2000.09.02〜03 (土日)   K2Couple No.0028 

鬼怒沼湿原
きぬぬましつげん(群馬県・栃木県)
2,000m

TUWV卒業30周年OB山行 第3弾
高層湿原で楽しいお弁当のはずが・・・


1日目 2日目
コース最大標高差 : 350 665
コース累積標高差(+) : 480 710
コース累積標高差(−) : 130 710
コース距離 : 8.0 km 8.9 km
行動時間 : 3'10" 8'05"
* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません
 雨の鬼怒沼湿原
  8:45 = 高崎IC/関越道/沼田IC = 10:30 菅沼茶屋 = 10:50 光徳牧場 = 山王林道 = 11:50 夫婦渕温泉P
 夫婦渕温泉P12:05 ... 12:50 滝 【L】 13:05 ... 13:50 加仁湯 ... 14:20 ブナ平 ... 14:45 手白沢温泉 ... 15:15 加仁湯 【泊】

 加仁湯 5:40 ... 6:00 日光沢温泉 ... 6:50 観瀑台 7:10 ... 8:50 鬼怒沼湿原 ... 9:15 避難小屋 【L】 10:30 ...
 12:25 観瀑台 12:35 ... 13:45 加仁湯
 加仁湯 15:00 = 《送迎バス》 = 15:15 夫婦渕温泉P = 15:50 栗山村そばや 17:00 = 霧降高原 = 日足トンネル = 20:00
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔
                            鬼怒沼湿原の場所

奥鬼怒温泉郷 加仁湯 (\12,500)


 鬼怒沼湿原は、群馬・栃木県境稜線上の標高2000mの鬼怒川水源に広がる高層湿原。
 尾瀬ヶ原より600m高く、日本一高い高層湿原とも言われている。
 広さは東西1Km、南北2Km、その中に大小約60の沼が点在している。
 尾瀬ヶ原などとともに日光国立公園の特別保護地区に指定されている。
 7〜8月の開花期には池塘を縁どる湿原植物が美しく、根名草山や日光白根山が水面に映り、尾瀬の燧ケ岳も望まれる。

                                            上毛新聞社『群馬の山歩き130選』より

【参加者】 4期 1人 小原さん
8期 11人 拓哉、おぎゃ、三日月、水上、美恵子、前田、根岸、濱、濱娘、相原、敬子
9期 5人 健一、千代子、桃谷、原田、富川


 光徳牧場から山王林道経由で夫婦渕温泉に向かう。
 我が隊は、本隊と別行動で加仁湯まで歩いて行くと連絡してあった。
 今回は、嫁さん持参で参加する。
 奥鬼怒自然研究路は、沢沿いのよくあるアプローチ道で平凡だ。

ログハウス風の八丁の湯を横目に見ながら、奥鬼怒林道の巨大な鉄橋の下まで来れば間もなく加仁湯に着く。

手白沢温泉の風呂に漬かるべく、加仁湯から山越えの道を辿る途中小雨模様になったが、初心貫徹行くと言ったら行く。

ところが手白沢温泉では日帰り入浴を断わられた。
そっ、そんなっ。
一時間もかけて雨の中歩いて来たのに、宿の応対が冷たすぎでしょよ。
傷心の夫婦は肩を落として、トボトボと加仁湯温泉に戻るのであった。
考えてみれば、温泉の梯子したってしょうがないもんね。

 手白沢温泉の露天風呂

加仁湯に着いてみれば本隊がちょっと前に送迎バスで来ており、まる一年ぶりの再会を喜び合いながら記念撮影となった。

玄関の前に全員並んで ・・・ ハイチーズ。

 加仁湯で再会

そして誰が言うともなく、皆そろって付近の散策に出かけた。
明日のコースを偵察がてら腹べらしなのかな。
沢沿いの道を辿って、適当なところで引き返します。

仲良しみんなの心はひとつ、温泉とビール。

 日光沢温泉でなんだかんだ

加仁湯は、いくつもある露天風呂に趣向が凝らされていて楽しめた。

夜の宴会はまとまりなく且つ賑やかに粛々と進行します。
山仲間にはもったいないような料理に、とまどってしまいますよ。

 酒に飲まれる前です

501号室に全員移動し、粗末な二次会が無造作に開宴となったのである。
翌日の軽量化を図る為、持参のみかんを放出する。

小原さんを囲んでワイワイがやがや。
もうっ、いっぺんにしゃべんないでよ。

 山小屋と違って、ふつ〜の宴会風景

 たまにはこんなんもいい

   「おぎゃあ食べさせてア〜ン」 「何言ってんのよ馬鹿っ」

拓哉、水上と夜長話の後、そぼ降る雨に打たれながら露天風呂に入る。
風呂に浮かんで、あれこれと昔の話や山の話。
テンションを盛り下げる係は、昔から拓哉と決まっています。
拓哉節、健在。

明日の天気は多分駄目な訳で ・・・

 混浴露天風呂


朝5時起床。

出発する頃には雨はあがっていたが、濃いガスに包まれている。
小原さんは皆と別れて単独行動、手白沢の方に行っちゃった。

濱の病状は去年より少し進んでいると言うけど、まだまだ元気そうだ。

沼分岐を過ぎると沢から離れ、ジグザグの急登に取り付く。
皆さんシャリバテのようなので、オロオソロシの滝展望台で朝食にします。

急な尾根を登りきると、緩やかな広葉樹林帯の道が気持ちいい。
上空に青空が覗くが、ガスの流れが速く、気まぐれな雨がぱらついていた。

 かいがいしく働くM氏

針葉樹林を抜けると突然、鬼怒沼湿原の南端に飛び出した。
日本で最高所(標高2,000m)に広がる高層湿原である。

大小40余りの池塘が存在し、木道に沿って一周することができる。
初夏からワタスゲやチングルマ、イワカガミなどが咲き誇り、秋になると草紅葉が湿原一帯を覆う。
今まさに、草紅葉が始まる季節。

 湿原に出るが調子は出ない

強風とあまりの寒さに防寒着を着込み、避難小屋に速攻逃げ込む。
NHKの若い取材チームが先客だったが、我々のために空けてくれた。
ありがと、番組見るからね。

薄暗い避難小屋で、盛大な昼食会が開催された事は言うまでもない。
盛大と言っても、ちょっと湿り勝ちな盛大です。
広々とした湿原の一角で、お弁当を広げる予定だったのに ・・・。 

三日月君は鬼怒沼山を往復し、皆と別れて尾瀬大清水に下っていった。
またかい。

 湿原と鬼怒沼山
 秋真っ盛り            避難小屋で昼食会でした 


 樹林帯に入ると風も遮られ、昔のことや近況報告などベチャクチャとおしゃべりしながらの下山は最高に気楽だ。 

 加仁湯に戻って露天風呂に入り、健一氏持参の初孫を回し飲みする。
 風呂上りのほてりをそのままに沢の石の上に集まり、ビールで下山祝いが始まってしまった。

 夫婦渕温泉まで、加仁湯の送迎バスに揺られて賑やかに帰る。
 それぞれの車で栗山村に下りる途中そばやに寄り、本格手打ちそばを囲んで下山会食を楽しみます。
 次回OB山行を吾妻か那須でやろうと言うことに決め、再会を誓って解散となった。

 拓哉の先導により霧降道路を走る。
 日光に出たところで拓哉ともチグハグな別れをして、K2ユニットに戻った二人は何故かほっとしたのだった。
 学生時代のゆったりした感覚に浸る、恒例のイベントが終わった。