2010.05.01 (土)                        K2Couple No.0269

大台ヶ原山
おおだいがはらざん(三重県・奈良県)
1,695m
久しぶりの百名山は近畿遠征

コース最大標高差 : 270
コース累積標高差(+) : 490
コース累積標高差(−) : 490
コース距離 : 7.6 km
行動時間 : 4'30"

* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません

 正木峠付近の立ち枯れ風景
  21:00 = 藤岡IC(上信越道・長野道・中央道・東海環状・伊勢湾岸道・伊勢道)伊勢関IC = 名阪国道針IC =
 4:00 道の駅「宇陀路」大宇陀(仮眠) 6:00 = 7:25 大台ヶ原駐車場
 駐車場 7:45 - 8:20 シオカラ谷吊橋 - 9:00 大蛇ー分岐 - 9:20 大蛇ー 9:30 - 9:35 大岩(L1) 9:45 - 10:00 牛石ヶ原 -
 10:20 尾鷲辻 - 10:35 正木ヶ原 - 10:50 11:00 - 11:10 正木峠 - 11:20 分岐 - 11:30 日出ヶ岳 11:45 - 12:15 駐車場
 駐車場(ビジターセンター見学、食事) 13:00 = 14:10 上北山温泉 15:45 = 16:10 行者還トンネル西登山口p(車中泊)

    大台ヶ原山の場所
  この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

奈良吉野 上北山村 上北山温泉薬師湯 (¥500)

 大和の国は日本で一番早く文化の開けた土地であるが、その南半は山岳が重畳している。
 その中で、南北に走っている二つの長大な山脈が、大峰山脈と台高山脈である。
 前者は有名であるが、後者はあまり知られていない。
 台高山脈とは、奈良・三重県境にある高見山から始まって南に延び、その終わりに近く盛り上がっているのが大台ヶ原山である。
 (中略)
 大台ヶ原は昔は大平と呼ばれた。
 それが大平原となり大台ヶ原と変わった。
 それにさらにご丁寧に山を付けて、現在では大台ヶ原山と呼ばれている。
 昔の人が端的に大平と名付けた通り山上は広い高原で、樹木が繁茂しているのは雨量の多いせいである。
 この高地から流れ出る大杉谷や東ノ川が渓谷美をなしているのも、激しい侵蝕を促す雨量のせいかもしれない。
 大台ヶ原に登って雨に遇わなかったら、よほど精進のよい人と言われる。
 町で一年かかって降る雨を、ここでは一と月足らずで降ってしまうのである。
 統計がそれを示している。
 (中略)
 牛石ヶ原と呼ぶ広大な原は一面ミヤコザサに覆われて、そのあちこちに大木が立ち残り、一種の自然公園の趣であった。
 一隅に寝牛の形をした石があるので、牛石ヶ原の名がある。
 石の近くに神武天皇の銅像が立っていた。
 この伝説的な天皇が大和のこの地を経て東に向かったと言われているからである。
 原を横切って細長く突き出た大蛇ーの岩鼻の上に立つと、すぐ眼下は深い谷に落ち込んで、その向こうに絶壁をなしているのが蒸篭
ーと千石ーである。
 千石ーは長さ十町も続く大岩壁で、その間に細く白い滝が落ちているのが見える。

                                                            
深田久弥 『日本百名山』 より抜粋


せっかくの連休なので、チョッと遠くの深田百名山に行こう。
我が家の菩提寺の総本山、高野山金剛峯寺にもね(^^

おいちゃんが会社から帰宅するのを待って、荷物を積み込む。
さすがGWです、車がいっぱい走っています。
それでも渋滞する事はなく、名古屋圏を迂回して中央道土岐JCTから東海環状、伊勢湾岸道を繋いで伊勢関までひた走る。

大都会の夜景が余りにも素晴しいので(田舎もんでしゅ)、必死に写真を撮りまくりますが走行中の車から撮ったので例外なくピンボケでした(^^;

 am1:45 名古屋の伊勢湾岸道路を走る

伊勢自動車道の関JCTから名阪国道(R25)に入ります。
60K規制の一般道なのに信号はなく、トラックでも何でも100K超です。
どうなってんの?

針ICから南下し、道の駅宇陀路で2時間の仮眠をむさぼる二人。

6時に起き出して、大台ヶ原ををめざします。
大台ヶ原ドライブウェイなる山道は結構長いですよ。
沿道には、八重桜が満開です。

 トンネルを出たら大台ケ原が見えた

大台ヶ原の駐車場はまだ空いていて、余裕で駐車。
広い駐車場やねえ。
なんてったって吉野熊野国立公園のど真ん中。

ここに入りきれない車が沿線の路肩にズラ〜と並ぶそうですから、人気の高さが伺えますね。

 大台ヶ原駐車場 (帰りに)

トイレを済ませて、反時計周りで西登山口から歩き始めます。
初めは平らな道ですが、程なく階段下りになりシオカラ谷に下りて行く。
このコース取りにしたのは、最後に階段登りをしたくないから。
辛い登りは元気なうちに済まそうという魂胆見え見えですけど(^^;

快晴で寒いです。

 石組みの階段を下る

全然花のない色気のない道は、無口に下るのみ。
ポコポコ下って行くと沢の音が聞こえてきた。
吊橋が見えます。

シオカラ谷を渡る吊橋ですよ。
私達以外にも、こっち周りの人がいました。

シオカラ谷でビール冷やせばいいかも。(意味不明)
だめか。

 シオカラ谷の吊橋

ここからは岩ゴロの道を登る。

石楠花の木で出来た森と言っても過言ではないほどの群生地の中を登って行きます。
まだみんな蕾です。
ツクシシャクナゲという種類で、5月末〜6月にかけて咲くそうです。

花が咲く頃また来ようかね ・・・
えっ誰が?

 シャクナゲの群生地

シオカラ谷からシャクナゲの道を登り上げたところが大蛇ーへの分岐です。
三人さんが休んでいる。

そのまま、崖の上につけられた道を進みましょう。

 大蛇ー分岐に出ました

少し下って行くと大きな岩が邪魔しています。
「ここは大蛇ーではありません、この先です」の表示付き。
捲いて行く人が多いですけど、登ってみよう。

おお、最高の見晴らしじゃない。
ここからは素晴しい眺めでした。
皆さ〜ん、ここは寄らなきゃ損ですよ〜。

帰りにここでランチにしよか。
そうしよ そうしよ(^^

 貸切ちっくの大岩
ひとまず岩から下りて、先に行くとすぐに大蛇ーでした。
突き出た岩峰です。
落っこちないようにクサリの柵がしてありますが、割ときゃしゃ(^^;

正面には、明日登る大峰山脈が連なっています。
遠くに見える千石ーには滝が二つ見えました。

順番に先っぽへ行ってキメ写真を撮ります。
次々人がやってきますので、持ち時間は割りと短い訳で。
パシャッという音が交代の合図みたいなもんですよ。

 大蛇ーで ♂♀

大蛇ーは大台ヶ原一番の名所。
目もくらむような千メートルの大絶壁です。
先っぽで、はらっぱが決めポーズした、しかも2パターンも。
ちょっと浮いてましたね。

これから先っぽに行こうとしているおば様が、今からズリズリしています
座ったままズリズリ先端まで行く人もいます。
怖いもの見たさと言うか、怖いことしたさの中高年です。

 遠くに見えるのが明日登る大峰山だよ

                    さて大岩に戻って早メシ、そして出発のとき (backは蒸篭ーの岩壁)

分岐に戻って牛石ヶ原に向かいます。
大蛇ーは狭いせいか、人が多かったね。

のっぺりした頂稜は枯れ木が目立ち、足元は何処までもミヤコザサ(イトザザ)が広がっています。
見事に笹しかありません。

味気ないような、気持ちいいような複雑な光景です。
景色としては奇麗だけど、全く花がない寂しさ。

 お散歩道は牛石ヶ原に延びる
牛石ヶ原。
いきなり立派な銅像に出会います。
神武天皇さんですがね。
深田久弥が書いている神武天皇像とは別物だろう。
それほど古いもんじゃないように見える。

神武天皇にまつわる神話や逸話が多い土地らしい。

 勇猛果敢な神武天皇像

                              ▲ 牛石ヶ原をあとに正木ヶ原に向かう途中

尾鷲辻という分岐に着きました。
東屋があって、駐車場と中道で連絡しています。

ベンチを見つける度に、速攻横になるおいちゃん。
やばっ、寝ちゃいそう。
風邪ひくがね。

 尾鷲辻の東屋

                            ▲ 白骨化した倒木が増えてくれば、正木ヶ原は近い

正木ヶ原です。
トウヒの倒木が多いそうですよ。
池塘のような感じの池もあります。

意味の分からない渡り廊下の先端から正木峠が見える。
禿山につけられた木の階段が目立ち過ぎて痛々しいほどです。

 正木ヶ原展望所の廊下

 正木ヶ原

「広大な丘陵に原生林の倒木とイトザサの大群生の高原は、神秘的な趣を漂わせて、訪れる人々を魅了します。整備された木製の遊歩道が環境を損ねることなく延々と続く倒木の原を散策させてくれます」上北山村hpより

あの大げさな手すり付きの階段が、環境を多いに損ねてると思います。
普通の人が普通に歩くための配慮でしょうけど、ちょっとね。

 上北山村HPはこちらです
 正木峠を見上げる
 整備され過ぎた木製の遊歩道        ▲ 休憩するには具合がいいけど

説明文によると
この山は昭和34年の伊勢湾台風でたくさんの木が倒れた。
それまでは北八ツのように苔むす原生林だったそうです。
倒木を搬出したことをきっかけに林床が乾燥し、減少したコケ類に代わってミヤコザサが林床を覆い、樹木の生育条件が悪化した。
またササを主食とする日本鹿が増え、その食害で被害が拡大し、残っている木も鹿の届く高さで線が引かれたように葉が茂るようです。

悪く転がり始めると簡単には止められない、自然破壊の怖さがここにある。
まっ観光としては、こういうお山があってもいいけどね。

 立ち枯れのオブジェ

                         ▲ 山全体が異様としか思えない訳で ・・・ 殺伐としています

ここの階段は歩幅が丁度良く、登りやすい階段ではあった。
途中には展望の良いテラスが数箇所設置されていて、観光客には至れり尽くせりの配慮ですね。
勿論私達も休みました。

山の景観を台無しにしている階段ではありますが、訪れる人の多さを考えれば自然を守るための必要悪なのかもしれません。

▲▲ おいちゃんはタイマーセット中です (マウスオン)

正木峠まで来ると、日出ヶ岳山頂の様子がよく見える。
山頂の展望台風の建物もでか過ぎ。

ここまでの全体的な印象では、大台ヶ原山と言うよりも、大台ヶ原公園というスタンスで整備されているような気がします。
ダメだとは言えませんが、環境に優しいとは言い難い。

 日出ヶ岳山頂展望台が見える
 鹿の食害によるブラウジングライン         ▲ 鹿の食害から幹を守る金網

一旦正木峠から下ると、駐車場への分岐。
そこには、富士山の絵の入った案内板があるので寄ります。

天気はいいのですが、春霞で遠望は利きません
気合を入れて目を凝らせば、下に熊野灘の入り江が見える程度ね。
空気が澄んだ日には、伊勢湾の向こうに富士山が見えるとです。

 日出ヶ岳の下の分岐にある展望所

さて、山頂までは短い階段道です。
今までよりはちょっときつい階段です。

そして、きょうの最高点、日出ヶ岳に着きました。
でかい建物(展望台兼避難小屋?)が建っています。
遠くに駐車場広場も見えます。

連休中なので激混みと思っていた山頂も静かで良かった。
ちょっと拍子抜けです。
今は時期的にお薦めじゃないのかな。

 日出ヶ岳山頂
 一等三角点タッチ           ▲ 念力で熊野灘を眺める
 山座同定板              ▲ 正木峠方面

駐車場までは広い水平道をポコポコ帰ります。

「年間降雨量5,000ミリという世界有数の雨水量を誇る大台ヶ原は、多量の雨が湿潤な気象条件を生み出し、南の島屋久島と並ぶ我国を代表する原生林を形成。モスフォーレストと呼ばれるコケの多い林や壮大で水量豊かな渓流と滝などを生み出しています」上北山村hpより

 この辺りは苔むした林床も見られる

ビジターセンターに寄って大台ヶ原のお勉強です。
現状の説明や、抱える課題とその対策に多くを費やしている。

食堂で腹ごしらえします。
おいちゃん牛丼、はらっぱキツネうどんでさっと。
明日の食事用に柿の葉すしを仕入れる。

 ビジターセンター
 八重桜             ▲ 普通の山桜

上北山村の道の駅の手前で燃料を補給します。
奥深い山なので早めの給油。

駐車場から川を渡って、温泉で長旅の疲れを癒す。
ここは山帰りの人ばかりだったので、情報交換の場でもあります。
吉野の桜には遅かった。

この道の駅で車中泊のつもりでしたが、明日は今日以上に混雑しそうな予感がするので登山口駐車場に上がって寝ることにします。
夜を過ごすには不便ですが、場所確保優先。

 上北山温泉

離合困難な細いクネクネ道を登って行者還トンネルに向かう。
見える山肌は山桜や新緑を織り交ぜて彩やか。
おっそろしく深い谷で、山深さを感じる道です。

トンネルを抜けたところが駐車スペース。
まだ下山してない人の車も残っていますが、殆んど前夜泊みたい。
空いてる特等席に停めて、あとは寝るだけです。

トンネル横には滝がありますが、風が冷たいので車外に出る気なし。
おいちゃんだけが付近偵察。
明日も天気良さそう。

 行者還トンネル西駐車場

準徹夜で疲れたおいちゃんは、缶ビールを飲み残したまま寝てしまった。
それも爆睡です。
カエルが機関銃撃ってるような凄いの(笑)
私も疲れていたので、いつしか眠りに落ちていきます。

星がきれいだった ☆
冷える夜です。

夜が明ける前に駐車スペースはいっぱいになった。
あんな細い道をよく登ってくるよね、夜中に。

 柿の葉すしに見守られて爆睡