2012.04.29 (日)   K2Couple No.0360 

御在所岳 藤内壁
ございしょだけ とうないへき(三重県)
1,075m
突然ですが、御在所前尾根マルチ

コース最大標高差 : 675
コース累積標高差(+) : 745
コース累積標高差(−) : 745
コース沿面距離 : 7.0 km
行動時間 : 11'55"

* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です

 7ピッチ目 P4を登るはらっぱ 

 蒼滝橋P 5:45 ... 6:05 七の渡し ... 6:35 藤内小屋TS 7:00 ... 7:25 入渓 ... 7:40 取付き ... 藤内壁クライミング ...

 15:00 終了点 15:25 ... 16:10 裏登山道合流 ... 16:50 藤内小屋TS 17:15 ... 17:40 蒼滝橋P

 蒼滝橋17:55 = 18:00 湯の山希望荘 【車中泊】


御在所岳の場所

湯の山絵野温泉勤労者福祉センター 希望荘 (¥500)

いよいよ藤内壁のクライミングです。

藤内壁は御在所岳山頂東側近くにそびえ、花崗岩の大岩壁は、関東の三ッ峠、六甲のロックガーデンとともに「日本三大岩場」としてロッククライミングの練習グランドになっている。
垂直にそそり立つ300mの絶壁は、クライマ−の心を惹きつけてやまない。

裏登山道入口(駐車スペース)で腹ごしらえする。

 軽めの朝食

たっくん達は、昨日の朝新幹線を使って藤内小屋入りし、昼から一の壁でトレーニングをしている筈。
そしてきょう、私達が合流する段取りです。

約束の時間はam7〜8ですが、長丁場のルートのことを考慮して早めの出発になった。(結果的にはもう1時間早いほうが良かった)

雲が多く、きのうほど天気が優れない。
天候は下り坂のようだった。

 鈴鹿スカイライン蒼滝橋と四日市方面
 堰堤の復旧工事    ▲ 登山道は沢沿いから高巻きに付け替えられて
 七の渡し               ▲ 四の渡し
 林の中を登って行くと              ▲ 藤内小屋が見えた

土石流で壊れた堰堤工事を高捲いたのち沢を渡って進むと、鯉のぼりが見えて藤内小屋に着きました。
名物ワンコとたっくんが待っていましたよ

 たっくんとワンコが待っていました   ▲ 私は「フー」ちゃん
 アカヤシオ               ▲ 藤内小屋
   

■■ 概 略 ■■  ( 記 拓哉 )

 藤内小屋の前でK2C夫妻を待っていたら、予定より早く登ってきた。
 今日は御在所の入門ルートでもある前尾根のルートクライミングをすることにし、テン場でクライミングの用意をして出発した。
 すぐ後からは大森ガイドパーティもやってきた。

 前後して前尾根P7の取付きに着いて登攀準備をしていたところ、後から次々に登ってきた。
 話によると、労山のパーティが60人くらい押しかけるとのこと。
 初心者はP7やP6をパスして先に行くので、この先の渋滞が心配になるが、時間は十分あるので、のんびり構えるしかない。

 大森パーティ(2パーティ)に先を譲り、1(拓哉)−2(K2C)−1(本間)の形で登り始めた。
 出だしはいきなりクラッククライミングであり、ちょっと緊張するが、ホールドがよく決まり、簡単に登ることができた。
 P6からもう順番待ちが始まった。
 P4では、先行パーティ(労山?)が遅いので、大分待った。
 後ろからもどんどん追いかけてきて溜まってしまったので、慣れていそうなパーティには藤内沢側のすべり台ルートに回り込むよう薦めた。

 P3のクラックは見た目より簡単に登ることができたが、後続のためカムを多めに入れ、一箇所、お助け紐を下げた。
 クラックを登リ切ったところで大森パーティは裏道登山道側に懸垂下降していった。
 我々はさらに1ピッチ登り、岩塔を回り込んだ先のコルで終わりとした。
 目の前にはP2のヤグラが迫っていたが、順番待ちの状態であり、時間も時間であるので諦めた。

 ヤグラのコルからは急な前壁ルンゼを下った。
 30分ほどの下りであるが、緊張の連続なので疲れた。
 前尾根ルートは、技術的には簡単なルートであったが、高度感があり、登っていて楽しいルートであった。
 ルートのとり方によっては、かなりグレードの高いクライミングも可能である。

 夜、小屋の前で大森パーティが宴会を開いていたので、飛び入りして9時過ぎまで話し込んだ。
 大森ガイドとは数年前に一の倉沢・中央カンテで会ったという。
 大森ガイドパーティが先行しており、石を落として「ラーク」と声を掛けた時、「楽じゃねーよ」とか言ったのを、順番待ちしていた生徒が
 面白がって大森ガイドに話したので、覚えていたらしい。
 また、大森ガイドが息子と娘の中学校の先輩であること、生徒の一人が昔、相沢大氷柱で骨折し、嶌田さんに担いでもらって下山したことな
 ど、クライミングの世界は狭いものである。

同行の本間さんとは半年振りの再会です。
負傷してクライミングから遠ざかっており、まだ本調子ではないらしい。

たっくんのテン場で準備して、いざ藤内壁へ。
小屋の裏では、土石流に痛々しい建物の復旧工事が進んでいます。
被害の前はどんなだったのか分からないけど、裏道登山道は岩ゴロゴロで大自然のパワーを見せ付けていますね。

 まだ山上はガスっている
 兎の耳岩

             ▲ 藤内沢出合

兎の耳岩を右に見て、10分ほど登ったら藤内沢出合。
「クライマー以外立入禁止」の立て看板が立っている。
ここからゴーロ状の沢をつめて、藤内壁前尾根取付きへ向かいます。

いつの間にかガスが取れて青空。
藤内壁が正面に大きく立ち塞がるように見えています。

 藤内沢のゴーロを行く              ▲ 中尾根アップ
                               ▲▲ クライミング前哨戦

大森ガイドさん(映画「岳」の山岳コーディネーター)のpartyが準備しています。
先を譲り合ったのち、大森partyが先行することになった。

私達は暫く待つことになりましたが、待ってる間に次々と後続のクライマーが到着します。
ここは人気の壁だったんですね。

彼らの話によると、労山の講習で60人近くがここに向かっているそうな。
止めてくれ〜。
壁はどうなるんだろ?

 準備中

  【 1ピッチ目 】 P7ノーマルルート下部 X

 P7末端壁正面に走る2本並んだクラックのうち左側の幅の広い方のクラックから取付いた。
 クラックの上は右側からカンテを回り込むようにスラブを登り、最後は木の間を通り抜けた後、小垂壁を登ると終了点となる。
 クラックは、適度にスタンスがあり、クラックの中に足も入るので、見た目よりは簡単に登ることができた。
 クラックの途中と上の方にハーケンがあるので、カムが無くても登ることができる。


 最初の壁は初心者には厳しいらしく、また混雑を避けてかここを飛ばして先に出る人が沢山いました。
 私達は、根気良く順番を待ちます。

たっくんリード、K2Cセカンド、おいちゃんから出たロープに本間さんが続くシステム。
クラックに手や足を突っ込んで、何とか登ることができた。

 じゃあ、行くよ         ▲ 簡単そうやね                   難しいじゃん

  【 2ピッチ目 】 P7ノーマルルート上部 X

 大森パーティはバンドをトラバースしていったようであるが、バンドに乗ってみるとフェースにボルトが2、3本上に向かって続いているの
 で、フェースのカンテ状のところを登ることにした。
 出だしのスタンスが細いので立ち込に苦労するが、右手を横に引きながら左側のフェースに回りこむように登ると楽である。
 とはいうものの、やはりホールドが細いのではらっぱは大分苦労したようである。

 フェースを登った後は傾斜の落ちたスラブが続き、最後の方はP7の巻き道に出てP6の取付きに着いた。
 ここまではフォローを2人(K2C夫妻)+1人(本間さん)のシステムで登ってきたが、時間がかかるので、この先はロープ3本引いて登り
 、3人を並行し登らせることにした。


前のpartyが詰まっていますよ。
難しそうなので、先行者のムーブをよ〜く観察してイメージします。

初心者コースとはいえ厳しいコースで待ち時間が長いです。
ここの岩は瑞牆山のように花崗岩で、ホールドが細かいのです。
ガバが少なく、わずかな凹凸たよりにスメアリングで登ったり。

皆は右から登ってるのに、左へ行ったらロープが引っかかり動けなくなっちゃったよ。
引っかかっているロープを外そうとして、おいちゃんも必死に救援態勢

苦戦している私を、右の簡単なバンドから追い抜いて行く若者。
その人が往生してる私を助けようとしたら、「他人のことは放っとけ」って言われて素直に「ハイ」って、私を見捨てて行っちゃったの(涙)
この世に仏はいないのかい?

結局、自分で頑張るしかないんだけどね ・・・ 人生の縮図。
現実は厳しいわよ。

 2P目上部

  【 3ピッチ目 】 P6リッジルート W

 名前はリッジルートとなっているが、正面のカンテの左側のフェースを奥の凹角に沿って登り、スラブをフリクションを利かせながら登った
 後、再び凹角を登って上の段に出るルートである。
 ここにも支点があり、大森パーティはここで一旦切ってからその上の段まで小垂壁を登ったが、我々は直接上の段まで登ってからピッチを切
 った。
 はらっぱはスタンスの細かいこの垂壁も難なく登ってきた。
 上手くなったものである。


足がかりが高い所しかなくて、いちに〜のいちに〜の掛け声ばかりで、ちっとも身体が上がらないのよ。
おいちゃんにおシリを押してもらって、やっとこさ ・・・

 凹角に取り付くはらっぱ     ここはお尻を持ち上げてもらった           あとは任せろっ!
 快調           ▲ 高度感が出てきましたね
 本間さん                 ここを頑張ればちょっと平らに
 つかの間の休息            ▲ 爪先立ちのおばさん
               ▲ とりゃ〜                         本間さんは足痛そう             四十肩(?)のおいちゃん

3ピッチ目の終了点で気分が和む。
高度感もたっぷり出て、クライミングの醍醐味を味わうことができます。
登る前は憂鬱だけど、この高みが何とも言えない快感です。

このピッチから3パラセカンドシステムに変更したので、たっくんは3本のロープを引いてリードしました。
重そう(^^;

次は歩きのピッチなので、三本のロープを♂三人が担いでコンテで。
女ってやっぱり得(^^ かな?

 ロープを整理する

  【 4ピッチ目 】 歩き

 ロープを巻いて、コンテで登った。
 ところどころザレがあって登りにくかった。



  【 5ピッチ目 】 P5ノーマルルート V


 傾斜があまりなく、クラックが発達しているのでどこでも登れそうであったが、先が長いので、簡単なノーマルルートを登った。
 登り終えて少し歩いた先がP4の取付きであったが、先が混んでいるので大森パーティも順番待ちをしていた。
 仕方ないので、昼食を取りながら順番が来るのを待った。
 後からも何人か追いついてきたが、慣れていそうなパーティには藤内沢側のすべり台ルート(X)に回り込むよう薦めた。


段々と高くなり、藤内小屋が下流に見えてきました。
勿論足下は絶壁ですよ。
遠く四日市方面でしょうか、ぼんやり煙突から煙が立ち昇るのが見える。

下から、裏道コースを登る人たちの声が聞こえてきます。
明日は、あそこを歩くんだもんね(^^

 こんなとこばっかりならね            ▲ 裏登山道が見える

前も混んでるけど、後ろも混んでる。
これってGWだからだよね。

お風呂と一緒で、クライミングって貸切りが理想的だと思う。
落石の心配は少ないし、何よりも自分達のペースを守って登れる。
(ここでは落石の心配はほとんどなさそうですけど)

 先行したおいちゃんがはらっぱを撮る

対面の尾根を見ると、国見尾根コースのゆるぎ岩や天狗岩から私達を見下ろしている人がいます。

最初の予定では、藤内壁のクライマーを裏道から眺めるだけのつもりだったのよ。
御在所に行くんだよってたっくんに話したのが、運命の分かれ道ってこと。

山の斜面は所々にピンクのアカヤシオが咲いている。

 国見尾根を望む

  【 6ピッチ目 】 P4北谷側トラバースルート U〜V


 P4は大きい岩であり、藤内沢側のX級程度のすべり台ルートなどと、北谷側の凹角ルートなどがあるが、迷った挙句、順番待ちをして、
 一般的な北谷側を登ることにした。
 トラバースはU〜V級程度の簡単な岩場で、ランニングビレイなしで渡った。
 支点はしっかりしたものがあったが、混んでいたので松の木を使ってビレイした。


岩場は相変わらず大渋滞で、待ちきれない人は難易度の高いすべり台ルートを登って行った。
みんな凄いな〜、私には何処も大変な岩ばかりですよ。

 7Pの取付きに数人のラッシュ      ▲ すべり台へ行く若者(左)                待つ人

腹減ったなあ。
まだお昼にしないの?
待ち時間を利用して、それぞれ好きな時に食えばいいんだよ
はい。

7P目の取付きに動きが出てきたので、そちらに移動します。
ランニングを取らないトラバースなので、簡単なわりに緊張感ありあり。

 はらっぱから              ▲ もう少しだ

  【 7ピッチ目 】 P4凹角ルート(バリエーション) W

 大森パーティの2パーティ目が登り終るのを待っていたが、ロープが干渉しないように登れそうに思えたので、リードが登り終わる前に登り
 始めた。
 ルートはやや右側に取り、ロープが重ならないようにした。
 広い岩場なので、ルートはかなり自由に取れる。
 正規ルートの後半は狭い凹角を登るようになっているので、同じところを登ると完全にロープが干渉してしまう。
 周りをよく見ると、凹角ルートを横切り、左側のすべり台ルートに抜けるルートが取れそうなので、そっちを登ることにした。
 カムを使いながらルートを自由に取るのは楽しいものである。

 すべり台ルートでは、こっちを登るように薦めたパーティのリーダーがようやく登りきるところであった。
 すべり台ルートに合流した後の最後のフェースはホールドがやや細かったが、はらっぱさんもしっかり登ってきた。
 本間さんは凹角ルートをそのまま登ってきた。


 待機するフォロー          ▲ おいちゃんが先に行きます

大森ガイドpartyの後続女性二人組は元気です。
つるべで登っているように見えましたけど。
なかなかの猛者連です。

高度感炸裂の垂直壁。

 大森ガイドpartyの女性二人            ▲ はらっぱと本間さん
 左にルートを取って            ▲ おいちゃん終了点近し
 頑張り中でしゅ                     ▲ すべり台ルート側へ
 若いお兄さんはすべり台をリードした人       ▲ クラックルートを登るしんがりの本間さん

  【 8ピッチ目 】 P4の下りと歩き U

 P4のピークから数mクライムダウンし、P3のスラブの取付きまで歩いた。

大岩壁を登り終えたら、クライムダウンが待っていた。
これって嫌らしいのよね〜。
確保されてるようでされてないような中途半端感。

落ちたら大怪我間違いないので、緊張感も高まる。
ゆっくりゆっくり。

 P4からクライムダウン

  【 9ピッチ目 】 P3スラブ下部 V

 簡単なスラブの登りである。
 後続パーティは、バンドを拾いながらコンテで登っていった。
 我々は傾斜の緩いスラブを直線的に登ったが、ランニングビレイは不要であった。


  ▲ 手がかりのないスラブに挑戦する女性            ▲ リードのたっくん                ▲ おいちゃんもスイスイ

大森partyの女性が、フォローで綺麗なスラブを試登しています。
一歩上がるたびに「うりゃ〜」「とりゃ〜」の掛け声で自分に気合を入れる。
あの度胸が私にも欲しい ・・・ かな?
(微妙)

花崗岩の山は、肌がとっても綺麗でスッキリしています。
色白美人と言うところでしょうか。
凸凹が少ない分、登るには苦労しますけどね(^^;

 中尾根 一の壁               ▲ はらっぱ

  【 10ピッチ目 】 P3クラックルート X

 後半のハイライトのクラックルートである。
 やはりここでも順番待ちとなった。
 後から来たパーティは左側のやや幅の広めのクラックを登っていった。
 こっちにも途中に1本ボルトがあった。
 我々は登りやすそうな右側のクラックを登ることにした。
 下部はフィンガークラックであるが、クラックの両側のフェースに適度にスタンスがある。
 上部は手頃なハンドジャムとなり、カムも気持ちよく決まり、登りやすい。
 はらっぱも涼しい顔をして登ってきた。

いよいよ大詰めが近付いてきました。
クラックが縦にしっかり走っているので、ジャミング多用かな?
ほどほどにホールドもあり、わりと簡単に登れた(思いっきしA0だけどね)。

P3を最後に、大森ガイドpartyは懸垂下降して行った。
えっ?大森ガイドさんはサンダルで懸垂してますがね。

 大森ガイドpartyの女性          ▲ もう少しだから気合入れろよ
      ▲ 終了点でビレイするたっくん                おいちゃん                         ▲ はらっぱですけど
 大森ガイドpartyの記念撮影     ▲ 登るはらっぱの横を懸垂下降する大森ガイド

  【 11ピッチ目 】 P3スラブ上部 V

 簡単なスラブを右側から岩塔の基部まで登った。
 そのまま岩塔を右側から卷こうと思ったが、先があまりよくなさそうに思えたので、左側に回り、狭いバンドをトラバースしてから数mクラ
 イムダウンした。
 ルートが曲がっており、岩角の摩擦が大きいのでロープを1本ずつ引くのがやっとであった。
 3本引くのは本当に疲れる。


        ▲ ダイヤモンドたっくん                  ▲ 本間さん                   ▲ ここまで登ってきた
                                     ▲ 最後に見下ろす前尾根全景

  【 12ピッチ目 】 歩き

 P3のピーク(岩塔の陰)から僅かの下りでヤグラのコルに出た。
 目の前にはヤグラ(P2)が迫っていたが、順番待ちの状態であり、時間も時間であるので諦め、恒例の握手の写真を撮って終わりとした。


大森ガイドpartyを見送ったあと、P3の小岩塔を乗り越える。
クライムダウンに少し不安を感じたたっくんが、改めてランニングをひとつ追加してくれました。
念には念を入れて

ヘリ が飛んできた。


小広いヤグラのコルに着いて、一段落です。
お疲れさま〜。
特に3本のロープを引いてリードしたたっくんは、お疲れさまでした。
高齢の恒例の握手。

ヤグラ(P2)まで登れたら良かったのですが、時間的にも切り上げ時なので潔くカットします。
パンを食べてクライムダウンしますね。

 P3を登るはらっぱ (ヘリが飛んできた)
     ▲ ようやく余裕のはらっぱダンス          食事しながら見上げるP2ヤグラ             ▲ お疲れさま〜

  【 下降 】

 ヤグラのコルからは急な前壁ルンゼに下降路がジグザグに続いている。
 しばらく下ると大きな岩壁の上に出たようであるが、路は岩壁の上を右に大きくトラバースし、壁の脇をジグザグに下った後、バンドを左下
 に下り、再び狭いルンゼに入り込んで下の沢まで続いていた。
 よくこんなルートを見つけたものである。
 下から見上げると、壁の途中に懸垂支点があったので、懸垂下降する人もいるようである。


こんな急斜面を下りる道があるとは驚きました。
てっきり懸垂下降するのかと思っていましたが、クライムダウンです。

少し下ったら崖の上に出ちゃいましたよ。
ここからは絶対懸垂かと思いきや、崖上をトラバースする踏跡を見つける。
その後も慎重に慎重に下る。
落ちるなよ〜の声。

何とか沢に下り立ち、対岸へ渡って一件落着。
よくあんな壁を下りてきたね〜と感心しまくりでした。

 ルンゼを激下り
 タテヤマリンドウ            ▲ ショウジョウバカマ
                      ▲ 下山風景                            下りてしまえば余裕連発
 シロモジに彩られて            ▲ 沢を渡って一服

  
 沢の水が美味しかった。 が ・・・ これが迂闊だった。
 家に帰ってから、全員が激しい下痢・発熱・嘔吐でダウンしたのだった。
 GW後半を棒に振った。



裏登山道を、他の登山者に紛れ込んで下りますね。
テントサイトでコーヒーを沸かしてもらって、美味しくいただきます。

明日もクライミングをする予定のたっくん達。
ここでテン泊予定なので、二人と別れ下山しました。
たっくん 本間ちゃん ありがとう。

 24HテレビのハッピーイエローTシャツ            ▲ 藤内小屋に戻る
 たっくん達とお別れ (明日迎えに来るからね〜)           ▲ 藤内小屋をあとにする


 スカイラインを下りたところの希望荘で、食事と風呂を済ませる。
 ビールが美味いだよ。
 そして、そこの駐車場でちゃっかり車中泊です(^^

 ケーブルカーで施設間を行き来する希望荘            ▲ 紅トロ丼と杏仁豆腐
 
  この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)









 レポ作成に当たり、たっくんから提供された写真を
 たくさん使用しています。

 この場を借りてお礼申し上げます。