2011.09.10 (土)   K2Couple No.0331 

阿弥陀岳
あみだだけ(長野県)
2,805m
       阿弥陀岳 2805m 中岳 2700m
南八ツ未踏の阿弥陀さまゲット 

コース最大標高差 : 1045
コース累積標高差(+) : 1295
コース累積標高差(−) : 765
コース沿面距離 : 11.5 km
行動時間 : 9'00"

* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です

 中岳から阿弥陀岳

  22:00 = 藤岡IC/上信越道/下仁田IC = 内山峠 = 清里 = 24:30 美濃戸やまのこ村P 【車中泊】

 美濃戸P 6:15 ... 7:15 堰堤広場 【BF】 7:25 ... 8:15 赤岳鉱泉 8:30 ... 9:00 中山乗越 ... 9:05 中山展望台 9:10 ... 9:20 行者小屋 ...
 9:30 中岳道分岐 9:40 ... 10:25 中岳コル 【L1】 10:35 ... 11:05 阿弥陀岳 【L2】 11:50 ... 12:25 中岳 12:40 ... 12:50 コル ...
 13:25 中岳道分岐 13:35 ... 13:45 行者小屋 ... 14:00 中山乗越 ... 14:15 ヘリポート 【L3】 14:45 ... 15:15 赤岳鉱泉 【泊】


 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

                                    阿弥陀岳の場所

赤岳鉱泉 (¥10,000)

今週は東北の朝日連峰に行く予定でいましたが、事情があって近くにした。
未踏の阿弥陀岳です。
久しぶりの美濃戸。

南八ツはアプローチも簡便ですが、前夜早く寝れないと寝不足になるよ。
いっそのこと、現地に前夜入りして車中泊にしよう。

美濃戸口から、相変わらずの悪路を走り『やまのこ村』の駐車場へ。
割引券をプリントアウトして来たので、駐車代500円引きです。

 やまのこ村

余り期待していなかった天気予報ですが、目覚めたら奇跡の快晴。
最近の週末は天候に恵まれていなかったので、青空がニクイ。

美濃戸から歩くのは、北沢、南沢それぞれが一度だけ。
北沢経由で赤岳鉱泉めざしますね。
林道のヘアピンをショートカットして、緩やかに登って行きます。
堰堤広場で車道は終わり、山道に入る前に腹ごしらえしよう。

沢沿いの滑りやすい場所には、木道が整備されていた。
安心して森林浴のルンルン歩きですね。
立派な橋で何度も渡り返す。

 あちこち木道が整備されていた

沢の上流に大同心の威容が見えるようになれば、じきに赤岳鉱泉です。
人は少なかった。
赤岳鉱泉を訪れるのは、7年前の硫黄岳以来のことです。

小屋にザックを預けて、軽量サブザックでアタック隊出発。

 赤岳鉱泉に到着

樹林帯の中のプチ峠が中山乗越。
中山展望台は近いので、ちょっと足を伸ばして南八ツの大展望を拝もう。
そのうちに天候が崩れたらいけないので、見れるうちに見ておこうと。
まだ、この快晴を信用していないK2隊です。

素晴らしい眺めです。
横岳、赤岳、阿弥陀岳 ・・・ 南八ツのビッグスリー丸ごとですね。
電波が届いていたので、REIREIに

 中山展望台で

分岐に戻り、行者小屋に向かいます。
のどかな散歩道。

行者小屋は赤岳の登山基地だけあって、大勢の人で賑わっていますよ。
テン場も、カラフルテントでいっぱい。
赤岳鉱泉より活気に溢れています。

 行者小屋へ

小屋のすぐ上で、文三郎道を左に分けて中岳道を行きます。
ここで休憩して、南沢の冷たい水を補給。

すぐに沢を渡って、瀬音を聞きながら登っていく。
樹林帯の道は涼しいです。
ダケカンバが多くなると、樹間から横岳や赤岳が覗く。

 横岳ゴツゴツですね

登山道が完全に崩落している場所があり、ここは高捲く。
赤岳がでっかい。

二つ目の崩壊地は、上の捲き道に逃げずに強行突破します。
おいちゃんが行っちゃったので、仕方なく続く。
こういう無茶をする人は余りいないよね。
足場は割りとしっかりしてましたけど (^^

 登山道崩壊地

すぐに中岳のコルです。
休憩している人が多い。
私たちも仲間入りして、ランチタイムにしましょう。
腹ペコちゃんだし。

南八ツの主だった山が全部見えますよ。
夏の雲が印象的。

阿弥陀岳をピストンする人たちのデポしたザックが、あちこちにかたまっています。

 中岳コル
 双耳峰の天狗岳             ▲ のっぺり硫黄岳
 盟主赤岳           ▲ これから登る阿弥陀岳

ここからは結構な急登です。
まず二連の梯子を登って、ゴツゴツの岩が続きます。

高度感もないし、難しい岩場ではありません。
ただ、浮石がゴロゴロしているので、雑な登り方下り方をする人の下は目茶怖いですよ。
平気な顔をして、ガラガラ落とすし。
ヤメテヨ

 ひゃ〜いい天気
                         ▲ 横岳(2829)と赤岳(2899)の稜線
 阿弥陀岳の登りから赤岳                   ▲ 阿弥陀上部は傾斜も緩む

山頂は思ってたより広かった。

山頂展望を楽しんでるうちに、権現岳側からモクモクとガスが湧き上がってきて、周辺の山は真っ白になったり、また姿を見せたり。
ガスの悪戯に一喜一憂する山頂の人たちです。

わぁっ、富士山だ
皆いっせいにこちらに走って来ます
あっ、隠れた

ガスに包まれると、急にトンボが増える。

 阿弥陀岳山頂
 山頂の賑わい             ▲ 権現岳と編笠山
                         ▲ 阿弥陀岳南稜ちょっとバリエーション ♪

阿弥陀南稜をじっと見下ろすおいちゃん。
本当はここを登りたかったらしいのですが、諸般の事情で止めたの。

権現、編笠のガスも切れ、富士山もシッカリ姿を見せて歓声が上がる。
何処に行っても富士山は特別な山ですね。

充分過ぎるほど楽しんだので、下ることにしましょう。
中岳を越えて文三郎道を行者小屋に帰ります。

 富士山

 下りますね       ▲ 赤岳方面も半分ガスで                ハシゴを下りる
フジアザミ ヤマオダマキ ホソバトリカブト ゴゼンタチバナの実 ハクサンイチゲ
コケモモの実 コバノコゴメグサ トウヤクリンドウ ウメバチソウ シラタマノキ

中岳に向かう頃には疲れてきちゃいましたよ。
でも気持ちの良い稜線歩き。

気休め程度に花も咲いてるし。
空は青いし。
写真を撮りながらノンビリ亀さんになります (^^

 中岳に行きましょう

赤岳と阿弥陀岳の間だから中岳かい?
何か不遇な名前ですけど、展望はピカイチ。
周りの山より低いので、ちょっと見上げるアングルが素晴らしい。
シャクナゲとハイマツの雰囲気が高山っぽいし。

文三郎尾根を下りるつもりでしたが、ジグザグ道を見たら嫌んなっちゃいました。
分岐まで行くのに、赤岳を半分くらい(?)登んなくっちゃいけないし

お互いの腹の探り合いは、軟弱隊のいつものパターンです。
どうする?
う〜ん ・・・
中岳道を戻ったほうが楽だよね。
そうしよ そうしよ(^^

結局、阿弥陀と中岳ピストンということで折り合いをつける。

 文三郎分岐は高い
                                  ▲ 赤岳山頂

 
 赤岳に背を向けて、じゃあ帰るよ〜       ▲ 再び阿弥陀に向かって                ▲ コルから下る

疲労が溜まってきたので、危険な崩壊地はセオリー通り高捲く。

樹林帯の下りは快適です。
ときどき涼風が吹きぬけるのが堪らないですよ。

文三郎との分岐付近の沢で、大岩に腰掛けてゼリーを食べながらまったり寛ぎましょう。
冷たい水で顔を洗ったり

 ダケカンバ帯に入る

行者小屋は、朝にも増して大変な賑わいです。

ここはスルーして、赤岳鉱泉へ。
中山乗越の切り開きから横岳西壁小同心と大同心を眺めながら、あ〜でもないこ〜でもない。
う〜ん、カッコいいやね〜。

 行者小屋のテン場
                         ▲ 中山乗越から仰ぎ見る大同心、小同心
赤岳鉱泉の救助用ヘリポートまで帰ってきて、またまたまったり休憩。
トンボや蝶が慰めにやってくる。

 ヘリポート        ▲ クジャクチョウ

赤岳鉱泉に戻ると、懐かしい人がベンチでビールをしています
え〜本間さんじゃないの。
ありゃま、隣にたっくんもいますよ。

聞けば、今着いたばかりだって。
何と言うタイミングの良さ。

 赤岳鉱泉に戻ってみると ・・・

どしたの (バックレ)

明日、小同心クラックをやって横岳山頂に抜けるんだよ。
それから、大同心最終ピッチをやって、大同心ルンゼを下るんさ。

え〜ホント?連れてってよ〜 (バックレ連発)
別にいいけど、クライミングギヤー持ってるの?
それが ・・・ 何故か持って来てるのでした ・・・

 呑兵衛はビールで乾杯

飲める人は生ビールで乾杯です。
もちろん、おかわり君 (^^
私はお風呂で汗を流してさっぱりする。
山小屋でお風呂なんて超贅沢、気持ちいいのよね。

お風呂から上がると、小屋前の林でセルフレスキューの講習会です。
小川山で懸垂下降中トラブルに見舞われたので、仮固定の方法とか ・・・

 仮固定のレクチャーを受ける

小屋のお楽しみは夕食ですよ。
ここの食事は豪華だと聞いてましたが、本当なのよ。

フィンガースティックステーキ(茄子、ピーマン、しめじ)、豚汁、トマト、パイナップル、キューイフルーツ。
下界でも滅多に食べられないメニューですよ (^^

満腹食べたら寝るだけね。
何故か個室をあてがわれちゃったので、4人で仲良くおやすみなさい。

八ヶ岳登山ルートガイド(阿弥陀岳)

 いっただきま〜す