2006.09.23 (土)   K2Couple No.0158 

八海山
はっかいさん(新潟県)
1,720m クリックで拡大
スリリングな八ツ峰の岩稜に挑戦

コース最大標高差 : 562
コース累積標高差(+) : 790
コース累積標高差(−) : 790
コース距離 : 7.7 km
行動時間 : 6'55"

* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません

 ガスの出始めた摩利支岳に向かう

  6:15 = 高崎IC/関越道/六日町IC = 7:55 八海山RW山麓駅 《八海山RW》 8:27 山頂駅

 RW山頂駅 8:30 ... 8:50 大倉分岐 ... 9:05 漕池 【L1】 9:15 ... 9:35 女人堂 9:45 ... 10:40 薬師岳 ... 10:50 千本桧小屋 10:55 ...
 11:05 地蔵岳 ... 不動岳 ... 七曜岳 ... 白川岳 ... 釈迦岳 ... 12:00 捲道分岐 ... 摩利支岳 ... 剣ヶ峰 ... 12:25 大日岳 12:40 ...
 13:20 千本桧小屋 【L2】 13:40 ... 14:25 女人堂 14:35 ... 15:25 RW山頂駅
 RW山頂駅 15:40 《八海山RW》 15:47 山麓駅 15:55 = 16:10 五十沢温泉 17:00 = 六日町IC/関越道/高崎IC = 18:30


 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

八海山の場所

六日町温泉郷 五十沢温泉 ゆもとかん (¥500)

 台風14号の影響なのか、関東はどんより。
 谷川トンネルを抜けると平野部はガスってい
 たが、RW駅はガスの上、青空だった。 

 日本酒でお世話になっている八海山。
 今日はご恩返しの山行です。
 そしてはらっぱの新しいデジカメFinePixZ3の
 デビューです。

 RWで稜線まで上げてもらい、八ツ峰を踏破し
 て迂回路を戻る計画は昨夜10時過ぎの急ご
 しらえだった。

 ゴンドラから見上げる八海山八ツ峰 

千本桧小屋から八ツ峰の岩稜に出る。
地蔵岳から最高峰の大日岳まで八つのピークを越えるスリル満点の縦走。
最後の大日岳は、断崖絶壁のオーバーハングを登り、狭い頂上を越えて、垂直に近い15mほどのクサリのある岩場を下ります。

 八ツ峰 (八海山ロープウェイHPより)

ゴンドラを降りて雑木林の道を行く。
間もなく大倉からの登山道を合わせ、傾斜の緩いアップダウンが続く。
風通しが悪く、汗がしたたり落ちる。
秋の日差しが強かった。

漕池に立ち寄り、オタマジャクシを見た。
天然記念物のモリアオガエルなのか定かではないが、時期的に変?

駒ヶ岳、中ノ岳を真横に見ながら、広い台地に出ると女人堂が建っている。
きれいな避難小屋だった。
薬師岳を背景に多くの石碑が並んでいる。
魚沼駒ヶ岳、中ノ岳そして八海山を総称して越後三山と言う。

 女人堂から薬師岳
                                     ▲ 懐かしい浅草、守門

 小さな沢を渡り、樹林の中を緩やかに登ります。
 浅草岳と呼ばれる尾根上の小さな突起を過ぎ、越後の山並みを眺めながら薬師岳の急登は粘土質と滑りやすい岩の道。
 岩場を30mほど直登すれば薬師岳の山頂に着く。
 猿田彦命の神像が祀られている。

                         左から魚沼駒ヶ岳、中ノ岳と八ツ峰(薬師岳より)

薬師岳から一下りして登り返せば、千本桧小屋に到着です。
20人位の人が休んでいた。

我が隊も休憩したし、さてそろそろ八ツ峰にアタックだ。
岩場が続くのではらっぱの細腕が心配になります。
山の翌日、腕の筋肉が痛いと言っていたことがあったのを思い出した。
ここにザックをデポして、空身で行ったほうがいいかもよ。

そうしよ そうしよ (^^
と言うことで、はらっぱ空身。

 千本桧小屋

木立の湿った岩場を登ると稜線に立つ。
地蔵岳には結構人が多かった。

北には浅草岳、守門岳そして折り重なる越後の山々。
目の前には駒ヶ岳が水無川からせり上がって、堂々と迫っている。
沢には未だ雪渓が幾筋も残っていた。

八ツ峰の連なりを眺めて、ゴチョゴチョ相談している若者。
結局、引き返して行っちゃった。

 先ずは地蔵岳山頂でピース
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不動岳の登りは楽にこなす。
地蔵岳や薬師岳、そして越後の長閑な田園風景が広がっている。
西からガスが流れ始めていた。

紅葉の八海山は素晴らしいはずだった。
しかし未だその時期ではなく。
僅かにナナカマドが赤く染まり始めたばかりです。

 不動岳の登りから地蔵岳の人

不動岳山頂には警告の看板があり、ちょっと緊張する。

   キ ケ ン 注 意!
  これから先は鎖場の連続、非常に危険です。
  初心者、飲酒者、体力消耗者や雷雨強風時には迂回路をご利用ください。
  転落すれば助かりません。
  健脚でも充分注意して渡ってください。         六日町・大和町

全くの初心者ではないと思うし、酒も飲んでないし。
体力は消耗していると言うほどでもないし ・・・ よし前進!

 不動岳山頂の注意看板
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スリルと緊張の連続。

岩稜をからんだり、直登したりと変化に富んでいる。
クサリは整備されているようだったが、細心の注意が必要ですよ。

夫婦カップルと若いカップルの二組が前後して登っている。
何だかそれだけでも心強い気がするのでした。

その人達を目で追いながら、ルートを確認する。

 不動岳の下り
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 不動岳を振り返る              七曜岳でシェ〜
 白川岳     ▲ 白川岳手前の岩壁トラバース              こわばりピース
                               ▲ 先を行く夫婦カップル
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 白川岳より釈迦岳と摩利支岳を望む             白川岳山頂

白川岳の切り立った下りは圧巻だった。
高低差以上に高度感があった。

慎重に慎重に下る。

 白川岳を慎重に下るおいちゃん

岩壁の下には迂回路が見え、人が歩いている。
八ツ峰の縦走を終えて戻る人達だろうか。
こちらを見上げている顔まで確認できる。




釈迦岳と麻利支岳のコルから迂回路にエスケープルートがある。
が、この調子ならば大日岳まで行けそうです。
エスケープルートを下れば、日の池経由で迂回路と合流する。
合流点には月の池。

 釈迦岳登り
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                             釈迦岳を下る後続カップル
 摩利支岳山頂に辿り着く    ▲ 摩利支岳より釈迦岳を振り返る           摩利支岳を下ります
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最高峰大日岳は最後に控えている。
八海山の奥の院です。

基部からクサリを頼りに岩壁に取り付く。
下には高倉沢が深く切れ落ちていて、覗くと吸い込まれそうだ。

  最高峰大日岳へのルート(中央の岩)

さらに山頂直下は岩がオーバーハングしていて、ここは腕力だけで登る。
下りじゃなくて良かった。
滑落したら谷底に真っ逆さまだね。
やなこと言わないでよ。

八海山は信仰の山。
どこの峰にも神像や石碑が所狭しと祀られていた。

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 大日岳のオーバーハングを乗り越える           やった〜大日岳山頂で ○

山頂では先行の夫婦カップルが休んでいた。
千本桧に戻ろうか相談中だったが、新開道を下ることに決めたらしい。

パンをかじって15分位ゆっくりと景色を楽しみ、歩いてきたルートを思い起こしながら達成感に浸る二人だった。
後続の若いカップルも登ってきた。



夫婦カップルに続いて、最後の岩場を下る。
いつもははらっぱがトップで、はらっぱペースで歩くのが慣わしであるが、岩場になるとトップが入れ替わる。
今日は千本桧小屋からずっとトップを仰せつかった。

 八ツ峰最後のクライムダウン
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最後まで気の抜けなかった八ツ峰を完全クリアー。
下を覗いてはひゃ〜、岩に張り付いている人を見てはすげ〜と騒ぎながら、自分で取り付いてみるとそれほどの恐怖心は感じない。

私達のあと、二人の女登山隊が登るのを待って若いカップルも下山。

 大日岳を登る女登山隊

大日岳からは迂回路を千本桧小屋に戻った。
迂回路と言えども、一般の登山道と比べれば険しいルートのように思う。

 迂回路(捲き道)を戻る
 迂回路から釈迦岳方面を見上げる            大日岳方面を見上げる


 千本桧小屋で本格的なランチタイム。
 ここから下の登り返しが結構足にきいた。
 ゴンドラ山頂駅でコシヒカリ入りのアイスクリームを舐めて、ゴンドラが出るまで展望台から越後平野を見下ろす。

 


 五十沢温泉は男女入り口は別だが、中は混浴です。
 駐車場に戻ると、車にキズを付けてしまったので連絡下さいと言うメモがワイパーに挟んであった。
 優しいおいちゃんは 「気にしなくていいですよ」 と した。
 殺伐とした無責任な事件の報道が多い中、奇特な人が未だいたことが嬉しくなった