2010.01.30 (土)   K2Couple No.0254 

筑波山
つくばさん(茨木県)
877m
       男体山 871m 女体山 877m
今年の初登りは時期遅れの初詣

コース最大標高差 : 655
コース累積標高差(+) : 715
コース累積標高差(−) : 715
コース距離 : 6.0 km
行動時間 : 4'45"
* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません
 目覚める筑波山

  4:55 = 前橋南IC/北関東道/太田IC = R50 = 6:45 筑波山神社第二駐車場

 駐車場 6:55 ... 7:05 筑波山神社 7:25 ... 7:55 ベンチ ... 8:45 御幸ヶ原 ... 9:00 男体山 【L1】 9:15 ... 9:30 御幸ヶ原 9:35 ...

 9:50 女体山 10:05 ... 10:30 弁慶茶屋跡 【L2】 10:50 ... 11:30 つつじヶ丘分岐 ... 11:40 筑波山神社 【ガマの油売り】 江戸屋 12:55 ...

 13:05 駐車場

 駐車場 13:15 = 13:20 梅林 13:40 = うどん = 16:25


    筑波山の場所
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)


筑波山温泉 江戸屋 千寿の湯 (¥900)


 筑波山を日本百名山の一つに選んだことに不満な人があるかもしれない。
 高さ千米にも足りない、こんな通俗的な山を挙げるくらいなら、ほかにもっと適当な名山がいくらでもあるではないかと。
 しかし私があえてこの山を推す理由の第一は、その歴史の古いことである。
 (中略)
 筑波山を題材にした詩歌は無数にあるだろう。
 雪の富士、紫の筑波は関東の二名山であって、吟詠の対象であったのみならず、江戸に配する好画題でもあった。
 スモッグに空を汚された現在でも、東京の高い建物から見える独立した山と言えば、富士と筑波である。
 (中略)
 昼の東北線に乗る時は、いつも私は筑波山を見るのを楽しみにしている。
 頂上は二つの峰に分かれている。
 その形が一番美しく眺められるのは、間々田と小山のあいだである。
 小山を過ぎて小金井までのあいだでは、二峰の間が開きすぎて、さっきのキリッとした堅まりが無くなる。
 この二峰並立が筑波山のいい姿であって、昔から男神女神として崇められてきた。
 東峰を女体山としてイザナミノ命を、西峰を男体山としてイザナギノ命を祀った。

                                        
深田久弥『日本百名山』より抜粋


年初めの山は、兼ねてから冬期に登ろうと決めていた筑波山に決定。
ネットのお友達の最新レポをしっかり読んで学習してきました。

久しぶりの山なので、おいちゃんは気合が入リ過ぎています(^^;
4時半に起きてきて、仕度をしてるではありませんか。
私も慌てて5時前には家を出ます。
おかげでスイスイ走れました。

外は真っ暗ですが、満月が大きく明るく輝いていました。
陽が昇ってからのR50は眩しいんですよね。

 筑波山が遠くにポチンと見えます(R50)

R50を佐野藤岡から太平洋に向かって走るのは10年ぶり位かな?
久しぶりです。

前は一車線だったような記憶がありますが、立派な道に変身していた。
順調に結城市、筑西市を通過して、下館に近づく頃には前方が明るくなり、筑波山が徐々に大きくなっていきます。

所々で霧が発生していました。

 霧の出やすいところなのでしょうか


 神社鳥居まで2時間弱で着きました
 家を出た時は零度でしたが、登山口は−3℃。(群馬より寒いよ)

 少しでも楽をしたいK2隊は、観光案内所の横に駐車します。
 目の前には綺麗なトイレもあったしね。


 登山コース案内図               観光案内所の隣、市営第二駐車場から

下の梅林駐車場から登山者が三々五々歩いてきます。
私達も後を追うように出発しました。

まずは階段を登って、由緒ある神社に参拝しましょう。
随神門には、まだ謹賀新年の看板が付いたままです、おいおい。
万葉和歌を刻んだ歌碑もたくさん並んでいます。

拝殿にお賽銭を上げてお参りです。
昨年末からバタバタしていたので、今頃になってようやく初詣。

 随神門(八脚楼門、徳川三代将軍家光公寄進)
 筑波山神社 拝殿  白梅  紅梅

拝殿から左に進んで、御幸ヶ原コースを登ります。
ここから上は筑波山を御神体と崇める筑波山神社の境内だそうですよ。
ケーブル駅と別れて登山道に入る。

不揃いに並んだ岩の坂道は歩き辛いね。
ここの石は筑波石と言って、庭石としては我が群馬の三波石、埼玉の秩父石と共に関東の名石と言われているそうな。

 歩きにくいぜよ

ケーブルカーの軌道が現れましたが、まだ動いてない。
この軌道上を登れば楽そうです(^^;

空気はひんやりしているので肌寒いけど、汗が出てきました。
きょうは暖かくなる予報だったので薄着で来たのに。

 ケーブルカーの軌道

途中少し下って左に回りこむ所では、道を間違ったのかと心配しちゃったですよ。
おいちゃんは筑波山を舐めてかかって地形図を持ってません。

筑波嶺の峰より落つる男女川 ・・・で余りにも有名な男女川です。
そして丸太の階段が連続する登りです。
赤いケーブルカーが降りてゆくのが見えました。
多分8時半発です。

 連続する階段道





 そこからケーブル山頂駅(御幸
 ヶ原)はすぐですよ。

 殆んど誰もいない状態。
 空は快晴でも風は冷たい訳で。

                               ▲ 御幸ヶ原

そのまま休まず男体山へ。
登山道には霜が降りて、白くなっている。

遥か新宿のビル群が、沈んだ霧の中にボコボコと頭を出していた。
霞ヶ浦も薄っすらとですが確認できました。

 男体山直下の岩

急な岩を登ると山頂の神社に着きました。
筑波山神社の御本殿で、伊弉諾尊
(イザナギノミコト)を祀っています。

男体山、赤城山、一際真っ白な浅間山、薄っすらと八ヶ岳が見える。
風が冷たいので下山します。

下の展望台のベンチ陽だまりで軽くランチ休憩。

 男体山頂でおいちゃん♂

御幸ヶ原の広場からも、日光の男体山や女峰山が見える。
あっちも負けずに男と女か ・・・

まだ時間が早いからか人も少なく閑散としています。
立ち並ぶ売店や食堂も開いていません。

御幸ヶ原には昭和天皇の句碑があった。
年末の赤城もそうでしたが、筑波山にも昭和天皇が来られていた。

 昭和天皇の句碑

何やらはらっぱさんは山頂駅売店に急ぎ足です。
話題沸騰(石塚さんち)のローズポークまんをゲットするためだった。

でも肩を落として帰ってきます。
まだ『準備中』どころか『準備前』なんだって。
う〜寒さが身にこたえる瞬間でした。

ケーブルカーを降りた人達が、それぞれのお店に入っていったばっかしだし、早過ぎて失敗。

 ノボリだけが虚しくはためく訳で ・・・

ローズポークまんは諦めて女体山に向かいましょう。

なぜ御幸ヶ原と言うかって?
男体山と女体山の間、男女二神が御幸(往来)することから。
でも今往来してるのは、神でもない私達だけの貸切ちっく。
なんか廃墟の町みたいで寂しい場所やね。

 寂しすぎる御幸ヶ原と男体山

ガマ石です。
ガマ口には石ころがいっぱいです。
玉入れの要領で、口をめがけて石を投げ上げるのだろうか。
変なの。

 ガマ石

女体山に向かうと、日陰には氷の欠片が落ちていた。
おいちゃんによると、霧氷が落ちて日陰だけ解けないで溜まっているのではないかとのこと。

う〜ん、もっともらしいけど。

 霧氷のカケラ?

女体山頂にも立派な神社がありました。
ここには祖神イザナミノミコトがいらっしゃいます。

その上は岩岩の展望台になっています。
男体山からは見えなかった富士山が見えていました バンザーイ。
しばらくの間、雄大な展望を楽しみます。
が、絶景と言うには少し靄っていますね。

結構風が冷たく長居は無用 ・・・ で下山することに。

 女体山頂から霞ヶ浦方面
 女体山御本殿  女体山頂ではらっぱ♀  女体山ポージング

白雲橋コース、何とも歩き辛い岩の道が続きます。
ここから弁慶茶屋跡までは奇岩、怪岩に感心したり呆れたりしながら下りますが、ボチボチすれ違う人が出てきました。

こっちの登りも大変だわこりゃ。。。

 白雲橋コースも歩きにくいよ
 北斗岩潜った            ▲ 出船入船も潜った
                               ▲ 母の胎内も潜った
 高天ヶ原は天照大神を祀る稲村神社まで登る          最後に弁慶七戻りを潜ります

折り重なる岩の間を何度もくぐって、弁慶茶屋跡に到着。
ベンチがあったので、みかんやを食べながらゆっくり休憩。

この時間になると登山者が次々と登ってきます。
ここは県民に馴染みの山なのだろうし、東京から近いということもあるし、若い人達や家族連れが結構賑やかに行き交っていました。

 弁慶茶屋跡

つつじヶ丘からのロープウェーが通り過ぎる。

 つつじヶ丘から昇るロープウェイ

私達はスタート地点の筑波山神社に下ります。
岩の階段状の道は膝に堪えますよ。
両足ともに痛くなってきました。

おいちゃんは病院の5階86段を一日何回も半月間登ったり降りたりトレーニングしていたのに、やっぱり膝痛いって。
侮る無かれ筑波山っということか。

下山中は途切れることなく、次々と登って来る人に出会います。

 花粉症の季節が近いかも

杉林を抜けて、あ〜やっとの思いで筑波山から脱出。
明るい陽射しが嬉しかった。

 やっと脱出

神社の方から拡声器に乗って何やら声が聞こえてきます。
ガマの油口上です。

おいちゃんはザックに座り込んで観客になっています。
私達の後ろには、アメリカから来たという三人もいましたよ。
ガマって判るのかな?
口上のいでたちが珍しかったのかもしれませんね。

 『ガマの油売り』 口上

温泉です。
筑波山神社に一番近い「江戸屋」さんが目に付きました。
隣のお店の人に江戸屋の入浴料を訊ねたら、900円ですよって100円割引券を2枚下さいました。
江戸時代創業の老舗だそうです。

空いていたので ゆったりと露天風呂につかります。
帰りには、割引券を頂いたお店に寄ってお土産を買いました。
ささやかな感謝の気持ちですよ

 江戸屋さん

車に戻り、観光案内所で駐車料金500円を払って梅林に寄り道します。
白梅はまだ硬い蕾です。
紅梅はチョッと離れて見れば綺麗ですけど、盛りを過ぎていました。

紅梅にルリビタキがやってくるのだとかで、大きなカメラをセットして待っている人が二人いました。
暖かい陽射しを浴びて梅林見物の人がチラホラいらっしゃいます。

観光案内パンフには、
筑波山の冬季の見どころは『陽だまり』と書いてあった。
歴史と文学を感じる山でした。

 梅林から筑波山
 
                                           ▲ 梅林