2013.07.05 (金)                        K2Couple No.0418

利尻山
りしりざん(北海道)
1,721m
北緯45°水平線に聳える名峰

コース最大標高差 : 1,510
コース累積標高差(+) : 1,640
コース累積標高差(-) : 1,640
コース沿面距離 : 14.1 km
行動時間 : 11'10"

* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です

 利尻山から長官山に下って
 利尻北麓野営場 3:50 - 4:00 甘露泉水(三合目) 4:10 - 4:30 野鳥の森(四合目) 4:40 - 5:15 雷鳥の道標(五合目) 5:20 -
 5:45 第一見晴台(六合目)(L1) 6:00 - 6:25 胸突き八丁(七合目) - 7:00 第二見晴台 7:10 - 7:25 長官山(八合目) 7:35 -
 7:50 避難小屋 - 8:25 九合目 8:35 - 9:15 沓形コース分岐 - 9:40 利尻山(L2) 10:10 - 11:05 九合目 11:15 -
 11:30 避難小屋 - 11:45 長官山 11:55 - 12:10 第二見晴台 - 12:50 第一見晴台 13:05 - 13:50 野鳥の森(L3) 14:05 -
 14:30 甘露泉水 14:45 - 15:00 利尻北麓野営場
 利尻北麓野営場 15:10[民宿送迎車]15:20 和風ペンションみさき(泊)

  利尻山の場所
  この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

和風ペンション みさき (¥8,000)

 礼文島から眺めた夕方の利尻岳の美しく激しい姿を、私は忘れることができない。
 海一つ距ててそれは立っていた。
 利尻富士と呼ばれる整った形よりも、むしろ岩のそそり立つ形で、それは立っていた。
 岩は落日で黄金色に染められていた。
 島全体が一つの山を形成し、しかもその高さがv千七百米もあるような山は、日本には利尻岳以外にはない。
 九州の南の海にある屋久島のやはり全島が山で、二千米に近い標高を持っているけれど、それは八重岳と呼ばれているように幾つもの峰が群立して
 いるのであって、利尻岳のように島全体が一つの頂点に引きしぼられて天に向ってはいない。
 こんな見事な海上の山は利尻岳だけである。

                                                                                              深田久弥 『日本百名山』 より抜粋


いよいよ利尻山にアタックします。
3時過ぎから起きたり寝たりしていますが、置いてく荷物の整理やケビンキーのことでモタモタしてしまいました。

利尻山登山道は2ルートあり、私達は安全ルートの鴛泊コースを登ります。
標高差1500m。
薄明かりの4時前に、北麓野営場を出発しました。

この島には、熊も蛇もいないのだそうです。

 夜明け前のケビン内

外は明るくなっていたので、ヘッデンは要りません。
舗装道路を緩く登って水場に着きました。
甘露泉水(三合目)です。

暑くなりそうなので、おいちゃんはペットボトル3本を満タンにします。
環境省によって、日本最北端の名水百選に選定された美味しい湧水で、これ以降水場はありません。
はらっぱは、持参のスポーツドリンク (^^

 甘露泉水(三合目)

すぐ上に東屋があり、ポン山への道を左に分けて暫くは歩き易い捲き道。
マツ科の太い幹の間から、朝の陽光が漏れてきます。

野鳥の森(四合目)で倒木に腰掛けて休憩。
天気は良さそうなので、山頂が綺麗に見られるものと期待が膨らみます。
晴れパワーを送ってくださったみ~さん♪に改めて感謝。

 野鳥の森(四合目)

野鳥の森を過ぎると徐々に傾斜が増し、石ゴロが目立つ道をよいしょよいしょと登って行きますよ

二人とも下ばかり見ているので、登山道にはみ出した枝に激突しますよ。
はらっぱなんか、あろうことか正面衝突、しかも顔面です。
痛って~、チカチカ星が見えました ☆☆

この辺のダケカンバは幹が太くて地面を這うようにしています。
厳しい自然環境を物語っていますね。

 足元と頭に注意

身長の差で、私が通り過ぎてもおいちゃんがボコッ。
お互いに 「あたまっ」って、注意を呼びかけながらの登りです。

ここまで花も少なく、黙々と登って雷鳥の道標(五合目)。
スルーしますが、上の岩から初めて礼文島が見えました。

 雷鳥の道標(五合目)

ここからも似た様な道が続き、パッと展望の開けた場所に飛び出す。
第一見晴台(六合目)とあるように、展望秀逸です。

登ってきた方向を振り返ると、ポン山や、ペシ岬や港が見えていた。
礼文島や航行する船も見えます。
長官山は青空の下です。

広いスペースの端っこに座って、ゆっくりランチ休憩しましょう。
足元にシュムシュノコギリソウが咲いていました。

 第一見晴台(六合目)
アマドコロ ツルシキミ ジョウヨウイチヤクソウ シュムシュノコギリソウ
クルマバソウ ガマズミ ツマトリソウ マイヅルソウ

 はるか礼文島              ポン山と鴛泊港

ここからははっきりした尾根道です。
少しずつ花も出てきました。
トイレブースも初めて出てきましたよ。
利尻山は携帯トイレの山なので、昨日管理棟で購入してきましたよん。

再び頭上注意のダケカンバ帯に潜って、痛って~を繰り返す。
開けたハイマツ帯を登って胸突き八丁(七合目)。
けっこう苦しい登りが続き、第二見晴台に出て涼風にホッとする二人。

 トイレブース登場
 第二見晴台から長官山        第二見晴に咲いていたイワギキョウ

正念場をヨレヨレ登って長官山(八合目)到着。
初めて利尻山が望める場所まで来ました。
正面には青空に突き上げる利尻山、眼下に広がる紺碧の日本海
(←夢)

昭和8年、当時の北海道庁長官がここまで登って来たことに由来する名前だとか、大きな石碑が建っていました。

長官山からはハイマツの中を緩く進みます。

 長官山(八合目)から利尻山
コガネギク シラネニンジン ギョウジャニンニク ヨツバムグラ
エゾゴゼンタチバナ ゴゼンタチバナ チシマフウロ ウラジロナナカマド
エンレイソウ ハイオトギリ コケモモ ミヤマキンバイ

山頂を見ながら登るハズでしたが、性悪なガスが掛かって見えません。
って、本当は傘をさして登る覚悟でしたね。(忘れてたし)

利尻山の北斜面には、縦長の大きな雪渓が二本見えています。
山頂まであと500
mの標高差。
楽じゃないぜよ。

 ハイマツ越しの利尻山

ここからはハイマツの緩やかな道になり、少し歩き易くなります。
登り一辺倒の中で嬉しい下りもありますが、帰りの登り返しを考えると喜んでばかりはいられません (^^;

避難小屋の前は狭いのでスルーしますね。
トイレブースも併設されています。

 避難小屋が見えた~            ▲ その避難小屋です
 整備中の登山道           ▲ すごいことになってるし
 シラゲキクバクワガタ              ▲ エゾツツジ

避難小屋の上は登山道が一変し、大きく崩壊した山容になった。
高山植物が次々現れて嬉しくなりますが、登りにくい。

そして、裸地化した小広い九合目に到達しました。
「これからが正念場」の標識。また正念場ですから ・・・

ベンチに腰掛けて休憩です。
相変わらず山頂は雲に隠れて見えませんし、ここも涼しい。

 九合目            ▲ 最後のトイレブース
 九合目からは、お花がいっぱい                ▲ 崩壊地
 リシリヒナゲシ            ▲ チシマヒョウタンボク              ▲ チシマイワブキ

ウコンウツギ イブキトラノオ ハクサンチドリ エゾオグルマ
タカネナナカマド ミソガワソウ ヤマハナソウ バイケイソウ
エゾアズマギク エゾノハクサンイチゲ オオハナウド ミヤマオダマキ
リシリオウギ ミヤマハタザオ ハイマツ キバナノコマノツメ

右側(西)は崩壊が進んで崖になっています。
ガスっていて全体は把握できませんが、要注意箇所ですね。

沓形コースの登山道はどこなのかと、目を凝らしてもよく見えません。
鴛泊コースと比べると厳しいルートらしいので、一度見てみたかったけど。

九合目から上は、火山礫の堆積したグズグズな斜面です。
決して登りやすいとは言えない。

 ガスの中から突然出てくる人たち

沓形コースとの合流点に着き、更にグズグズの道を登って行きます。
崩れないように手を加えて階段状になっていますが、全然補修工事が追いつかないように見えますね。

急だし登り辛いし花も多いしでシフトダウン、ゆっくりゆっくりです。
もし雨降りだったら、こんなとこ登るのやだな~。
晴れてて良かった。

 沓形コース合流地点

 登ってるんでしょうか?下ってるんでしょうか?             ▲ 登ってるんです
 アズマギクさんこんちは            ▲ 危険な崩壊斜面

ガスで前が見えないけどエッチラオッチラしていたら、突然山頂だった。
利尻山神社奥宮の周りに数人の人が休んでいます。

おいちゃんが南峰の方へ少し行ったけど、何も見えないので残念そう。
ちなみに最高峰は南峰(1721m)だが、崩壊が烈しく進入禁止らしい。
北峰は南峰より2m低い。

 南峰方向から利尻山北峰

風が吹き付けて寒いので、写真を撮ってすぐに下るつもりだった。
おいちゃんが、折角来たんだからパン休憩くらいしようと誘ってくる。

いくら待ってもガスは取れないし。
上空は完璧に晴れているようだったが、日本海に浮かぶ独立峰だからこんなもんじゃないかな。
一瞬でもいいからサ~っと晴れて欲しかった。
ズルズル30分も山頂気分を味わって、さあ下山です。

 山頂を去るにあたって一枚              ▲ はらっぱも
 三角点               ▲ 山頂祠

イワヒゲ ミヤマカラシ イワベンケイ イワウメ

大小の火山礫が不安定で、しかもザレ場なのでよく滑る。
昨日は朝8時まで雨が降って、山頂付近で滑落事故があった。
ヘリが飛べないので、下から救助隊が出動したらしい。

おいちゃん 「集中して下りようぜ!」
へ~い。
後ろにいたおいちゃんが、無言のまま私の横を転がって落ちて行った
不用意に乗っかった浮石もろとも5mくらい滑落。
大丈夫かい?

さすけね~
だけんじょ血がが出てる~。サビオ出してくんなんしょ。

左頬と左肘から血が出ている。
ズボンを脱いで膝に止血サビオ、CWXが破れちゃったし。
肘は軽傷、頬は自分で唾をつけて止血してた (^^;

実は、時々こういうことをやらかす危ない人なんですよ
ザックからストックを取り出して伸ばしている。
遅いっつうの

私の横を落ちてったから許せるけど、巻き添えだけはやめてよ。
へ~い、「集中して下りますよ!」って ・・・ 何をいまさら。
ここからは、おいちゃんを先に行かせる。

 慎重なはらっぱ
 巻き添え御免、先行するおいちゃん

親子連れがあちこちに休んでたり、登ってきたりしてました。
きょうは平日なのに学校は?と思ったら、中国語が飛び交っている。
上海からの北海道ツアーなんだそうです。

よくしゃべるしでかい声だし、日本人とは明らかに異人種に見える。
中には登れなくなって泣いてる子や、足を引きずっている子もいましたよ。
運動靴で超軽装、ちょっと無謀だ。

九合目まで下って、ひとまず休憩しましょう。

 長官山が高く見える

おいちゃん 「杭の上にシャツが掛けてあるぜ~」
「こんなもん忘れて行く奴がいるんだな~」って。

おいちゃんのシャツに色がそっくりだね。
似てるけど俺はもっと下で脱いだんだから、こんなとこにある訳ないだろっ。

そばに行って確かめたら、アハハおいちゃんのシャツだった
ザックに挟んでいて落としたのかも。
実は、時々こういうことをやらかすドジな人なんですよ

 めでたくシャツを回収できた九合目 (^^;
                              長官山で余裕の休憩

九合目からは、順調にかつ慎重に下るのでした。
長官山でゆるゆる休んで、第一展望台でもゆっくりしましょう。
きょうは余裕の民宿泊まりだ。

宿に連絡入れなくっちゃ。
「お待ちしておりました、野営場に迎えに上がりますから再度連絡を」
は~い

海に浮かぶ礼文島が 「早くおいで」 って言いっこないけど。
そんな気がした。

 明日行く礼文島を眺めた第一展望台

長丁場の下りでお腹が空いたので、四合目の野鳥の森でまたまた大休憩して一日を振り返る。
展望にはイマイチ恵まれなかったけど、晴れて良かった。

朝と同じように倒木に腰掛けていると、春蝉がジイジイ鳴いていた。
利尻にも春蝉がいたのね。

 野鳥の森でランチ休憩して

藪の中にサイハイラン見っけ (^^
撮りにくいし。

甘露泉水に到着。
朝担いでいった水は殆んど残っていて、明日用にここで入れ替える。
タオルを濡らして身体を拭きます、気持ちいい~。
口に含んだら、冷たさが美味しかった。

 サイハイラン
クロウスゴ ツバメオモトの葉っぱ ハイキンポウゲ コウリンタンポポ

 泉で小奇麗に変身しますね       ハイキンポウゲに迎えられたフィナーレ

北麓野営場に着いて、預けもの回収。
いや~楽しい一日でしたよ、って管理人さんに報告します。

っと丁度、民宿の車が他のお客さんを迎えに来ていた。
連絡する手間も省け、待つ時間もなく鴛泊民宿に運ばれるのであった。

利尻島自然休養林の大看板。
   森林浴の森 日本百選 (昭和61年4月19日指定)
   北海道自然百選 (昭和60年9月30日指定)
                               だそうです。

 利尻島自然休養林

民宿の部屋の窓からは正面に港、その上には登って来た利尻山がカッコ良く聳えていました。
きょうは一日中、山頂の雲は取れませんでしたね。

夕陽が射して、少しずつ赤く染まり綺麗な利尻山でした。
登ったばかりなのに、既に懐かしく思い出すきょう一日のこと。
ハプニングもいろいろあったしね (^^;

 民宿の窓からきれ~

お風呂で汗を流して、夕食の膳が楽しみです。

焼きホタテ、バフンウニ、刺身、煮魚、かじかの卵、もずく酢、煮物(こんにゃく、大根、竹輪)、にしんの昆布巻き、ご飯、つみれ汁、お漬物など。

一生懸命お料理を説明してくださる優しいご主人でした (^^

 お料理