2002.07.21 (日)   K2Couple No.0069 

高沢山 かもしか平
たかざわやま(群馬県・長野県)
1,906m
野反湖の奥座敷にニッコウキスゲ群落

コース最大標高差 : 345
コース累積標高差(+) : 825
コース累積標高差(−) : 825
コース距離 : 11.8 km
行動時間 : 7'20"
* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません
 花咲く〜娘たちは〜 花咲く〜野辺で〜 
  5:00 = 7:05 野反峠P
 野反峠P7:30 ... 7:50 弁天山 ... 9:20 恵比山 【L1】 9:40 ... 10:25 高沢山 ... 10:40 かもしか平 【L2】 11:55 ... 12:20 高沢山 ...
 12:55 恵比山 13:10 ... 13:45 コル分岐 ... 14:50 野反峠P
 野反峠P15:20 = 17:00 倉渕温泉 17:55 = 19:05

 高沢山の場所

倉渕温泉 長寿の湯 (¥500)


 野反峠から見下ろす朝の野反湖は素晴らしい。
 朝霧に沈む神秘的な湖面は、やがて陽の光に染められ、刻々と色彩を変えて行く。
 かつてこの湖は野反池と呼ばれ、小さな池の周りに広大な湿原が広がっていた。
 昭和31年にロックフィルダムが完成し、現在の姿になった。
 7月になると野反峠周辺の斜面はニッコウキスゲの大群落で飾られる。
 帰路に麓の花敷や尻焼温泉の露天風呂で山歩きの汗を流すのも良い思い出となろう。
 野反峠は富士見峠とも呼ばれている。
 快晴の日などは遠く富士山を望める

                                            
上毛新聞社『群馬の山歩き130選』より



 2時間も朝寝坊してしまったため、目的地を尾瀬から野反湖に変更する。
 99年の秋に訪れた時に、ニッコウキスゲが群生するかもしか平を再訪すると誓って以来3年目に、漸く果します。 

 野反峠はあいにくの天気で、対面の八間山はガスに包まれていた。
 しかし峠付近には見事なお花畑が広がっており、不意を突かれた嬉しさがこみ上げてきます。
 ニッコウキスゲ、ハクサンフウロ、栽培コマクサ、アヤメが賑やかだった。
 とにかく峠付近の写真撮影をこまめに済ませてから登り始める。

                           ▲ 野反峠から野反湖を眺める

弁天山まではちょろい感じでクリアーしたが、恵比山の登りがきつい。
昨夜は暑くて一睡もしてないとか、腹減ったとか言ってはらっぱ遅れがちです。

サアッとガスが晴れると、梅雨明け直後の夏の陽射しが容赦なく照りつける。
潅木に囲まれた窪地の登山道であるため、暑さも半端じゃなかった。

ヘロヘロになって恵比山々頂に着き、腹ごしらえをする。
が、ボケマミはサンドイッチを蝶にベタベタ舐められ騒いでいた。

 恵比山で最初のランチタイム

再び身体にムチを入れて、高沢山の登りに挑みます。
ガスっているせいか、時々見える山の頂きがやけに高く見えます。

はやる心は、既にかもしか平へと飛んで行ってしまった。
身体が心を追いかける。
高沢山を乗り越えて、かもしか平への分岐をガタガタ下って行く。

ひときわ鮮やかに、黄金なすニッコウキスゲを織り込んでいる緑の絨毯を見下ろして、思わず声が出ます。
後続の登山者を観察すると、例外なく 「わあっ」 っと歓声をあげていた。
みんな同じだ。

 かもしか平はニッコウキスゲの宝庫だった

立ち込めるガスも邪魔などころかむしろ効果的であり、ニッコウキスゲの大群落は訪れる人の期待を裏切るはずもなかった。
ガスの流れに移ろう山影とお花畑に目を奪われたまま、1時間のランチ休憩はあっという間に過ぎて行った。

花よりグレープフルーツに夢中な時もある。
コーヒーを入れて、だらけたりする。
大好きな時間。
充実した時間 ・・・。

 ニッコウキスゲに囲まれてセカンドランチ

かもしか平の、おおらかなのびのびした空間を心に刻んで、充足感に浸りながら帰り支度にかかる。

ニッコウキスゲのこの大群落を前に、人が殆んどいないなんて。
穴場中の穴場です。
これこそ本当の楽園だ。

はるかに横手山を確認しながら、恵比山と弁天山のコルまで往路を戻り、ここから湖畔道に下った。
途中の冷たい沢水で火照った身体をさます。
アヤメがたくさん咲いている。

 名残惜しいかもしか平
▲  ウスユキソウ ▲ 虫付タチフウロ  ニッコウキスゲ  シモツケソウ

 大高山分岐          雨傘だったり日傘だったり

薄晴の変な雨に濡れながら、野反峠に戻ると観光客がおてんこ盛りだ。
アイスクリームとコケモモジュースを仕入れて、湖を見ながら反省会。

対面の八間山も姿を見せています。

 ガスの晴れた八間山


 ガスに煙る野反湖を後にし、予測される交通渋滞を避けるため、温泉は倉渕村までおあずけと言うことにした。

 倉渕温泉の露天風呂では、アブの執拗な攻撃に合い、くつろげず。
 アブに一発かまされたよ。
 あたしも。
 おまけに休憩室では口から先に生まれてきた奴と隣り合ってしまい、心休まらなかった。

 はらっぱ運転で帰路につき、榛名町では雷雨になった。
 稲妻が前橋上空を引き裂く美しさに狂喜する無責任な人。

 ニッコウキスゲは今でも風に揺れているだろう。

シロバナニガナ アザミ エゾシオガマ ハクサンシャジン コマクサ
クルマユリ オオバギボウシ オタカラコウ