天然温泉で癒したのち。
長野原北軽ルートは時間がかかりそうなので、地蔵峠に向かい小諸から上信越道で帰ってきました。

 菅平牧場で見かけたラブラブ