2008.11.09 (日)  K2Couple No.0210 

鐘原ヶ岳 天狗山
かなはらがたけ てんぐやま(群馬県)
1,252m

大鐘原ヶ岳 1252m 小鐘原ヶ岳 1225m 天狗山 1179m

紅葉終盤の榛名天狗山、落葉路を歩く

コース最大標高差 : 428
コース累積標高差(+) : 700
コース累積標高差(−) : 700
コース距離 : 8.2 km
行動時間 : 5'50"

* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません

 ハッと息をのむような紅葉に出会う

  8:25 = 9:20 榛名歴史民族資料館P

 資料館P 9:40 ... 9:50 分岐 ... 10:40 地蔵峠 10:50 ... 11:20 大鐘原ヶ岳 ... 11:35 【L】 12:00 ... 12:10 小鐘原ヶ岳 ...

 12:25 天狗山登山道 ... 12:40 西峰 ... 12:50 天狗山 13:10 ... 13:50 鏡台山コル ... 14:00 鏡台山 14:15 ... 14:35 林道 ...

 14:45 榛名神社随神門 ... 15:05 榛名神社 15:15 ... 15:30 資料館P

 榛名歴史民族資料館P15:40 = 15:45 ハルナ温泉 16:35 = 17:45


      天狗山の場所
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

ハルナ温泉スパハウス(¥500) 閉館しました


 群馬の「青い山脈」はさしずめこの榛名の連峰であろうか。
 前橋や高崎付近から見る榛名の峰々は東西に長く山稜を連ね、朝な夕な、四季折々の変化を見せてくれる。
 天狗山は榛名連峰の南に位置し、榛名の中心である榛名富士の南西面の前衛峰として横たわっている。
 登山口となる榛名神社は通年、観光の人々でにぎわい、榛名湖や伊香保温泉とともに、訪れる人が絶えない。
 榛名神社より続く登山道は比較的良く整備されており、一部急登があるが、おおむね傾斜もゆるやかで、家族連れでも安心して歩けるコース
 である。
 山頂は大きな岩が重なっており、足場はあまり良くないが、展望は素晴らしい。
 東の筑波山や、秋の良く晴れた日などには新宿の高層ビル群や富士山、浅間山など大パノラマが満喫できる。

                                                上毛新聞社『群馬の山歩き130選』より


高速道沿線の樹や町の木立が色づき始めている。
山の紅葉は終盤を迎えてるだろうけど、どっか行ってみる?

私は今月4日に榛名に行ったばかりですが、天狗山には登ったことがないので榛名の前衛峰をうろつくことにします。
ピストンじゃ味気ないので、地蔵峠からの周回コースとする。
正確なコースはわかりません。

曇ってますが、R17からは上毛三山をはじめ西上州の山までも見えます。
高曇りなのだ、ラッキー。

 榛名町から見える天狗山

榛名歴史民族資料館で、管理人に声かけして車を置かせていただく。
彼女は12月に私達と同じルートを登る予定とのこと。
帰りに寄って情報を下さいと頼まれました。
そしてご親切にも、手作りの詳しいコース図(2.5万図)をいただきました。

まだ榛名神社の近辺は紅葉が頑張っていました。
随神門手前を右に折れて舗装路に入ります。

 榛名神社随神門

紅葉もまだまだ綺麗だし、山上からのパノラマ展望を期待して出発です。

横を見たり後ろを振り向いたりしながら、紅葉の林道を行く。
後方には黄葉越しに杏ヶ岳が見えている。

 まだ紅葉が見られます

林道から箕郷町唐松方面(地蔵峠)に分岐し、幅の広い登山道に入る。
重機や工事小屋があり、砂防堤の工事をしているようです。
道はしっかりしているのですが、倒木があったり草が被ったりで、余り歩かれていない感じのどちらかと言えば整備されていない道です。

でも紅葉が綺麗だもんね。
終わりかけだけど^^;
ルンルン。

 静かでしゅ

地蔵峠が近くなり沢が広くなってくると、分岐する踏み跡やテープが多い。
その一つに入ってみたが、しばらく行くとトゲの木に遮られて戻ります。
もうすこし薄いヤブならどこでも登れるのだろう。

迷うようなところはなく、落葉を敷き詰めた歩き易い道でした。
地蔵峠に登り上げる最後はジグザグに急登です。

 荒れているが歩き易い道

地蔵峠に着くと反対側も綺麗でした。

ここでチョッと休憩して、大鐘原ヶ岳に登ります。
道が細くかなりの急登になり、木や岩や根っこを掴んでよじ登る。
最初の大岩は右側をまいていきます。

次の岩も捲くのかと思ったら、またまたよじ登って岩の上に出ます。
杏ヶ岳、掃部ヶ岳、烏帽子岳、天目山。
その右には二ツ岳などが見えました。

 地蔵峠

山頂直下の痩せ尾根は木を掴みながら登っていきます。
高度が増すにつれ榛名富士の全容が現れ、その右遠くには武尊山と至仏山だろうか。
赤城山の左後方には袈裟丸山。
眼下には関東平野がどんより沈んでいる。

陽射しがなく肌寒い中で、嬉しい眺めだ。
足元の草木はまっかっかです。

 ヤセ尾根の急登

大鐘原ヶ岳山頂を過ぎた眺めの良い場所で昼食にします。

ここまで誰にも会いません。
静かな静かな山です。

 大鐘原ヶ岳山頂

西には浅間隠山や鼻曲山、妙義山の後ろに荒船山、その左には鹿岳も墨絵のようにうっすらと見えました。
朝見えていた浅間山は雲に隠れてしまった。

▲ 妙義山遠望

食事を終えて歩き出す時に、ちょうど正午を知らせる町のチャイムが聞こえてきた。

おいちゃんは、苦手な早口言葉をしながら歩いている。
「おおかねはらがたけこかねはらがたけおおはねからがたけこはねから ・・・ ?」

 榛名外輪山、中央は榛名富士

少し下って小鐘原ヶ岳に向かいます。

稜線上にはツツジが沢山あったので、その時期も良いかも知れません。
シャクナゲの木もありましたよ。

小鐘原ヶ岳山頂は笹に覆われています。
高い木に囲まれていて展望はイマイチ。
でも、今は落葉しているので、枝越しに周りの山々が見えます。

▲ 小鐘原ヶ岳山頂

小鐘原ヶ岳の南斜面には、道沿いに石碑「・・・命」が点在していました。

やがて笹原で道が不明瞭になりますが、天狗山とのコルをめざして下っていけば問題ありません。
笹原が小竹の群生となり、カラマツの黄葉の下をだらだら下れば天狗山へ続く立派な登山道に出ました。
間もなく八合目の杭が立っています。

地蔵峠からの稜線歩きは想像していたより展望あり、急登あり、痩せ尾根ありで楽しい山歩きでした。

▲ 石碑群
真っ青な実(鳥の糞も真っ青) 小さくても一人前の紅葉 マムシグサの実

またまたカラマツやカエデの黄葉に囲まれて、気持ち良く元気に天狗山をめざしますね。

九合目の分岐を右折して、まずは西峰に進みます。
鳥居の先には社の跡なのか、広い笹の空き地があった。
山頂からは天狗の岩が見えるものの展望はないに等しい。

即引き返して天狗山に行きましょう。

▲ カラマツとカエデの林

山頂に到着。
アブラツツジやヤマツツジが沢山ありました。
ここにも沢山の石碑や石像が建ち並んでいる ・・・ 信仰の山です。

岩の上から南の展望が開けます。
下の岩場に人影を発見、やっぱりいましたねえ。

▲ 天狗山頂で〜す

伊勢崎境町からみえたご夫婦が食事中でした。
もう18年も山登りをしているとか、私達よりはるかに先輩です。
登って来るとき、五合目辺りでカモシカに会ったそうです。
しばらく山の話しをして過ごしました。

天気が良いと新宿のビルも見えるそうですが、きょうはとても無理です。
榛名山は私の家からよく見えるんですけど ・・・

▲ 岩の芸術

展望を楽しんだら、おしゃべりを切り上げて帰りますよ。

地蔵峠からの分岐まで戻れば、辿ってきた鐘原ヶ岳稜線の裾を捲いて、平坦なトラバース道が鏡台山のコル(四合目)まで続きます。
カモシカと出会うことはなかった。

▲ ずっとトラバース

カラフルな木々の彩りと、ふかふかの落葉路が楽しい道です。

 秋ですよ
 見上げれば鮮やか〜               掃部ヶ岳

四合目の分岐から鏡台山をピストンします。
地図上の鏡台山(1079)は北峰で、指導標は南峰(1073)を指している。

1073峰の先に展望岩場があり、天狗山の岩場より素晴らしい眺めです。
まさに360°のパノラマが待っていました。
ここでお昼にしたかったね。
そんなこと言ったってもう2時じゃん。

天狗山でお会いしたご夫婦も少し遅れて登場。

 鏡台山へ
                                      ▲ 鏡台山の岩の展望台で

伊勢崎のご夫婦と入れ替わりに私達は一足先に下山します。
じゃ、お先にい。

 彩やかな紅葉

鏡台山コルからの下山道は石ゴロの歩きにくい道だった。
せっかくの景色なのに、下ばかり見て歩きます。

林道に下り立つ。
奇麗に舗装されています。
「群馬県林業作業道総合整備事業 芦田小屋線 延長120m」の看板。

 天狗の団扇がたくさん落ちていた

舗装路をポコポコ朝の分岐に出ると、榛名神社はすぐそこです。

「陽が射していればもっと綺麗なのに」 この言葉を何度口にしたことか。
家を出るときには、あまり期待していませんでしたが、そこそこの展望に喜び、残っていた紅葉にうっとり ・・・
山歩きって

 林道 芦田小屋線

神社山門にはそこそこの観光客が行き交っていました。
折角ですから、我が隊も本殿にお参りしましょう。
何年ぶりだろ?
以前来た時は川の水が凍っていて寒い冬でした。

山姿がちょっと浮き気味ですが、ごめんなさい。

 榛名神社 随神門
 神社を囲む山の彩り              ▲ みすずの滝

長い参道や神社は、京都のお寺のような紅葉ですばらしい眺めです(^^
階段が沢山あるので、四国の琴平さんのようだと話している人たち。

【 榛名神社由緒 】
当社は第31代用明天皇丙午元年(1300余年前)の創祀で、延喜式内社である。徳川時代
の末期に到る迄神仏習合の時代が続き、満行宮榛名寺などと称えて上野寛永寺に属し、
別当兼学頭が派遣されて山を管理していたが、明治初年神仏分離の改革によって榛名神
社として独立した。                 -- 随神門横の案内板より --

 双龍門                ▲ 国祖殿

お願い事がたくさんあるK2隊は本殿にお参りします。
本殿は背後に聳える御姿岩にご神体をお祀りし、接続して権現造の社殿が建てられている珍しい造りです。

帰りは本殿の裏から沢沿いの道をとり、みすずの滝を見上げます。
この道は「関東ふれあいの道」の一部のようです。

 若いカップルに紛れて(^^;本殿にお参り

山門に戻って榛名神社由緒を読んでいたら ・・・ ん?ちょっとちょっと。
同級生の卓ちゃんじゃありませんか。
「何でこんなとこにいるの?」とっさに変な質問をしてしまいました^^;
ここは高崎市なんだから、知り合いに会ってもおかしくないよね。

歴史民族資料館に帰って、交代の若い女性に登山道の状況報告。
他県ナンバーの観光バスがウロウロ。

▲ 参道沿いのお店

 いつも眺めるだけでスルーしていた榛名温泉へ。
 
 お湯はツルツル、ぬるぬる、すべすべ(どれじゃ〜)でとても気に入りました。
 「天然温泉で薬効が強いので長湯はしないで下さい」と書いてありましたが、内湯も露天風呂もちょうど良い湯加減です。
 秋の陽はつるべ落とし ・・・ 5時前なのにまたまた暗い帰路につくことになりました。