2003.09.07 (日)   K2Couple No.0090 

雨飾山
あまかざりやま(長野県・新潟県)
1,963m
ロマンチックな名前の山、友人と二人で

コース最大標高差 : 795
コース累積標高差(+) : 940
コース累積標高差(−) : 940
コース距離 : 7.8 km
行動時間 : 6'15"
* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません
 広い笹平から望む雨飾山
  20:15 = 藤岡IC/上信越道/更埴IC = 23:40 登山口休憩舎P 【車中泊】
 登山口休憩舎P5:50 ... 6:05 尾根取付 ... 7:25 荒菅沢出合 7:30 ... 8:40 主稜線分岐 ... 8:50 笹平(雨飾温泉分岐)...
 9:20 雨飾山北峰 ... 9:30 南峰 【L】 10:10 ... 11:20 荒菅沢出合 11:30 ... 12:05 休憩舎P
 登山口休憩舎P13:25 = 13:35 小谷温泉露天風呂 14:05 = 長野IC/長野道・上信越道/藤岡IC = 17:05

     雨飾山の場所
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

小谷温泉 露天風呂 (¥100)


 信州の大町から糸魚川街道を辿って、佐野坂を越えたあたりで、はるか北のかなたに、特別高くはないが品のいい形をしたピラミッドが見
 えた。
 しかしそれは街道のすぐ左手に立ち並んだ後立山連峰の威圧的な壮観に眼を奪われる旅行者には殆んど気付かれぬ、つつましやかな、むし
 ろ可愛らしいと言いたいような山であった。
 私はその山に心を惹かれた。
 雨飾山という名前も気に入った。

                                                     深田久弥『日本百名山』より抜粋



 8月30日に久子ばばを広島から連れて来る。
 はらっぱは留守番という訳で、百名山狩りにのめり込んでいるJINGUさんと二人で北安曇郡小谷村の雨飾山に出掛ける。

 小谷村のコンビニで缶ビールを仕入れ、村営休憩舎の自販機の灯りで世間話をしながら寝酒をあおった。
 車中泊をしたはいいが、JINGUさんの爆睡いびきで夢から連れ戻され、寂しく寝袋を抱えて休憩舎ベンチに移動する。
 夜霧の中なのに何故か天の川がきれいだった。


目を覚ますと雨がしとしと降っています。
本降りになる中で天を仰ぎながら朝食をとり、小降りになったところを見計らって重い腰をあげる。

ミズバショウが咲くという大海川沿いの木道を15分ほど進むと尾根に取付き、そこそこの急登が始まります。

 布団菱の岩場が見えたり隠れたり

尾根を捲いて平坦な道を進むと、突然視界が開け雪渓の残る荒菅沢出合。
このルートでは最高の休憩地点。
雪解けの冷たい水を口に含んで沢上部を見上げる。
布団菱の岩壁がガスに煙って幻想的にそしてまた圧倒的に迫ってくる。

今の時期に大きな雪渓が残っているのは驚きです。
さすが豪雪地帯だね。

 荒菅沢は最高の休憩場所          ▲ カメラを構えるJINGUさん
      左岸の尾根に取り付く              ▲▲ どうかガスが切れますようにと祈りながら登るが 

急登に次ぐ急登で樹林帯や岩場の標高差450bをクリアーすれば頚城アルプスの主稜線に出て笹の広がりにホットする。
岩場にはクサリや梯子があったが、特に危険な場所はない。

笹平はガスガスそしてドガス。
花の名前を神宮さんに教授しながら、ヌカルミをグシャグシャ歩いた。

大小の岩が混在する草の斜面を喘ぎ喘ぎ登る。
ルート上では最高の斜度だが、距離は短かかった。
そして360°ガスまみれの雨飾山に登頂です。

 笹平に伸びる登山道
トリカブト タムラソウ ウメバチソウ エゾリンドウ ヤマハハコ

南峰にはケルンと三角点。
北峰には石仏、石祠が祭ってあった。

南峰に居座ってランチをしながらガスの晴れるのを待つが、所詮無駄な抵抗と諦める。
JINGUさんと記念撮影。

 南峰山頂です

さすが百名山と言うべきか、登山者が多い。
少し肩を落として山頂を後にする人の姿を見ると、気持ちは皆同じか。

 南峰から北峰
 笹平から下りにかかる       ▲ 荒菅沢から恨めしそうに山を見上げる
                                    雨飾山全景 


 帰りの荒菅沢からは岩壁がきれいに見渡せた。
 
 小谷村営の露天風呂は少し熱めだったが、ブナの林に囲まれた自然石造りのいい感じのお湯だった。
 料金箱が置いてあり、料金は入浴客の良心に任されるシステムが素朴であり良心的だ。

 白馬村では八方尾根上部が辛うじて望まれ、中条ではあの鹿島槍双耳峰が曇った空に浮かんでいた。
 浅間山塊は影もなく、群馬に入るとハイウェイは霧雨に霞んでいる。