2012.05.13 (日)   K2Couple No.0363 

篭山 東尾根
あかぎ かごやまひがしおね(群馬県)
1,470m
アカヤシオ偵察行

コース最大標高差 : 495
コース累積標高差(+) : 720
コース累積標高差(−) : 720
コース沿面距離 : 6.7 km
行動時間 : 5'05"

* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です

 標高1350付近のアカヤシオ 

  9:15 = 前橋南IC/北関東道/伊勢崎IC = 10:35 利平茶屋森林公園P

 利平茶屋森林公園P10:45 ... 10:55 戻る ... 11:05 東尾根取付き ... 11:45 P1207 【L1】 12:00 ... 13:10 広場 【L2】 13:45 ...

 13:55 稜線 ... 14:05 篭山 ... 14:15 鳥居峠 14:20 ... 14:55 P1207分岐 ... 15:05 P1207 ... 15:10 P1207分岐 ...

 15:50 利平茶屋森林公園P

 利平茶屋森林公園16:10 = 17:45



 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

篭山の場所


おいちゃんに明日どうする?って訊いたら、予想通りの返事が返ってきた。
『浅間界隈の何処かへ行きたいな』
これは口癖のようなものなので、気にすることはない。
「まだ何処も花は咲いてないよ」って言ったら、ふてくされて寝ちゃったの。

訳あって昨夜遅かったので、朝8時を過ぎても起きて来ません。
で〜、無理やり起こしました(笑)。
赤城に行くよ〜、きょうは利平茶屋からね。
利平茶屋?ってどこにあるん。
よく知らんけど、赤城の向こう側

 みどり市から袈裟丸山

おいちゃんが利平茶屋の場所を調べて、地形図をプリントアウト。
地図をマジマジ見つめて、利平茶屋からアカヤシオの尾根通しに登るならいいよって条件を付けて来た(^^;
篭山と駒ヶ岳の間から東に派生する尾根のことです。
藪漕ぎの不安もあったけど、この際仕方ない。
「鳥居川本流を詰めるのもいいかもな」なんて独り言言ってるし。

何だかんだで遅い出発になったので、行きは高速を利用する。
伊勢崎ICを下りて渡良瀬川沿いに日光へ抜ける道から、以前皇海山へ行った時に走った県道62に入り、更に分岐して利平茶屋森林公園へ。

 くびれた所が鳥居峠です 

八重桜やヤマツツジ、ヤマブキが満開で気持ちのいい道ですよ。
真っ青青の空だしね。

いつもとは違う形の赤城山を眺めながら、広い駐車場に着きました。
結構沢山の車が停まってるじゃん。

 利平茶屋森林公園の駐車場

利平茶屋森林公園ってこんな感じなのか。
なかなか、いい雰囲気醸し出してるじゃない。

私達が準備して管理棟へ向かうと、もう下山してきたのか数人がウロウロ。
そういやもうすぐお昼だし(^^;

林間広場ってのがあって、鳥居峠への登山口標識がありました。
良くわかりませんが、この尾根に取付けばいいのだ。

 公園内の道路
 フデリンドウ              ▲ ツルカノコソウ

しっかりした道を登って行くと、下りになって林道に出ちゃいました。
少し林道を進んでみますが、ん?鳥居川支流の笹倉沢に入っています。
さすがに沢を詰めるのは躊躇されたので、左の尾根に駆け登ろうとするおいちゃんを説得して戻る。

途中まで引き返して、尾根をめざして登り始めますね。
ミツバツツジは蕾です。

 尾根に取付いて

初めは落ち葉で踏み跡が隠れていましたが、だんだんしっかりした踏み跡になりましたよ。
結構歩かれているようです。
藪漕ぎ覚悟で来たけど、こりゃ儲けもんです。

途中で踏み跡が薄くなる場所もありますが、良く見れば笹の中に続いていますね。
下りと違って登りは、高いとこ高いとこをめざせば尾根を外すことはないので楽勝です。

 ムシカリ(オオカメノキ)

普通の登山道のように踏み跡が続く。
アカヤシオは散り始めたものが多く見受けられるが、まだ咲いている。
今年は遅いかと思ったけど、平年並みの開花でしょうかね。

P1207に着いた。
ここで一段落、腹ごしらえしようぜ。
きょうは高菜鯖寿司を持ってきたのだが、今朝冷凍室から出してきたのでまだ凍っていた(^^;
代わりに軽くパン&コーヒーです

 アカヤシオがきれ〜
 高菜鯖寿司はまだ解凍半ばな訳で               ▲ 大好物

更に進んで行くと、左からしっかりした道があった。
正規登山道との連絡路です。

ここからは踏み跡も頼りなくなり、岩まじりの斜面になりました。
左の樹林越しに山が見えます。
右には駒ヶ岳からの東尾根が見えていますね。


                             ▲ 岩と根っこの悪路が続く

アカヤシオは時々現れますが 終わりかけの花だったり下に散っていたり。
上方を見てもピンクに染まる斜面はない。

それでも蕾があるかも ・・・ と淡い期待を抱いて進みます。

 青空に映えて

高度を上げると、今度は両側が切れ落ちた痩せ尾根になってきます。
途中一箇所だけ、尾根の右側が崩れた場所がありました。
慎重に通り過ぎます。


 右側崩壊中             ▲ やせ尾根を行く

次は大岩が正面に立ちはだかります。
ここは左に捲きながら、木につかまってよじ登りますね。

木や笹を掴んで登ったり、笹を掻き分け岩をよじ登ったり ・・・
これじゃハイトス隊になっちゃうよ。
尾根の上へ上へと登っていきます。
普通の登山道より変化があって楽しいけど。

 大きな岩にぶつかりました           ▲ 「おK3」の高崎バージョン
▲ 見上げればアカヤシオ            ▲ ヤマザクラ応援団

前方左に鳥居峠の茶店が見えました。
ようやく山の位置関係が分かり、見えてる山は長七郎山と小地蔵山、篭山。

いつもと逆方向に眺める山は新鮮です。
何か得した気分。

 三分咲き             ▲ 鳥居峠の建物
 アカヤシオ              露岩帯を抜けた
 森林公園方面を見下ろす         来週まで慌てて咲かないで頂戴!
 稜線が近付いてきました           駒ヶ岳の尾根も低くなったし

ひいこらひいこら登っているうちに、並行する駒ヶ岳の尾根もだいぶ低くなってきました。
稜線も近いぞ。

ふと足元を見ればヒメイチゲの花が咲いています。
人知れずひっそりと、あんた控えめな花だね。

 ヒメイチゲ

右には皇海山や袈裟丸山、白いのは日光白根山でしょうかね。
春霞の時期にしては好展望です。

そしてやっと見覚えのある場所に出ましたよ。
昔REIREIを連れて、アカヤシオの下でランチにした小広場です。【REPO】
あの時に、teel 隊と初めてのバッタリ遭遇があった。

遅いランチになりました。
解凍しかかりの鯖寿司とカップラーメンを食べる。
ここまで登ると綺麗に咲いてる花や蕾がありましたが、チョッと寂しい。
残念ながら、アカヤシオはハズレ年のようです。

 お座敷準備中
 蕾のまま             ▲ これから咲きます

少し登って稜線、ここからは鳥居峠に下ります。
分岐には、ブルーのビニール紐が目立っていました。

笹原を気持ちよく下って篭山に登りますが、アカヤシオが殆んどないのよ。
例年だとピンクピンクになる斜面なのに、終わりかけのアカヤシオが申し訳程度に色を付けていました。
こんな年があっても仕方ないよね。

 前回は霧氷で真っ白だったけど             ▲ 気持ちの良い笹道

五輪尾根の上に、白く雪の残る山並みは何処だろ?
家に帰って調べてみたら、岩菅山、白砂山、佐武流山、苗場山方面でした。

もうすぐ鳥居峠に下りますが、利平茶屋からここまで登山道の無いところを歩いてきたので、誰にも会わなかった。
アカヤシオの当たり年にまた是非歩いてみたいコースではある。

 篭山から雪山遠望
                              ▲ 篭山から赤城山中心部

鳥居峠には数台の車が停まっていて、覚満淵を歩いてる人が見えました。

「神々の聲」なる石碑もあります。

    
 明峰競て聳ゆる 上州の天
     赤城山頭 迷霧を祓う
     瑞気層々 大沼の景
     鬼神来り遊びて 咸聲轟く

 「神々の聲」碑
 鳥居峠               ▲ 地蔵尊

私達も、瑞気層々ケーブル跡のコンクリ階段を下って行きましょう。
何処まで続いてるのかと思うほど長い階段ですよ。

本当に人を乗せて走るケーブルカーがあったの?
ちょっと怖い感じですね。

 ケーブル跡を下る          ▲ 軌道に興味津々のおいちゃん

ケーブル軌道の途中で、MTBを担いで登ってくる若者二人と出会う。
若い二人(群馬と千葉だっけ?)は屈託がない。
自転車担いで槍ヶ岳に登ってる人の話題からエスカレート。
狭い業界(?)だから、その人知ってるかもなんて言ってたね。

彼らは、鳥居峠から茶の木畑峠を走って帰るそうです。
??? 気を付けてね〜。

 MTB-partyと交歓

彼らと別れて少し下ったら、右の尾根から人の声が聞こえて来ましたよ。
続いて沢山の人(新里花登会の17人)が現れました。
聞くと、階段を登って帰りは山道を下ってきたと ・・・
茶店の横(裏)から山道があるのだそうだ。
(知らなかった)

そっちの道には、アカヤシオや石楠花が綺麗に咲いてたんだって。
そんな道があるなんて ・・・
案内板にはなかったような。

会のメンバーに紛れて下る。

 今だけ会に入れてもらう

ケーブルの軌道から離れた普通の登山道には、エイザンスミレやミツバツチグリなど小さな花がいっぱい咲いていました。

途中で管理棟→の標識があったので、P1207に登り返して往路に合流しますが、やっぱり歩いたことのない一般道にしようと元の分岐まで戻る。
ふれあい広場
(何処なのか分かってない)へと下りますね。
きょうは意味のない行ったり来たりが多い。

尾根上の道は歩き易かったのに、こっちは岩ゴロの歩き辛い道でした(^^;

 花撮り隊
ツルキンバイ ミツバツチグリ ヒゲネワチガイソウ
エイザンスミレ タチツボスミレ フイリフモトスミレ

 岩壁があったりして             ▲ 新緑が美しい
シロバナエンレイソウ ヤマブキソウ ヤマエンゴサク
ハルトラノオ ムラサキケマン モミジイチゴ

ヒトリシズカの花が咲いていました。
久しぶりの出会いです。
 ヒトリシズカ

ふれあい広場の登山口案内板には、登山道の絵が描いてありました。
何だ〜森林公園ってこうなってるのか。
遅いっつ〜の。

傍には小さな水芭蕉の池があり。
花は最終盤。

 鳥居峠から下る登山道が描いてあった
 水芭蕉の湿地             ▲ キャンプ場を歩く

バンガローやバーベキューコーナーがあったりして、整った公園ですよ。
孫を連れてキャンプもいいなってなことで、管理棟に寄ってパンフをもらう。

管理人さんに伺うと、今年も熊やカモシカを見た登山者がいるそうです。
キャンプシーズンを前に、放射能の除染作業を行うとのこと。

草の中から小さなネズミが出てきて、チョロQしています。
隠れたつもりでいるのか、カメラを近付けても固まって逃げません。
おいちゃんがシッポをつかんだら、チュ〜チュ〜騒いで逃げてった

 森林公園管理棟
 管理棟前のシャクナゲ          ▲ ひょうきんな野ネズミ君
 ニリンソウ              ▲ ホソバノアマナ

駐車場手前の沢で、ニリンソウやアマナを発見。
温泉のあてもないので、しばらくブラブラしてから帰ることにする。

きょうは簡単な山登りと思ってたのに、思いもかけず手強い道で汗をかき、そこそこ花との出会いもあり楽しい一日だった。

ちょいプチ・アドベンチャーになっちゃいましたが、やっぱり藪歩きはイヤ。
枝は突き刺さるし、帽子は持ってかれるし、顔は引っかかれるし。

 八重桜満開の道を帰る