2009.04.11 (土)  K2Couple No.0223 

平標山
たいらっぴょうやま(群馬県・新潟県)
1,983m クリックで拡大
残雪の谷川連峰、絶景展望

コース最大標高差 : 1,005
コース累積標高差(+) : 1,045
コース累積標高差(−) : 1,045
コース距離 : 9.6 km
行動時間 : 10'10"

* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません

 稜線にて(backは小出俣山)

  4:40 = 高崎IC/関越道/月夜野IC = 6:05 火打峠 元橋

 元橋P 6:20 ... 8:05 平元新道登山口 8:15 ... 尾根上 【L1】 ... 11:00 稜線 P1776 【L2】 11:30 ... 12:30 平標山 12:40 ...

 14:20 松手山 【L3】 14:40 ... 15:15 鉄塔 15:30 ... 16:40 元橋

 元橋P16:50 = 17:00 雪ささの湯 17:50 = 月夜野IC/関越道/高崎IC = 19:15



 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

平標山の場所

苗場温泉 雪ささの湯 (¥800)

久しぶりの早発ちなので、前夜は珍しく11時過ぎに就寝。

朝4時過ぎに起きて支度をします。
おにぎりと掻き菜のおひたし、ジャムパン、どら焼き、コーヒーとカップラーメンを用意しました。

外がまだ暗いうちに出かけるのは久しぶりです。
関越自動車道に入ると、首都圏からの車がどんどん走ってきます。
西の空にはまん丸いお月様がありました。
徐々に赤城の山の端が染まってきます。

 関越道より赤城山の夜明け

登山口の駐車場には先客の車が数台停まっていましたが、山スキーを抱えている人が多いようです。

車の中で登山者カードを書いたけど、入れる箱がありません。
トイレもまだ使えませんでした。

さて私達も準備をして出発します。
気温は2℃で暖かく、手も冷たくありません。

 火打峠元橋の登山口駐車場

駐車場を出てすぐ 松手山の鉄塔がどうのこうのとおいちゃんに話しかけられ、ちょっとよそ見をした途端にドタッと派手に転んでしまいました(^^;
雪道の中に石?岩?があって出足不調(涙)

うんもう、余計なこと言わないでよ
えっ、俺のせい?
すまん。

 送電鉄塔

別荘地最奥から雪の壁になっています。
雪が結構斜めになっていたので、ここでアイゼンをつけました。

ふと沢を見下ろすと、ピンクのリボンが木に付けられている。
別荘地を通らない道というのはこれだな ・・・ という訳で沢沿いの道に下りたらこれが失敗、雪がズボズボで

思いがけない時間のロスです(^^;
橋の手前まで何とか頑張って林道に戻った。

 河内沢の中で右往左往

前回は道端でフキノトウを採りながら歩いた記憶があるのですが、林道は完全に雪に覆われています。
この道は平元新道の登山口まで遠いのでいつも嫌になります。

途中から踏み抜きが多くなったのでワカンを付ける。

 後には苗場山が見えてきました
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平元新道登山口には、道祖神と詩の彫られたほのぼの石がありますよ。

「 満天の 星降るごとし 登山小屋 」 静雄

 登山口

夏道はここから右に登って行きますが、きょうは稜線上のP1776から南西に派生する支尾根に取り付きます。

残雪の平標山は今回で3回目。
最後は5年も前なので、雪の標高差1,000がチョッと心配です。
【REPO】
四月に降った雪が結構多く、しかも数日前からの異常高温で状況は悪い。

 冬ルートの取り付き
                           稜線まで急登の連続

展望のないブナの林を登って行くと、徐々に傾斜が増して汗だくでしゅ。
きょうも夏日になる予報です。(下界では28℃とか言ってた)

雪山とはいえ陽射しが強く暑い。
ブナの梢を透かして、雲一つない青空が広がっています。

 小屋の標高まで届いてないよね(back大源太)

雪が異状に柔らかい。
ワカンを付けて踏み抜くと、それはもう悲惨で足が抜けません。
最後は手で引っ張って抜くはめに ・・・
ワカンをはずす。

Tシャツ一枚です。
振り返ると苗場山の個性的な稜線が綺麗。

いきなりシャリバテになり、おいちゃんは 、私はパンを食べますよ。
誰にも会わない二人だけの尾根上です。

 苗場山
                             ▲ 1600m付近、だいぶ登ったぞ(苗場、佐武流方面)

それにしても急やね、下が見えん。
ここは下りたくないな〜と思いながら登ります。
この暑さでここまで登っても雪が悪く、ヤカイ沢に入った人達は苦労してるんじゃないかな。

あと1ピッチで稜線というところで、若い男女が追いついてきました。
若い人は元気がいい。

 もう少しで稜線だね

遮るものがなくなり、青空が大きく広がってきます。
最後の急登を頑張るとついに稜線です。

新装成った山の家が下に見えた。
そして、素晴らしい眺めが待っていました

 ついに稜線到達

 正面に谷川連峰最高峰仙ノ倉、横に上州武尊、上州三峰山、赤城山、奥には袈裟丸かな。
 そして榛名山、浅間隠山、浅間山に苗場山。

 平標山は真っ白で大きい。
 しかし平標山の稜線は細長く張り出しているので、何回も騙されながら山頂をめざします。
                      ▲ 仙ノ倉とエビス大黒ノ頭、遥かに上州武尊


 ここら辺も踏み抜きが多く、しかも股まで踏み抜いた足が下に届かないので、這い上がるのに体力の消耗戦です。
 もう少しで山頂なのに、遅々として進まず焦りの色が ・・・
 でも空は真っ青、山は真白。
 景色を楽しみながらゆっくり登ろう。

                         ▲ 山頂が見えたと思ったのに ・・・

 面倒なことに、またおいちゃんが腹減った騒ぎを起こす。
 はいはい。
 今度はおいちゃんはジャムパンとコーヒー、私はどら焼きとコーヒーで大展望休憩突入です。
                        ▲ 大源太と小出俣山の間に吾妻耶山
 ほら、ね            雪解けの進む仙ノ倉山
                           ▲ あっせあっせ、もう少し
                         ▲ 最高の登山日和と言うか暑さ
                                ▲ ヤッホ〜

やっと山頂につきました。
目の前に広がる素晴らしいパノラマにうっとり。

やった〜。
苦労した甲斐があったね。

 山頂ツーショットです

平標山には4回登っているけど、谷川連峰がこんなに綺麗に見えたのは初めてです。

山頂にはザックが固めてデポしてあり、仙ノ倉山へ行ったようでした。

登りに予想以上の時間がかかってしまったので、山頂ではザックを下ろさず立見で済ませます。
松手山の下りが心配だしね。

 日白山、タカマタギ方面をbackにもう一枚
                           ▲ 東谷山、日白山、タカマタギ
クリックで谷川岳主峰を拡大します
                                    ▲ 谷川連峰まるごといただき
                                 ▲ 大満足して山を下りるおいちゃん

                           ▲ 一の肩辺りを行くはらっぱ

左のヤカイ沢は、一気に切れ落ちた雪の斜面なので慎重に歩きます。
でもやっぱり時々ズポッと落とし穴に嵌り難儀しますよ。

ここで谷川方面の展望ともお別れ。
今度は最後まで苗場山を正面に見ながらの下りです。

急斜面だったり雪庇が張り出していたり、雪がぱっくりと割れていたり気が抜けません。

クレパスになっているところは、いずれ雪崩て春の花が咲くのでしょうね。
数箇所ありました。

 お花畑へ。 咲いてないけど
                              ▲ ワレメちゃん

木の回りにできる雪の融けた穴を覗いて見たら底が見えません。
こりゃ絶対6メートル以上はあるよ。

もし落ちたら、置いてくけど。
こわ〜。

 松手山の雪庇が見えてきました
                               ▲ でっかい
                           ▲ 松手山頂から平標山


 松手山で山頂の見納めを兼ねて、3回目のランチおむすびを食べる。
 二人っきりで誰もいません。
 寂しい〜。

 松手山から下は腐った雪と藪との戦いです。
 雪もぐれ藪もぐれ(^^;

                                         ▲ 終日の好天に感謝

松手山の尾根は眺めはいいのですが、道はハチャメチャです。
急斜面の上に、ズボズボズボッ。(何回言ったっけ?)
雪庇も微妙に怖いし。

鉄塔で休んでいると若い男性二人組が下りてきた。
何気に心強い。

 松手山の巨大鉄塔基部

車の音が聞こえるようになれば、あと標高300程の下りで駐車場です。
最後まで気を引き締めて、怪我をしないように ・・・

若い二人組も、楽しそうに賑やかに下ってきます。

 鉄塔から下は夏道も出てきます

駐車場の横に鐘がありました。
控えめに小さく鳴らすはらっぱです。

8時間くらいのつもりだったのに、10時間超になってしまいました。
いつものようにの〜んびり休んだわけじゃないのに ・・・

春先に何度も雪が降ったので、雪は想像以上にあった。
雪が腐って効率の悪い歩きを強いられた。
そんなこんなで予定時間オーバー。
登山には厳しい雪の状況です。

 何の鐘かね

駐車場には、まだ思ったよりたくさん車がありました。
たぶん、みんな苦労してるんだよという結論。
温泉は、以前おいちゃんが一人で経験済みの苗場の「雪ささの湯」。
茶色い温泉でアトピーに効くようです。

関越自動車道は混んでいるかと心配しましたが、スイスイでした。
暗い内に家を出て、暗くなって家に帰ってきました。
良く遊んだな〜の一日。

 元橋駐車場のトイレ閉鎖中