2013.05.01 (水)   K2Couple No.0408 

開聞岳
かいもんだけ(鹿児島県)
924m
立地は良いが、山の魅力は微妙

コース最大標高差 : 815
コース累積標高差(+) : 885
コース累積標高差(−) : 885
コース沿面距離 : 7.8 km
行動時間 : 5'55"
* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です  開聞山麓ふれあい公園に戻って
 開聞山麓ふれあい公園 6:00 ... 6:10 二合目登山口 ... 6:45 四合目 6:50 ... 7:10 五合目展望台 7:15 ... 8:50 開聞岳 【L】 9:30 ...
 10:40 五合目展望台 【メールタイム】 11:00 ... 11:30 二合目 ... 畑道 ... 11:55 ふれあい公園P
 ふれあい公園P 12:15 = 12:30 池田湖 12:40 = 頴娃IC/指宿スカイライン/鹿児島IC =
 14:10 鹿児島港 14:30 《桜島フェリー》 14:45 桜島港 14:50 = 15:05 湯之平展望所 15:20 = 16:00 道の駅たるみず 【温泉・DNR】 17:05 =
 給油洗車 = 18:35 道の駅霧島 【車中泊】

  開聞岳の場所
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

道の駅たるみず 湯っ足り館 (¥330)


 開聞岳は標高こそ千米に満たないが、何しろ海ぎわからすぐ立っているので、そう楽な登りではない。
 中腹まで密林の中を行くが、それから上は潅木地帯になるので、見晴らしが展けてくる。
 登山道はうまく出来ていて、円錐形を直登するのでもなくジグザグでもなく、螺旋状に山を巻いて行くのである。
 即ち北麓の登山口から先ず東側に廻り、それから南側を経て西側に廻り、再び北側に出たときはもう頂上、といった工合である。
 こんな珍しい登山道も私は他に知らない。
 というのも、この山が完全な円錐状である上に、放射谷が殆んどないので、この螺旋道が可能なのである。
 しかも東側から南側に廻るあたりから上は、ずっと眺望が利くので、登るにつれて次々と四周の風景に接することができる。
 見おろす景色は殆んど海で、山に登りながらこんなに海の享楽出来ることもまた珍重するに足る。
 頂上には火口跡の窪地があって、一面にユズリハやイヌツゲなどの常緑広葉樹で覆われていた。
 その一角に大きな岩塊が積み重なっていて、そこに三角点があった。
 頂上からの眺めは、三方は海、北から東にかけてだけが陸地である。
 海の方には長崎鼻が見え、枕崎が見え、陸地の方には池田湖が見え、矢筈岳が見えた。
 期待していた南の遠い島々が、天候の加減で見えなかったことだけが残念であった。
 帰りは、途中の分かれ道から東側の川尻部落へ降りた。
 この漁村の波打ち際から仰いだ開聞岳こそ、天下の名山に恥じなかった。

                                                     
深田久弥『日本百名山』より抜粋


深夜2時に目を覚ましたら、雨が上がっていてお月様もこんばんは。
昨日見れなかった開聞岳のシルエットが黒く浮び上がっている。

二度寝して起きたのは4時頃。
早くもヘッ電を点けて登って行く人がいますね。

 雨上がりのお月さん

私達はゆっくり ・・・ と言うか、おいちゃんは起きる気配もありません。
はらっぱは、管理棟の前で朝日を待ちました。
車が随分と増えていましたよ。

頃合を見計らって、おいちゃんを起こす。
朝食は、道の駅で買ってきた巻き寿司です。

管理棟前の石段を下りて、ふれあい公園の芝生の広場から山頂を眺めながら二合目登山口へ。
登山口には、成人、子供、老人の標準CTが書かれていて何気にお茶目。

 ふれあい公園駐車場の朝
 公園管理棟前             ▲ 二合目登山口

最初は普通の登山道ですが、やっぱり火山性の石がザリザリしてる。
極端に掘れた道を緩やかに登って行く。

足元に白くて可愛い花が、点々と落ちていました。
上を仰いでも背の高い木ばかりで それらしい木は見当たりません。
全部散っちゃったのかな?
白い花はエゴノキの花に似てたけど。

徐々に石ゴロの道になり、展望のない道が続く。
五合目には立派な展望台があり、長崎鼻や海岸線が見えます。
しかし展望があるのはそこだけで、また樹林帯です

 五合目展望台
 ウマノアシガタ  マルバウツギ  ナワシロイチゴ  コガクウツギ
                                     ▲ 五合目展望台からの眺め

六合目を過ぎる頃から足元には大岩が現れ始め、七合目からは完全にイワイワの道になりました。
水はけの良さそうな土壌なので、昨日土砂降りだったわりに水溜りは何処にもありません。

 花を探しながら歩くと危ないぜよ               ▲ 八合目

特段見所もなく、同じような道をシコシコ稼ぐ。
合目の標識は丁寧に立っていますね。

岩のあいだに、タツナミソウがたくさん咲いていました。

 タツナミソウ

八合目を過ぎるとロープが現れますが、ロープを掴むとおいちゃんに叱られるんですよ

ときどき展望がきく場所に出ても、生憎霞んでいます。
すぐ下には海が広がっている。
梯子を登った先で、潅木越しに池田湖が望まれた。

 ここは丁寧に梯子とロープ              ▲ 西の海岸線

山頂直下に神社があったので、本能的にお参りをする。
お参りしとかないと、バチが当たりそうな気がする訳でして ・・・ (^^;

絶景が待っていますように。
その他むにゃむにゃ。

 むにゃむにゃ

山頂は大きな岩が折り重なって、想像してたよりずっと狭かった。
腰掛ける所はいっぱいあるのですが、広い場所はない。

辺りを見廻してみても、ボワ〜っとしていてつまらない。
運が良ければ、種子島や屋久島が見えるんだそうな。

あたしゃ運が悪いし ・・・ 意気消沈。
普段の行いで天候を左右するほどの大物じゃないしね、あたしゃ。

 お弁当食べようぜ
 皇太子殿下登山御立所 (昭和63年7月20日)          ▲ 霞んで期待はずれの展望
 おいちゃん登山御立所 (平成25年5月1日)         ▲ 開聞岳最高点でプチヒコーキ
                           ▲ 開聞岳から開聞岳を見下ろす

帰るじょ〜。
トップ、交代してんか
。 皇太子殿下のつもり
イワイワの下りは、いつもおいちゃんが先行することになっている。
はらっぱがこけた時に、下で受け止める係りですよん (^^

山中に4ヶ所の救助ポイントがあった。
頭上が開けて、要救助者をヘリで吊り上げることのできる場所です。

 帰るじょ〜             ▲ 救助第一ポイント

何じゃらかんじゃら喋って花に気を取られたはらっぱが こけた。
大丈夫か?

痛て〜膝打ったよ。
おいおい、歩けないほど ひでんか。
 妃殿下のつもり   呼ぶ?
皇太子様が登ったからって、ギャグ連発してる場合じゃないでしょよ
それに、あたしゃ骨折したって自力で下りるし。

幸い大したことはなかった (^^

 足いて〜

そんなこんなで、二合目の登山口に下りてきました。

K2隊のコースタイムは ・・・
登り : 2時間40分 下り : 2時間ジャスト だった。
お茶目なCTと比較すると、登りは成人と老人の間だし、下りは成人を遥かに超えている
ほんとかいな  

来た通りに帰ればいいものを、寄り道したら迷って藪こいだら畑に出た。
農作業中の女性二人に声をかけるおいちゃん。
あの〜、私たちどっちへ行けばいいんでしょうか?へへ (^^;
・・・

 登山口の看板

池田湖に移動して、お花畑から開聞岳を眺めることにしましょう。
山の上から見下ろした池田湖へ廻る。

パンフレットで見たのと同じ景色が広がっている。
ポピーのお花畑の上に、端正な薩摩富士が美しい。
○○富士と言われる山は、登るより眺める山と心得たり (^^
陸海軍特攻機は、ここで 「祖国よさらば」 と翼を振って沖縄に出撃した

 知覧や鹿屋から飛び立ち、最後の本土に別れを告げる              ▲ 駐車場から
                         ▲ 悲しい過去を想起させる開聞岳の美しさ

頴娃ICから鹿児島ICまで、指宿スカイラインを全区間北上する。
次は、鹿児島港からフェリーで桜島に渡りますよ。

鹿児島市内は路面電車が走っていました。
こういう風景って、何かレトロちっくで好き。
広島にもあったし、札幌、函館、富山、岡山、長崎、熊本にもあるよ。

 鹿児島市内のチンチン電車

鹿児島港の桜島フェリー埠頭には、車が並んでいます。
特に手続きはなく、並べばいいだけ。
2時15分には乗れなかったので、次の便2時30分発です。
支払いは下船時とのことで、まあ気楽な住民の足、渡し舟って感覚です。

普段は渡し舟でも、GW中ですから観光客が多い。
入れ替わりに入港してきたフェリーは、手を振る小学生満載でした。
こっちも手を振って応える。

 桜島フェリーに乗り込みます
 景色を見ようとみんなウロウロ            ▲ 桜島まで約15分

桜島に上陸。

湯之平展望所まで上がると、荒々しい迫力のある山が迫ってきました。
山腹には、噴火で吹き飛んだような跡も見える。

この時は全く噴煙は見られず、青空の下で溶岩の塊をさらけ出していた。
展望所から向かって左から最高峰の北岳、中岳、南岳。
南岳は活発な噴火活動を続けているので、半径2K以内は立入禁止らしい。

桜島を廻って大隅半島に向かう。
こんな危ない島に、人が住み着いているのが信じられない。

 湯之平展望所から ▲ アップ
                            ▲ ボ〜ン いきなり吹き出した

山から下って東に廻リ込んで走っていたら、左上に黙々と吹き上がる真っ黒い噴煙を目撃。
近くに有村溶岩展望所があったので、好奇心旺盛寄り道してみます。
すると、パラパラと雨の様に小さな塊が降ってきましたよ
車のボンネットもルーフも灰色になっちゃった。
(もともと灰色ですけど)
傘をさしてる人もいるよ。
やばっ、ダッシュで退散します

 ぎょえ〜降ってきた (有村展望所にて)            ▲ ボンネットに弾んでるし

フロントウィンドーの下には、細かい噴石が握れるほど積もり始めた。
グズグズしたのが失敗だ。
野次馬根性丸出しで、展望所に寄ったのがまずかったかも。
少し走ると視界が悪くなり、「追突注意」の看板を持った人が立っていた。

道の駅「たるみず」 で温泉と食事。
錦江湾(鹿児島湾)と桜島を眺めながらの贅沢なお風呂です。
ブリ丼(♂) ひな御膳(♀)。

ガソリンスタンドに入り、水噴射で洗車していただきました。
とっても可愛いお姉さんで、おまけに洗車は無料サービス。

 篤姫ゆかりの ひな御膳

お店に寄り、明日の食料(寿司やトマト等)を買ってまたまた霧島へ。
噴火の余韻を引きずりつつも、いい経験ができたなぁなんて。
桜島の辺では、傘とマスクは必携だそうです。

霧島市のはずれで、しっかりビールも仕入れました (^^
今夜は、神話の里公園 道の駅「霧島」で車中泊です。
道の駅っぽくない道の駅でしたが、静かな環境が嬉しい

 道の駅 霧島       ▲ 朝起きたら車がいっぱいになってた