2004.08.07〜08 (土日)   K2Couple No.0119 

北横岳 蓼科山
きたよこだけ たてしなやま(長野県)
2,530m
         北横岳 2473m 蓼科山 2530m

TUWV.OB 三日月道夫君慰問山行
山に憑かれた友を訪ねて蓼科山へ


コース最大標高差 : 805
コース累積標高差(+) : 860
コース累積標高差(−) : 1,370
コース距離 : 10.2 km
行動時間 : 8'30"
* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません
 天祥寺平から望む端正な蓼科山
  5:15 = 藤岡IC/上信越道/軽井沢IC = 6:30 軽井沢ゴルフC = 6:55 佐久「おぎのや」 7:10 =
 8:00 女神茶屋 【ケンチヨ車デポ】 8:15 = 8:25 ピラタスP
 ピラタスP山麓駅 《ピラタスRW》 山頂駅 9:15 ... 10:00 北横岳 L1】 10:15 ... 11:15 亀甲池 11:30 ... 11:50 天祥寺原 ...
 12:00 分岐 ... 12:55 【L2】 13:10 ... 13:25 将軍平 13:50 ... 14:20 蓼科山 山頂ヒュッテ 【泊】
 山頂ヒュッテ 7:05 ... 7:15 蓼科山 8:05 ... 10:30 女神茶屋P
 女神茶屋P10:35 = 10:45 ピラタスP 【デポ車回収】 10:50 = 11:05 蓼科温泉 11:50 = 12:00 蕎麦処 【L】 12:35 =
 13:35 「おぎのや」 = 佐久IC/上信越道/藤岡IC = 14:30


 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

地図表示 蓼科山の場所

蓼科温泉 小斉の湯 (¥700)


 飯盛山と別称されたのも、円錐丘の形から来たものである。
 高井山と呼ばれたのは、高井は鷹居で、鷹が住んでいたからであろう。
 そう言えばやはり古い本に「山中には雷鳥、雷獣など棲みて、夏時雷雨の起こるや出没奔飛す」と書いてある。
 蓼科山は鬱蒼とした深い森林に包まれている。
 鳥獣にとっては格好な住所であろう。
                                             深田久弥『日本百名山』より抜粋


【参加者】  ケンチヨ、前田、のり子、水上、小笠原、相原、けい子

水上君の勝手気ままな都合が発端となり、蓼科山頂ヒュッテにいる三日月君慰問山行が急遽まとまった。
参加者8名で粛々と決行する。

軽井沢のゴルフ倶楽部で水上をピックアップ、佐久「おぎのや」で前田夫妻、小笠原と合流し、ケンチヨの待つ女神茶屋に急ぐ。

 休まないよ            ▲ 北横岳ヒュッテ通過

久しぶりの再会で盛り上ったのち、ケンチヨ車を女神茶屋pにデポしてピラタスに向かい、RWにて北横岳へ。

坪庭を快調に進む。
それぞれが自慢の地図を見せあいっこします。

 坪庭を過ぎ北横岳に取り付く前に休憩 

ガス模様だったが、蓼科山や南八ツがときどき姿を見せてくれるのがいい予兆だった。

北横南峰で早速ランチ休憩にします。
しかし、雷様にせかされてのんびりする間もなく亀甲池に下ることに。

 北横岳山頂で早くも雷鳴です 

鬱蒼とした原生林を下ります。
太古を偲ぶ林が予想外の好評で、企画者としてはちょっぴり嬉しくなる。

ワイワイガヤガヤうるさい集団。

 北八ツ原生林を下る

亀甲池でミニランチにしましょう。

世間話や身の上話に興じる。

 亀甲池

亀甲池から天祥寺原辺りは花もそこそこ、平坦道で軽やかな小学生のハイキング気分です。

蓼科山頂が見えるようになると、がぜんやる気が出てくる。

 笹原のプロムナード、天祥寺平を行く 

将軍平への登りはガレ沢。

ひいひい登って行くうちに、腹減らしのケンイチが騒ぎ出します。
もうちょっと行ってからね (^^
一時間ほど登ってL2になった。

将軍平で休んでいると、ボッカ中の米川氏に会う。
今晩のご馳走を、しこたま担いでいるようだった。
お世話になります。

 ガレ沢の急登

最後の登りは大岩の急登です。
やっぱり途中で休むんですね。

下を眺めて、またまた世間話に花が咲く。


 大岩の急登               ▲ ケンチヨ
 前田夫妻                ▲ あた

我慢していた雷様が、遂に雨を降らせます。
小屋に駆け込むと、三日月君の笑顔が待っていた。

速攻祝宴が始まり、雨が止むのを待って山頂逍遥、日没ショーの見学に。
みんなで出かける。

雨上りのはるかな山並みに感動し。
西穂に沈むでっかい夕陽は全ての人から言葉を奪います。
不思議な連帯感が山頂を支配し。
若い頃以上にセンチメンタルな気分に浸るのだった。

 浅間山塊と四阿山遠望 (山頂ヒュッテより) 
                        暮色が迫る南八ヶ岳  ピラタスの山麓駅が見える 
 夕陽は穂高に沈んでいった          日没ショーに歓喜する黄昏たち 
 沈みきるまで眺めて              ▲ 小屋に戻る

小屋に戻るのを待っていたかのように、夕食が始まる。
三日月君との再会を祝して、改めてワインで乾杯ですよ。

男三人の山小屋だけど、全て手作りの美味い料理に話が弾んだ。
山上の心穏やかな時が、ゆるゆると流れていきます。

食後は善意で提供された個室に入り、三日月を交えて山小屋の生活ぶりや南極にかける熱き思いに耳を傾けるひと時を過ごした。

外に出てみると、臼田の納涼花火がはるか下界でこじんまりと華開く。
山上から見下ろす花火は、いじらしくもあった。

 M君の再就職を祝ってかんぱ〜い 
キンロバイ ベニテングタケ タチフウロ マツムシソウ ウスユキソウ

誰かが便所に起きたついでか、星空鑑賞会とか言って無理やり起される。

月明かりが眩しいくらいだったから星座の輝きはイマイチだったが、街で見られる星空ではない。
「星の講習会」に突入

 星の講習会(星はイメージ)

部屋に戻ってウトウトする間もなく、御来光の時間がやってくる。
何気に忙しい山の朝。

山頂に立って、心の準備をします。
雲海に浮かぶ上州荒船山の真上、雲間からそっと太陽が昇ってきた。

活力に溢れた昨日の日没に比べて、今日の日の出は限りなく平穏だ。

 山頂で御来光を待つひととき
 西上州荒船山から昇る太陽            雲が邪魔してるし
 雲を抜けて光を放つ                 おうっ
 ケンイチ          ▲ 南八ツをbackに展望台へ
 左から 南八ツ、南ア、木曽駒、御嶽、乗鞍、槍穂高 そして隅っこにかたまる団塊の世代

全員で展望台まで移動し、北アから南ア、南八ツに広がる遥かな空間にそれぞれの思いを馳せるのだった。

「昔来た時には山頂の草原を走った記憶があるよ」 というチヨ蓼科山頂草原翔ける伝説を、無理やり納得させられる。

 夜明けの展望台で

小屋には立派な音響装置やピアノが置いてあり、リクエストに応えて別れの前に三日月君がピアノを2曲披露してくれた
とつとつとした調べは、蓼科山頂に切なく減衰していきます。 

登山者に対する接客といい、厨房で甲斐甲斐しく働く姿といい、これが本当の三日月じゃないかと小笠原が呟いていた。

米川オーナー、岩本、三日月スタッフに見送られて小屋をあとにし、再び山頂へ向かいます。

 愛の賛歌 by Mr.M
 別れの朝      ▲ 山頂ヒュッテをあとにして、元気でな〜

コーヒーを沸かす ・・・
岩間に沈殿 ・・・
山の空気にふやけまくり大会です。

1時間もだらだら自由に過ごす贅沢。
元ワンゲル (^^; 35年後の致し方ない姿ではあります。

 イェ〜イ (まだ子供)          ▲ のんびり、まったり、やる気なし

さてここから女神茶屋まで急な下りが待っている。

最初は火山岩がゴロゴロした急斜面だが、展望が開けているので気持良くおしゃべりしながらの下りだ。

蓼科山に住み着いた三日月君を偶然発見してから3ヶ月、こんなに早く訪ねて来られるとは思っていなかった。
水上君に感謝。

 名残惜しいな

森林限界を境に樹林に入り、徐々に岩から土、ダケカンバから笹の疎林へと歩き易い道になり、ますます賑やかな一行になります。

全員快調に女神茶屋に到着。
先行した健一が車を用意して待っている。
しかもエアコンをきかせて、木下藤吉郎も真っ青です。

 樹林を行く

定員いっぱいの8人を乗せて観光客で混雑するピラタスに行き、二台の車を回収する。
昨日ここから登って、あっという間に一日が過ぎた。

RW、北横岳、雷、苔むす樹林帯、笹原のプロムナード、突然の雷雨、雨上がりの山並み、西穂に沈む夕陽、差入れのビール、祝宴、クラシック音楽、星空、雲海の御来光、まどろむ山頂、心にしみるピアノ ・・・。

友との出会い、山の楽しさを凝縮した時間が過ぎていったのであった。

 M君嬉しそうだったね


 蓼科温泉に下り、小斉の湯の露天風呂で改めて旧交を温めながら皆でふやけまくる。

 洒落た蕎麦屋に入り込んで、山行仕上げの昼食会は笑い声が絶えない。
 二日間の楽しい思い出を胸に、ケンチヨは中央道へ、他のメンバーは往路を戻った。
 水上君を新町駅まで送って別れる。