2011.03.20 (日)   K2Couple No.0308 

金鑚神社 御嶽山
かなさなじんじゃ みたけさん(埼玉県)
343m
歴史を訪ねる路に春の香り

コース最大標高差 : 240
コース累積標高差(+) : 330
コース累積標高差(−) : 330
コース沿面距離 : 10.2 km
行動時間 : 3'55"

* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です

 仲睦まじく寄り添う二人

  9:45 = 10:00 神川ゆ〜ゆ〜ランドP

 ゆ〜ゆ〜ランド10:10 ... 11:10 金鑚大師大光普照寺 11:25 金鑚神社 11:40 ... 11:55 岩場展望台 【L】 12:20 ... 12:25 御嶽山 ...

 12:30 コル ... 12:40 あやめ池 12:45 ... 金鑚神社 ... 14:05 ゆ〜ゆ〜ランドP

 ゆ〜ゆ〜ランド14:15 = 14:30


          御嶽山の場所
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)



 3月11日14時46分頃に三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生した。
 この地震により、宮城県栗原市で震度7、宮城県、福島県、茨城県、栃木県で震度6強など広い範囲で強い揺れを観測した。
 また、太平洋沿岸を中心に大津波が発生し、特に東北地方から関東地方の海沿いでは絶望的な被害がありました。
 気象庁はこの地震を「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」と命名。

 きょうは大震災から10日目。
 未だに被害の全容が把握できない未曾有の大災害に加えて、福島原発トラブルで揺れ続ける日本列島。
 毎日余震が続いていますし、原発の現場では必死の復旧作業が続いています。
 群馬県も福島原発の被災者を受け入れ、続々と避難して来られているようです。
 昨日きょうは計画停電が中止のようですが、私達は何もできず茫然とただ祈るだけで ・・・


沈んだ気持ちを立て直そうと、家の近くを歩いてみることにします。
昨日は1時間半も並んで、ガソリンを入れてきました。
被災地の燃料不足も深刻です。

わが町の探訪を考えたが、2Km四方の小さい町ですから今更×。
隣町の神社に行ってみます。

家から歩いて行くにはちょっと遠いので、「かんなの湯」まで車で行く。

 神川ゆ〜ゆ〜ランド「かんなの湯」駐車場

だだっ広い駐車場に車を置き、車道を外れて近道を探しながら農道や畦道を歩きます。

畦道にはオオイヌノフグリやホトケノザが固まって咲いている。
農業用水の流れに沿って歩きますね。

 長閑な田舎道

 畦道に生きる可憐な花          ▲ かわい〜(小学生の作品)

民家の庭先には、梅や菜の花が綺麗に咲いていて長閑な風景です。
春爛漫です。

 梅が満開

正面には、目的地御嶽山が見えています。
あの山の裾に金鑽神社があるんですね。
初詣の客で賑わう神社です。

梨畑では、天に向かって伸びた枝の剪定作業をしていました。
人を見かけるたびに話し込むので、なかなか進みませんね。
「こんにちは〜」と声掛けすると、必ず「こんにちは〜」 と明るく返ってくるので気持ちがいいです。

 御嶽山が見えていますね
 田舎の香水です            ▲ 剪定が済んだ梨畑

城峰山や鬼石の山のゴルフ場が見えていますが、春霞で遠くは無理です。

整備が行き届いた石組みの遊歩道を歩きました。

 遊歩道を行く

約1時間ほど歩いたら、金鑽神社に着きます。
少し先まで足を延ばして、先ずは金鑽大師にお参りしてきます。
天台宗別格本山とある。

きょうは大安の吉日なので、護摩修行が行われていました。

 金鑚大師 大光普照寺
 木魚に寄りかかって居眠りしている小坊主              ▲ 手水舎の龍神
 本堂高欄の彫刻                ▲ 鐘楼

金鑽神社に戻る。

境内入口にある石造りの大きな鳥居を潜り、緩やかに参道を登ります。
左には金鑽川の流れ。
水は殆んどありませんでしたけど(^^;

 入口の大鳥居

右手高台に、国指定重文の多宝塔がありました。

金鑽神社の境内にあるこの多宝塔は、三間四面のこけら葺き、宝塔(円筒形の塔身)に腰屋根がつけられた二重の塔婆である。天文三年(1534)に阿保郷丹荘の豪族である阿保弾正全隆が寄進したものである。この塔は、建立時代の明確な本県有数の古建築であるとともに、阿保氏に係わる遺構であることも注目される。塔婆建築の少ない埼玉県としては貴重な建造物であり、国指定の重要文化財になっている。
                                         -- 案内板より --


お宮参りを済ませた家族が賑やかに下りて来ます。

拝殿に進み、お参りしますね。
拝殿の裏は神饌所になっていて、裏山の御室ヶ嶽が御神体であり本殿はありません。
本殿のない神社は珍しいのだそうです。
神饌所は、神にお供えする場所なのでしょうか。

 国指定重文 多宝塔
 下乗                ▲ 神楽殿
 拝殿           ▲ 拝殿の後ろには神饌所
 はい了解です            ▲ 鏡岩・句碑の丘へ

境内を左に進むと登山道の案内板が立っていました。

周回する分岐点には、若かりし天照大神の石像。
漫画チックでちょっと笑ってしまう遊び心の分岐です。

反時計回りにします。

 御嶽山を周回する分岐点

分岐から先は、延々と綺麗に階段が設置されています。
階段沿いは句碑の丘。
近代詩歌が彫り込まれています。

昔来た時は階段はなかった気がするのですが ・・・
はらっぱは、25年前息子が近くの小学校へサッカーの試合に来た時に、お昼休憩時間を利用して数人で登った事があるのです。

 句碑の道
 牛若丸ですって              ▲ 句碑のひとつ

天然記念物の鏡岩に出る。
こんなのあったんだ〜(^^;
薄日を受けて、鈍く光っている。

御嶽の鏡岩は、約一億年前に関東平野と関東山地の境にある八 王子構造線ができた時の岩断層活動のすべり面である。岩面の大 きさは、高さ約四メートル、幅約九メートルと大きく、北向きで 約三十度の傾斜をなしている。岩質は赤鉄石英片岩で、赤褐色に 光る岩面は、強い摩擦力により磨かれて光沢を帯び、表面には岩 がずれた方向に生じるさく痕がみられる。岩面の大きさや、断層 の方向がわかることから地質学的に貴重な露頭となっている。
                                         -- 案内板より --

 国指定特別天然記念物 御嶽の鏡岩

鏡岩から上も、まだ階段が続いています。
でも小さい山ですから、標高差は余りない訳で ・・・

 まだまだ続く階段

コルに着きました。
左に行けば展望台、そして右は御嶽山に続いています。
まずは左に、広場とベンチが見えます。

ここから岩場を登れば、僅かでイワイワの展望台に着きました。
天気が良いと赤城山や本庄の町が見えるはずですが、霞んでいます。
近くにはゴルフ場や工場が見えています。

 石仏群の広場
 飛行機をするおいちゃん              ▲ 城峯山方面

おいちゃんは、展望台のてっぺんで飛行機です。
シャッターチャンスを逸して、ちょっと早く押してしまいましたけど(^^;

さて、岩に腰掛けてパン、ヨーグルト、バナナの簡単なランチ。
この頃から風が出て、おいちゃんに異変が ・・・
杉花粉攻撃で、ついにおいちゃんの鼻が壊れてしまいました。
長居は無用、さっさと帰りましょう。

はっくしょん

 展望広場でランチ
                   ▲ 石仏群 (御嶽山一帯に八十八体あったようですが、現在は七十余体らしい)

下の広場に戻って、「弁慶穴」を確認に行きます。
さっきの岩の展望台の基部に、大きな洞窟ができていた。
鼻の穴にティッシュをつめたおっさんが一人いました(^^:

分岐(コル)に戻って山頂に向かいます。
登山道には、竹の切り株があちこちにありました。

 弁慶穴

最後は急な斜面をロープを伝って登ると、樹林に囲まれた山頂です。
かつてこの一帯には城砦があったらしい。
杭には御嶽城本郭跡と記されていた。

何も見えないし何もないので、写真を撮ってすぐに下山します。
分岐まで戻ると、広場に人の姿が見えた。

ここからはあやめ池を通って周回で神社に帰ります。
法楽寺跡と書かれた杭が立っているあやめ池から、杉林越しにさっきの岩場が見えました。

 御嶽山頂 
 あやめ池         ▲ あやめ池から展望台を見上げる

こちらの道の周りにはアオキの木が沢山あり、ウッドチップの山道はフカフカで足に優しい道ですね。
帰りは呆気なく神社に帰ってきました。
人っ子一人いません。

神社の駐車場から振り返ると、さっき登った岩場が見えています。

 アオキの実

サンシュユや梅の花の写真を撮りながら、来た道を帰りますね。

可哀想なおいちゃんは、花粉でグシャグシャになって帰ってきました。
そのおいちゃんですが、コンデジを買い換えて今日が初撮り。
しかも真っ赤なハデハデFUJIFILM F80EXR。
いっぱい傑作を撮ってくださいな(^^

直接的には地震災害や原発事故とは無縁な、ごく平穏な時間でしたが。
被災者の境遇を思うとき、何か心に重くのしかかる一日でした。

 サンシュユ