1999.07.30〜31 (金土)   K2Couple No.0004 

安達太良山
あだたらやま(福島県)
1,700m
親子三人で智恵子抄の山を訪ねる

コース最大標高差 : 760
コース累積標高差(+) : 785
コース累積標高差(−) : 785
コース距離 : 11.2 km
行動時間 : 7'35"

* 距離と累積標高差はKASHMIR 3Dによる概算値です
* 距離は地図上のもので、実際の登山道の長さではありません

 牛の背から安達太良山

  5:30 = 6:30 佐野藤岡IC/東北道/二本松IC = 10:00 岳温泉 = 10:30 奥岳温泉P

 奥岳温泉P10:40 ... 12:00 勢至平 【L】 12:20 ... 12:40 金明水 ... 13:00 くろがね小屋 【泊】
 くろがね小屋 5:45 ... 6:30 峰ノ辻 ... 6:45 水場 ... 7:10 牛の背 ... 7:50 安達太良山 8:15 ... 9:25 五葉松平(薬師岳)9:35 ...
 10:30 奥岳温泉P

 奥岳温泉P12:15 = 二本松IC/東北道 13:00 安達太良SA 【L】 13:45 /宇都宮IC = 15:00 YAMAKO 21:00 焼肉 22:00 = 24:00



 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

地図表示 安達太良山の場所

くろがね小屋 (¥5,400)  奥岳温泉 富士急ホテル (¥800)


 
その斜面を登り切ると、林の中の平らな道が続くが、やがて又急坂になって、勢至平と呼ぶ茫々とした原に出る。
 風が強く急に寒い。行く手に黒黒とした岩で厳しく立っているのが鉄山である。
 そのすぐ下にくろがね小屋があった。
 だいぶ古びた山小屋だが、熱い温泉の湧いているのが何よりであった。
 岳温泉はここから湯を引いている。
                                          深田久弥『日本百名山』より抜粋



群馬快晴。
那須付近では曇り空、山は全然見えない。
台風の後、天候不順でだめかな。
不安を抱きながら、東北道をひたすら北上する。

REIREIと初めての山登りが、奥岳から始まろうとしていた。
ところが、REIREIが腹痛を訴えたので、二本松に戻って薬を調達する。

さあ、出発です。
トラック道とチョンボ道を、オシャベリしながら登る。

勢至平でソバを食べ損なって、淋しくおむすびとパンでお昼を済ませる。
ソバは車の中で留守番中。
展望もなし。

 勢至平で腹ごしらえ

歩き始めた直後にガスを抜けて、安達太良がくっきりとその姿を現した。

どこまでも蒼い空
白い夏の雲
緑のはい松
茶色い岩肌

とたんに足の運びも軽快になった。

 安達太良が姿を見せる

くろがね小屋は、安達太良の登山基地。
温泉のある山小屋としても有名だ。

下の岳温泉は、ここの温泉を引いている。

 もうすぐ、くろがね小屋

くろがね小屋で正真正銘の源泉に三回も入り、幸せ者になる。

時間はたっぷりあるので、お風呂の合間に昼寝をしたり、付近を散策したりしてのんびり過ごします。

 くろがね小屋の前で父娘の時間

夜は橋本おやじさんのハーモニカで、恒例の合唱。
お決まりメニューのカレーもうまかった。

期待の星空はイマイチだが、温泉のある山小屋はうれしい。
泊まりは新潟の団体30人と一般10人です。

 合唱風景


   そして翌日



 小屋で一泊した翌朝は、細かな雪が風に舞っていたが、雪と岩との急斜面を登って稜線へ出ると、そこは鉄山と矢筈ノ森との鞍部である。
 天気がよければそこから反対側に、火口底の沼ノ平を見おろすことが出来る。
 三方を物凄い岩壁に取囲まれたこの平は、その名の通り以前は沼だったそうだが、今は砂地に化している。
 明治33年の爆発でここにあった硫黄精錬所が害を被り、七十余人の従業員が全滅したという。
 しかしそういう悲惨な歴史は知らずげに、この平は山中にこっそり秘められた仙境といった感じである。
 私はその沼ノ平へはおりずに鞍部から馬ノ背を辿って、大きな岩の立っている矢筈ノ森を越えると、稜線はゆったり広くなって、乳首の下
 へ出た。
 鉄梯子のかかった岩場を登ると、安達太良山の頂上であった。

                                                 
深田久弥『日本百名山』より抜粋


峰ノ辻に出ると、正面に安達太良が大きく迫っている。
智恵子が見たいと言った本当の空だ。

水場で水を補給し、ガレ場を牛の背めざして登ります。
稜線に立てば、眼下に荒涼たる沼の平が広がっていた。

今回の山行のハイライトです。
バシャバシャ写真を撮りまくる。

吹き上げる硫黄臭の強い風に飛ばされながら、小屋の見える所まで登り返した。

 稜線下の水場で
 矢筈ヶ森から小屋が見えた        ▲ 智恵子が見たいといった空 かな?
 ばらばらにまとまりなく               ▲ 桧原湖
               有毒ガスが漂う沼の平を見下ろす牛の背の丑年親子(船明神山と磐梯山

REIREIは、心配をよそに快調に登って行く。
やっぱ若いね。

安達太良山頂まで茶色い土の平坦な道が続き、頂上基部に立って磐梯山や吾妻連峰を眺望する。
飯豊連峰も見えます。 

 安達太良山頂

安達太良山は連峰の主峰。
山頂部には溶岩の突起があり、乳首と言われる。
誰がこういう名前を付けるのかねえ。

クサリや板を、よいこらしょと登る。
頂上は岩だらけだが、結構広くて気持いい。

 乳首の登り

五葉松平に下る途中、RWを使って登ってくるハイカーとバタバタすれ違う。

ヘビとニアミスして悲鳴と共に跳び上がるはらっぱ。
それを見て、皆んなも驚いて跳び上がりますね

振り返ると、安達太良の乳首や滝が見える。
さらば安達太良。

 さらば安達太良

RWで降りるのもしゃくだったので、自力下山することにした。
五葉松平から奥岳温泉への潅木帯の下りはクソ暑く、三人とも汗にまみれて死にそうになった

ブルーベリーは酸っぱかった。

 楽しかったね
                               五葉松平に下山して安達太良連峰を振り返る 


 奥岳では、熊騒ぎの警察官がバイクに乗って走り廻っていた。
 RWを使わず大汗をかいたおかげで、貸切状態の富士急ホテルの露天風呂は最高に気持いいです。
 やっぱり白濁湯にかぎる。

 宇都宮のYAMATOの所に寄り、はらっぱとREIREIは買出し。
 おいちゃんは留守番しながら「踊る大捜査線」のビデオを見て、夜は皆んなで食事会(焼肉)。


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