2012.07.04 (木)   K2Couple 番外編 

オロロンライン
(北海道)
-----
留萌からオロロンラインで稚内へ

 北緯45度、日本最北端の地、宗谷岬にて

  6:15 = 高崎IC/関越道・北陸道・日本海東北道/新潟亀田IC = 9:10 新潟港フェリーターミナル 10:30 《新日本海フェリー》 4:30 小樽港 4:50 =

 小樽IC/札幌道・道央道・深川留萌道/深川西IC = 7:30 留萌 = サロベツ原野 = 11:00 稚内 = 11:40 宗谷岬宗谷公園 12:00 =

 12:40 ノシャップ岬 【L】 13:30 = 13:45 稚内公園 14:00 = 14:20 稚内港P15:40 《ハートランドフェリー》 17:20 利尻鴛泊港 17:25 《TAXI》

 17:40 利尻北麓野営場 【泊】


利尻北麓野営場 (4人用ケビン¥5,000)


昨年の北海道が終わった時から、次は利尻・礼文だねと話していた。
そして、一年後にその夢が実現します。
飛行機なら早いのですが、フェリーにこだわっているので利尻島まで二日掛かりの気長な道中です。

関越道谷川岳トンネルを抜けても暫くは晴れていましたが、だんだんと雲行きが怪しくなり長岡JCTを過ぎる頃から雨です。

 利尻富士町観光協会パンフ            ▲ 越後湯沢ゴーストタウン

出発の前から、北海道の天気予報には気を揉みっぱなし。
私達が行く前はずっと晴れていたのに、肝心の滞在期間は非情にも傘マークが並んでしまいます。

フェリーは、1ヶ月前の企画商品を予約したので変更ままならず。
仕方なく雨の北海道を放浪する覚悟を決めますが、やや憂鬱な出発です。

み〜さん に晴れパワーを送っていただいてましたけど、半信半疑
ちょっと不運なK2隊に幸あれ。

 雨の新潟港

今年の新日本海フェリーは、新商品 【ペア100プラス】を利用しました。
往復個室で4割引という超魅力的なプランですが、キャンセルできない仕掛けなので裏目に出ると怖い。

和室でゆっくり寛げるのは快適ですが、個室なので家にいるときの延長みたいでつまらないと言えばつまらない。
船旅で、見知らぬ人との偶然の出会いも楽しいものがありますね。

きょうの乗船客は約400人で、半数近くは栃木県の中学生の修学旅行。

 ステートB和室

船内放送 『本日の波は3m、多少船体が動揺しますのでご注意ください』
動揺という言葉使いに笑ってしまった。

『売店にて酔い止めの薬を販売していますので、ご利用ください』
と何度も放送があったが、それほどでもなかった。
2万トン級の船なので、ローリングもゆったりしているし。

恒例のミニコンサートは、高崎出身のギタリストと可愛いボーカルの女性。
透き通った声がとても素敵でした。

BINGO大会は完敗。

 マインドテレスコープのコンサート

おいちゃんは乗船するなりお風呂に入ってしまった。
私は寝る前に入ったんですが、お湯が大きくうねっているので酔いそう。

昨年同様、楽しみにしていた夕陽を見ることができない船旅になりました。

『南行のフェリーとすれ違う時間です』と船内放送。
デッキは封鎖されていたので、窓越しに僚船を確認して布団に入る。
おやすみ zzzz

 小樽→新潟の南行きフェリー


   一夜明けて7月4日


小樽港への入港は翌朝4時。
目が覚めると、灯りを点けた漁船が石狩湾に浮かんでいる。
ほっけ漁は終わったのかな?
遠く小樽の街の明かりも、近づいてきました。

雨は止んだばかりのようですね。
このまま降らなければいいな〜と祈りつつ下船。
北海道を実感する。

 石狩湾に浮かぶ漁火

小樽ICから札幌道で札幌JCTへ。
更に道央道を北上して深川JCT、深川西ICで有料区間は終わる。

だんだんと空が明るくなり、二人の気持ちも明るくなってきましたよ (^^
深川西ICから留萌へは、無料で快適な自動車道が続いています。

 道央道、深川JCT

留萌から稚内を結ぶ日本海オロロンライン(R232+R106)。
この頃にはすっかり晴れていましたよ。
噂通りの素晴らしい道でした。
朽ちた番屋が点在する北の演歌そのままです。

エゾカンゾウの咲くお花畑の中に、真っ直ぐな道が伸びています。
左にはずっと日本海があり、波飛沫が打ち寄せています。

 日本海オロロンライン               番屋が点在し
 ここは北海道            日本海の厳しさも今はなく
▲ ハマナスとエゾカンゾウ               ▲ 車も来ないし
 28基の風車が並ぶ風景            ▲ サロベツ原野の一角

天塩からR106に入れば、風車が一直線に並んでいる風景もいい。
今までも風車は見られたが、ここの規模は桁違いだ。
風車の足元にはエゾカンゾウの群生。

大自然のスケールが肌で感じられる風景です。
『お〜い』って、大声で叫びたくなる。
ここは利尻礼文サロベツ国立公園

 爽やかな風が風車を廻す               ▲ エゾスカシユリ

走っては停まり、走っては停めて。
また少し走ると、日本海の彼方に利尻山が見えてきてワクワクしますよ。
裾野は見えますが、山頂は残念ながら雲の中です。
いきなり前方にパトカーが停まっているじゃありませんか
違反はしてないと思うけど、一瞬たじろぐ小心な二人。
『この先でトラックが横転しているので、ここからサロベツ原野を横断してR40に迂回してください』 だって。

見所はまだまだこれからというのに、楽しみを奪われてガックシ。
仕方なくサロベツ原野を走りR40に入って稚内へ。

 風車だらけ
 誰もいないので、こんなことして           ▲ サロベツ原野から利尻山

稚内には思ったより早く着いたので、まずは宗谷岬に行くことにしましょう。
日本最北端の地は、ちょっと殺風景な所でした (^^;
北緯45度31分22秒。

この地を訪れる観光客は多いと言うが、きょうは疎ら。
晴れた日には樺太が望める。
本日は曇天なり。

 宗谷岬

アルメリアの赤い花は最盛期を迎え、花壇いっぱいに咲いている。

間宮林蔵さんは伊能忠敬の指導を受け蝦夷地の測量で知られるが、江戸幕府の隠密だったとか。


 日本最北端の地の石碑にて

        ▲ 間宮林蔵さんとコミュニケーション

急坂道を登って、宗谷岬公園に行ってみる。

いろんなモニュメントが建立されていますが、テーマはマチマチで一貫性がないように思われた。

 天北酪農の夜明けを象徴するあけぼの像
 宮沢賢治文学碑        ▲ 大韓航空機撃墜事件の祈りの塔

稚内へ引き返し、次は反対側のノシャップ岬へ向いますね。
こちらはお店が沢山あり、ちょっと観光地化しています。

中央にイルカのモニュメントがある広い空間は、展望台かしら。
時計を見つめるイルカ君。

 イルカのモニュメント

水平線の彼方に利尻山が浮かんでいる。
まあまあの天気のようですが、明日はどうだろうか。

人目を避けて漁船埠頭の駐車場へ。
これから稚内港に車をデポして利尻に行くので、山仕様に着替えます。
持っていくもの置いていくものを仕分けて、整理整頓に励む。
忘れ物がないように、何度も確かめますね。

 後方に利尻山が見えた

                                       ノシャップ岬の広い展望台

                                      ▲ 稚内公園から稚内市街地

稚内港へ行く途中で、稚内公園にも寄り道しますよ。
ここからは稚内の町が見下ろせ、さっきの宗谷岬方面も綺麗に見える。
ここにもアルメリアの花が満開。

公園内には、太平洋戦争時の北方領土にまつわる悲劇が標されている。
望郷と慰霊の氷雪の門。
業務を全うして殉職した九人の乙女の碑が痛々しい。

 氷雪の門               ▲ 説明板


 
氷雪の門

  日本領だった南樺太(現サハリン島)には、終戦当時、約42万人の日本人が生活していましたが、ソ連軍の突然の侵攻により、人々は全てを捨て祖国へと逃げ
  帰ることになりました。
  この碑は、帰らぬ樺太への望郷の念と、樺太で亡くなった人たちの慰霊のため、昭和38年に建てられたものです。
  高さ8mの門、黒大理石の台座、2.4mの女性像からなり、女性が手のひらを見せ天を仰ぐ姿は全てを失った悲しみを表し、人々の天への祈り、哀訴、そしてたくまし
  い再生への誓いを表現しています。
  お天気が良い日には、像の背景に広がる宗谷海峡の向こうに、かつて人々が生活していた樺太が見えます。



 九人の乙女の碑           ▲ 昭和天皇・皇后和歌の碑


 
九人の乙女の碑

  この碑は、終戦時、樺太の真岡(現ホルムスク)郵便局で通信業務を死守しようとした9人の女性の慰霊のために建てられたものです。
  北緯50度線でソ連と国境を接していた樺太では、昭和20年8月、ソ連軍の不意の攻撃を受け40年間にわたる国境の静寂が破られました。
  島民の緊急疎開が開始される中、戦火は真岡の町にも広がり、窓越しに見る砲弾の炸裂、刻々と迫る身の危険の中、真岡郵便局の電話交換手は最後まで交
  換台に向かいましたが、「皆さんこれが最後です。さようなら、さようなら ・・・」 の言葉を残し、青酸カリを飲み自らの命を絶ちました。
  終戦5日後、8月20日のことでした。

                   昭和天皇御製  樺太に 命をすてし たをやめの 心を思へば むねはせまりくる
                   香淳皇后御歌  樺太に つゆと消えたる 乙女らの みたまやすかれと たゞいのりぬる


 教學之碑         ▲ 悲しみの丘にアルメリア咲き誇り

稚内市内で今晩と明日の食料を調達して、いよいよ利尻島へ渡りますね。
車はハートランドフェリーターミナルの駐車場に、4日間デポします。

PM 3:40出航。
1時間40分の船旅です。
カモメの群れを引き連れて、だんだんと利尻山が大きくなってきます。
山頂は相変わらず雲の中でした。

稚内FTで知り合った渋川のご夫妻とは、このあと利尻登山道、沓形港、礼文桃岩で顔を合わせ、礼文からの帰りの便も一緒だった。

 稚内港有料駐車場
 ハートランドフェリーターミナル               ▲ この船だな
 うわっ利尻富士だ

                カモメさん

                              まさに島全体が利尻山だね


やっと今回の旅のメインターゲット利尻島に上陸です。
大勢の観光客を横目に、タクシーで登山口のある北麓野営場へGO。

北麓野営場は利尻富士町の管理で、親切な管理人さんが待っていました。
管理棟の下にケビン(バンガロー)が5棟。
全部が真新しい施設です。
標高210m。

 野営場にケビンが5棟

鶯の鳴き声が爽やかな林の中です。
4人用ケビンの使用料は5.000円なので、4人で使えば一人千円余り。
梯子で二階構造になっていました。
寝具も用具もすべてが新しく、至極快適でラッキーでした。

コンビニで買ってきたお寿司や蕎麦、缶詰をおかずにビール夕食。
うんめえ〜。

毛布2枚で安眠熟睡。
夜中に用達に起きたおいちゃんが言うには、満天の☆☆☆

 快適なケビン内部 (一階)